我が子を高学歴にする重大なメリットとは?
2014年1月23日 | よみもの我が子を高学歴にする重大なメリットとは?

【女性からのご相談】
子どもの幼稚園受験に必死な28歳の主婦です。子どもは幼稚園から高学歴にしたい私と、雑草のようにたくましく、公立の学校でいいという夫と、意見が食い違っています。高学歴のメリット・デメリットを教えてください。
アルマーニの洋服とグッチの洋服の違いみたいなものかもしれない。
こんにちは、ミクノです。
ぼくは今38歳ですが、ぼくが小中学生くらいのころは(今から25年くらい前)は、高学歴だといい企業に就職できて、食うに困らないどころか、三越や高島屋の包装紙が溢れかえる裕福な家庭になるから、がんばって勉強しなさいと言われていたように記憶しています。

選ぶ基準は、いつの時代も「好き好き」
で、まあみなさんがご存知のように、山一證券が倒産し、今や、大企業は人々の生活を金銭的に保証することが極めて少なくなりましたが、それでも学歴神話だけは、太陽のように輝いていますよね。
個人的な話になりますが、高学歴の人と仕事をする機会はたくさんあります(出版社の人はたいてい高学歴です)。東大も早稲田も慶応も……いろいろいますが、高学歴だと有利なことが1つだけあります。
なにかコトを始めるときに、けっこうおいしい決裁権を持っている人が、「先輩」や「同級生」にいることです。
たとえばIT企業を始める時に、グーグルに先輩や同級生がいたら、有利なこと、あるいは、普通の人が苦労しているところを三段飛ばしくらいで進めることは、いっぱいあります(あると思います)。
要するに、日本の社会は、官僚や大企業がいろいろ自分たちに有利なように、規制をしていることもあるわけで、規制をしている当の本人たちに「表敬訪問」しておくと、有利になるということです。表敬訪問は当然ですが、「顔見知り」であればあるほど有利です。まあ、政治家のもとに人々が「参る」のも同じような理由ですよね。
それ以外に、高学歴でなにかメリットがあるかと言えば、あまりないように思います。たとえば、慶応大学出身の一部の人たちは非常に品がいい。でもこれは、家庭環境がいいから品がいいわけであって、品格に学歴は関係ないでしょう。
もっとも、「先輩」や「同級生」に関係なく生きようと思えば、そもそも学歴などどうでもいいでしょう。アルマーニの洋服とグッチの洋服の違いみたいなもので、それを選ぶ基準は、いつの時代も「好き好き」でしょう。
●ライター/ミクノトモ(作家・コラムニスト)