ただの気休めだった!? 出産前の“浣腸”が廃止されつつある理由3つ

ただの気休めだった!? 出産前の“浣腸”が廃止されつつある理由3つ

浣腸が良いと信じられていた理由3つ

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一昔前までは、陣痛が始まったらまず浣腸をするというのが習わしでした。これには理由が3つあります。

(1)直腸にある便を排出することで、産道を広くすることができると思われていた

赤ちゃんが通ってくる産道と、お通じがたまっている直腸は、薄い筋肉の壁を一枚隔てただけで隣り合わせになっています。

ですから、お通じがたまっていると産道がうまく広がらないと信じられていたわけです。

(2)赤ちゃんが産まれる直前の排便を防ぐことで、清潔な処置ができると思われていた

分娩前に排便を済ませておけば、いざ赤ちゃんが出てくるというときに排便してしまう心配がなくなり、赤ちゃんが便に触れるリスクを避けることができます。

ひいては、赤ちゃんの感染症のリスクを下げることができると信じられてきました。

(3)浣腸自体が刺激になり、陣痛を促進すると思われていた

浣腸は腸ぜん動(腸の動き)を促しますから、これが隣り合わせになっている子宮にも影響して陣痛が促進されるという説もありました。

浣腸が廃止されつつある理由3つ

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日本でもやっと浣腸をしない病院が増えてきました。これはとても良い傾向であると思います。

と言うのも、最近の研究結果で、浣腸をすることによるメリットはないということが分かってきたからです。

(1)浣腸は分娩時間の短縮には影響しない

「浣腸をすることによって産道を広げられる」という説や、「陣痛を促進できる」という説は研究によって否定されています

たとえ直腸に便がたまっていたとしても、通常のいきみで排出されますし、赤ちゃんの頭が下がってくるときに自然に押し出されます。

また、陣痛の機序は浣腸による刺激とは全く関係ありませんので、陣痛が促進されることはありません。

(2)赤ちゃんに対する感染のリスクは同じ

浣腸をしてもしなくても、赤ちゃんの感染リスクは同じであることが分かっています。

そもそも赤ちゃんの感染の理由は、出生後に母親の便に触ってしまうかどうかではなく、その他に要因にあります。

たとえば、破水してから出産までに何日もかかってしまったとか、母親が性感染症を持っていたなどです。

(3)産婦さんに不必要な苦痛をもたらす

陣痛だけでも十分に痛くて苦しい上に、更に浣腸による痛みを与えるわけですから、相当なメリットがなければ行われるべきではありません。


→次ページでは、出産前の浣腸について知っておきたいことを見ていきましょう。

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