幼稚園長に聞いた! 年少・年中・年長が一緒に生活する「異年齢クラス」の特色3つ
2014年2月12日 | よみもの幼稚園長に聞いた! 年少・年中・年長が一緒に生活する「異年齢クラス」の特色3つ

【ママからのご相談】
2歳児の男の子のママです。幼稚園の入園を考えているのですが、年少、年中、年長が同じクラスで生活する「異年齢クラス」は、子どもにとってどのような影響を及ぼすのでしょうか?
さまざまな年齢で交流を深める「異年齢クラス」。
ご質問ありがとうございます。
私たちが子どもの頃は、当たり前のように同じ年齢の子たちが集まっていた幼稚園のクラスも、今では年少、年中、年長が一緒になって生活する、「異年齢クラス」を採用する幼稚園も多くなっています。
さまざまな年齢の子たちと交流できることに良さを感じている反面、成長段階が異なる子どもを、一緒に指導することに不安を感じているお母さんもいるのではないでしょうか。
そこで、異年齢クラスを採用している幼稚園の園長先生にお話をうかがいました。

異年齢での共同生活で助け合う心が育つ
「異年齢クラス」といっても、成長段階が異なる子どもを一緒に指導するための工夫は、幼稚園によってさまざまです。
今回、お話をうかがった幼稚園の場合、年少一人につき、年長一人が世話役となり、年少の面倒を見ます。スモックのたたみ方からボタンの開け閉め、トイレの付き添いまで、幼稚園生活で困ったことがあればサポートをします。かといって年少につきっきりというわけではなく、自分でしたい活動があれば、先生がサポート役に回ります。
年長に芽生える「責任感」、年少に生まれる「安心感」
最初は、お互いにぎこちない関係でも、先生が間に入りながら毎日、生活を共にしていくと、次第に兄弟のような絆が生まれます。年長には、面倒を見なければいけないという「責任感」が芽生え、年少には、頼りになる人がいるという「安心感」が生まれるそうです。
そして、年少にとって世話役である年長が身近な「憧れの存在」となり、さまざまな体験に意欲を見せ、著しい成長を見せてくれるそうです。
発達段階の異なる活動は「横割り」で
異年齢クラスの一方で、運動など発達段階の異なる場合は、同じ年齢同士の子どもたちで活動します。体育や合奏、英語学習などは、発達に応じて準備された環境で過ごします。
異年齢の縦の活動、同じ年齢同士の横の活動、それぞれを上手く組み合わせれば、子どもの成長が大きく変化していくそうです。
困っている人がいたらサポートする。相手を思いやって行動する。そして、身近な年上の人を目標にして、モチベーションを上げる。こうした点が異年齢クラスの魅力なのかもしれませんね。
ただ前述したように、「異年齢クラス」といっても幼稚園によって取り組みはさまざまなので、一緒くたにせず、幼稚園の保育理念や取り組みを見極めたうえで、幼稚園を選ぶことをおすすめします。
●ライター/miki(フリーライター)