幼稚園児の習い事選びのポイント3つ
2013年12月16日 | よみもの幼稚園児の習い事選びのポイント3つ

【ママからのご相談】
はじめまして! 5歳の長女のことで相談させていただきます。娘は今、幼稚園に通っているだけで習い事などは何もさせていないのですが、そろそろ何か習わせたいと思っています。娘は大人しく、じっと座ってお絵描きやママゴトなどをして遊ぶことが多いので、体を動かす機会を増やすために、スポーツ系の習い事をさせようと思っています。
ただ、娘が乗り気でないものを習わせても、長続きしないのではないかと思う気持ちもあります。子どもの習い事の決め方を教えて下さい!
ご質問ありがとうございます。
ご質問者さまと同じように、習い事をさせたいと思った時に、どんな基準で習い事を選べば良いか迷うママは多いと思います。
今回は、お子様の習い事を決める時の3つのポイントをお伝えします!

(1)「親目線」でなく「子ども目線」で!
「何を習わせるか」についてですが、ご質問者さまのように、「子どもに運動させたい。活発になって欲しい」と思ってスポーツ系を選んだり、「音楽ができた方がいい」と思ってピアノやバイオリンなどを選ぶ……これは、「親目線」な選び方です。
体を動かすことが好きではない子どもに、スポーツを無理にやらせたり、楽器を演奏するよりも体を動かしたいと思っている子どもを、じっと座らせて何時間も練習させたり……。
「親目線」では「子どものため良かれと思って」の選択でしょうが、「子ども目線」では「苦痛なことの強要」です。
習いはじめても、「ママや先生に怒られるからやる」「言われてイヤイヤやっている」という「受身」のスタンスなので、中々上達しなかったり、習い事をはじめる前よりも更にキライになってしまったという話も良く聞きます。
習い事で何をやるかを決める時は、子どもの立場に立って、「何に興味を持っているか」「どんなことが好きか」をメインに考えるようにしましょう。
短所を直すよりも、長所を伸ばす方が数倍簡単で効果的なのは、大人も子どもも一緒です。好きなことを思い切りやっているうちに、その子の長所がぐんぐん伸びて、気付いたら短所も気にならなくなっていることは多いものです。
また、親が決めてしまうよりも、子どもの気持ちを尊重して、子どもと話し合って決める方が、自主性が育ち、能動的に物事に取り組む気持ちが育ちます。
(2)体験してから決める!
もし、親の思いとして、「ぜひとも習わせたい!」と思うものがあれば、いきなり教室に通わせるのではなく、生活の中で、子どもがその習い事に興味を持つように働きかけることが大切です。
具体的には、
・ピアノやバイオリンなど音楽系の習い事は、曲を流したり、演奏会に行ったり、楽器に触らせてみる
・スポーツ系の習い事は、休みの日は公園に行って親子一緒に体を動かす、親が楽しそうにやっているところを見せる
・武道系の習い事は、テレビなどで、実際にやっているところを見せる、体験教室に行ってみる
・美術系の習い事は、親子で大きな紙で自由にお絵かきを楽しんだり、子どもの描いた絵を飾る
など、子どもが興味を持つような働きかけをします。
子どもの中に、「楽しい」「もっとやりたい」という気持ちが芽生えた頃に“体験”をさせてあげて下さい。
子ども向けの習い事の場合は、「体験説明会」などの機会を設けている教室がほとんどで、公表していなくても、相談すると一回分の料金をお支払いすれば受けさせてもらえる所が多いです。
子どもがやりたいと言った習い事でも、親がやらせたいと思った習い事でも、決定する前に一度は体験することをオススメします。
体験した時は、子どもの表情に注目しましょう。楽しそうか、目が生き生きしてるかなど、子どもの口から発せられる言葉だけでなく、表情が語る言葉にも意識を向けることで、子どもが楽しんでいるか、子どもに合うかどうかが見えてきます。
(3)通いやすさも重要!
せっかく習い事をはじめたのなら、長く通ってもらいたいですよね。そのためには、習い事を決める前に、「通い続けられるかどうか」を視野に入れた教室選びをする必要があります。
夫婦共働きで送迎の時間が取れないのに、小さい子どもを往復3時間もかかる教室に通わせようと思ったら、親子共に時間や体力的な負担が大きく、続けるのは難しいのではないでしょうか。
それであれば、幼少期は近所の教室通い、子ども自身が「遠くても良いからこの教室に通いたい! この先生に習いたい!」と言った時に、もう一度親子で話し合って決めれば良いのだと思います。
時間や場所の他に、金銭的な面でも、通い続けられるかどうかを事前に検討することで、安心して通わせてあげることができます。「お金がない」と不安になりながらも、実際に計算はせず、漠然とした不安を頂き続けている方もいますが、怖いからと見ないようにするよりも、一度向き合ってしまった方が、逆に不安は薄れるものです。
日々の生活にいくら必要で、いくら足りないのか。習い事にはいくら使えるのか。足りない分は節約でまかなえるのか、パートに出た方が効率的なのか。カルチャーセンター、個人、地域の公民館など、同じ習い事でも、お月謝はかなり違いますし、「高いから良い」「安いから良い」というものでもありません。
家庭によって正解は異なりますので、アンテナを立てて、通い続けやすい教室を選ぶようにしましょう。
ポイントを3つお伝えしましたが、一番大切なのは、「我が子に合うかどうか」です。
ホームページを見たり、人から聞いた様子と実際に行って感じるものとは違うことが多々あります。「評判がよく、近所で通っている子が多いから行かせてみたが、合わなかった」という声を聞くこともあれば、「聞いていたのと違い、行って見たら思いの外良かった」という声を聞くこともあります。
万人に合う習い事や教室は存在しません。Aちゃんにとっての良い教室が、Bちゃんにとっても良い教室とは限らないのです。家庭にあった選択肢の中で、子ども目線で選び、体験した時の表情を見て、「うちの子に合うか」ということを優先して決めましょう。
楽しく通えてお子様の長所が伸びるような習い事を見つけてあげて下さいね!
●ライター/赤井理香(個性幼児教育専門家)