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会社員でも節税対策がデキる“源泉徴収票”の見方と知識

会社員でも節税対策がデキる“源泉徴収票”の見方と知識

【男性からのご相談】
年末に源泉徴収票を会社から渡されましたが、取られた税金の額を見て悲しくなります。普通のサラリーマンでもできる節税方法ってないでしょうか?

「税金がもうちょっと少なかったら、息子と小旅行できたのになぁ」とか思ってしまうのです。

「会社員でもできる節税対策を!」源泉徴収票の見方のおさらい

ご質問ありがとうございます。ファイナンシャルプランナーの木村由香里です。

前回のご質問『給与所得の“源泉徴収票”の見方』では、源泉徴収票からわかる、『税込み年収』と『所得』の2つの金額について説明させていただきました。

今回は、所得税の計算から除外できる所得控除について、節税対策のポイントとともにお話していきたいと思います。

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所得額を減らすといい事いっぱい

所得控除とは、「所得税の計算から除いてよい金額」のことをいいます。

この所得控除の金額が増えれば増えるだけ、税金の計算の基礎となる『所得額』が減ります。税金の計算の基礎となる金額が減るということは、算出される税金の額も減るということです。

この『所得額』が減ると、さらにいいことがたくさんあります。

(1)住民税の計算にも使われるので、翌年の住民税の金額が減る
(2)児童手当や小児医療費助成などの所得制限内になる可能性も
(3)保育料の計算にも使われるので、保育料が減る

可能な限り、所得控除額を増やしたいところです。1つずつ詳しく見ていきましょう。

税金の計算から除外できるもの

(3)所得控除の額の合計額((5)(6)(7)の合計額)

税金の計算から除外できる金額の合計額です。次の(5)(6)(7)の合計額になります。節税対策としては、この金額を増やすことがポイントになります。

(5)人的控除欄

所得税の計算では、高齢の親を養っていたり、学費の掛かる大学生の子どもがいたりといった家庭の事情に一定の配慮があります。養っている家族が多い人は、税金の負担が軽くなるようになっているのです。

家計を共にしている年間の給与収入が103万以下の16歳以上の子、65歳以上で年金収入158万円以下、または65歳未満で年金収入108万円以下の親などが扶養親族に該当します。平成23年から、16歳未満の子どもは扶養親族にカウントされません。

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納めている所得税額が多い方なら、すでにリタイアしているご両親を扶養に入れることも検討してみてはいかがでしょうか。同居していなくても、毎月の仕送りなどで養っている事実があれば認められます。

(6)社会保険料等の金額

1年間で支払った健康保険・介護保険・年金・雇用保険の合計額です。お給料やボーナスから給与天引きされていたものです。大学生や無職の子の国民年金を支払っているなら、その金額も加算できます。

ポイントは、個人型確定拠出年金の掛金もこの欄に含まれる点です。お勤め先に退職金制度が無い場合や不十分な場合には、確定拠出年金を始めることで、節税と老後資金の準備が合わせてできてしまいます。会社員の方の限度額は個人型で月2万3,000円、年間276,000円となっています。支払った掛金は全額控除の対象です。

(7)保険料控除額

生命保険、個人年金、地震保険に加入しているなら、支払った保険料に応じて税金が控除されます。

年末調整の時に、『給与所得者の保険料控除申告書兼給与所得者の配偶者特別控除申告書』に記入をし、保険料控除証明書と一緒に会社に提出していると思います。その用紙に書いた内容が、(7)に反映されているはずです。面倒でもきっちり申告して少しでも税金を減らしましょう。

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所得税の計算から除いてよい項目について詳しく見ていきましたが、確定拠出年金については初耳でよくわからない方も多いかもしれません。

節税効果が高く、生命保険会社の個人年金やNISAより高い利回りで老後の資金を形成できる、魅力的な制度です。機会があれば、詳しく説明させていただきますね。


次のご質問では、年末調整で税金が戻ってくる仕組みについてお話します。

【参考リンク】
所得税|タックスアンサー|国税庁

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●ライター/木村由香里(ファイナンシャルプランナー)

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