保存版! お箸のマナーと基礎知識
2013年10月15日 | よみもの保存版! お箸のマナーと基礎知識

【ママからのご相談】
そろそろ子供にお箸の練習を、と思ったのですが、私自身がよく分かりません。主人は、「保育園で習うだろ?」と言いますが、どうなんでしょう?
今さら人に聞くのは恥ずかしいので、教えて下さい。女の子なので、ちゃんとした事を教えてあげたいです。
食事のマナーは親の責任。しっかり教えてあげましょう。
こんにちは。心理食育インストラクターのSAYURIです。ご相談ありがとうございます。
ここ最近、食事のマナーは保育園や学校で教えてくれると思っている保護者が増えています。しかし、お子さんが大きくなって、きちんとお箸が持てていなかった時、周りの大人はどう思うでしょう?
「行った保育園が悪かったのね」なんて思う人は、ほとんどいないでしょう。「親の躾がなってない」そう思われると思います。
実際、食育研究家の服部幸應氏が行った調査によると、小学生では80%、中学生でも70%の子供が、正しい箸の持ち方が出来なかったそうです。更に驚いたことに、小中学校の先生でも、約40%が正しく箸が持てなかったそうです。
という事は、親が教えない限り、子供は正しいお箸の持ち方が出来るようにはなりませんよね。

まずは、手に合ったお箸選びから
意外と気にされていないのが、お箸の長さ。しかし、長すぎても短すぎても使いにくいものです。お箸を正しく使う為には、子供の手の大きさに合ったお箸を選ぶ必要があります。
基準は、手を自然に広げた時の、親指の先と人差し指の先の長さの1.5倍。太さや重さも大切ですから、お子さんと一緒に買いに行き、実際に持ってみてから選ぶといいでしょう。
また、塗箸のようにツルツルして滑りやすい物ではなく、箸先がザラザラしていたり溝がついているものを選んであげましょう。
正しい箸の持ち方
(1)まず、上の箸を人差し指と中指ではさみ、親指を添えて鉛筆のように持ちます。持つ位置は、箸の長さを3等分して箸先から3分の2の位置です。
(2)下の箸を上の箸の下側に差し入れ、薬指で固定します。
(3)挟むときは、箸の先端がきちんとぶつかるように、上の箸を動かします。この時、下の箸は固定して動かしません。
箸使いの練習は、食事をしながらすると食事自体が楽しくなくなる事もあるので、最初は、食事以外の時に豆等をつまむといったゲーム感覚で練習するといいでしょう。最初はポップコーン等から始め、出来るようになったら茹でた枝豆、乾燥した大豆、小豆と、徐々に小さなものをつまめるように練習させましょう。
箸の正しい取り方
箸は箸先が左にくるよう、箸置きに置くのが基本です。箸置きがないと渡し箸等になってしまいがちになるので、家庭でも箸置きを使う習慣をつけましょう。箸置きがない場合は、小皿のふちに箸先だけをのせるように置きます。
置いてある箸を手に取る時は、
(1)まず右手で箸を取ります。
(2)左手を下から添えて箸を受けます。
(3)次に右手で正しい持ち方に持ち替えます。
持っていた箸を置く時は、この逆の順序になります。
やってはいけない箸使い(嫌い箸)
刺し箸
料理に箸を突き刺す。芋の煮物など、挟みにくい時にやりがちですが、マナー違反です。
押し込み箸
料理をたくさん取り、箸で口の中に押し込むこと。
ねぶり箸
箸の先を舐める事。
せせり箸
箸を爪楊枝の代わりに使うこと。
寄せ箸
箸を使って料理の器を引き寄せたり、押し出したりすること。
迷い箸
箸をあちこち動かして、何を食べるか迷うこと。
探り箸
器の中の料理を箸でかき回したりして、自分の食べたいものを探すこと。
渡し箸
箸を置くとき、茶碗や皿の中央に橋をかけるように置くこと。
涙箸
汁を垂らしながら料理を取ること。汁気が多い物を取るときは、取り皿を使いましょう。
移り箸
おかずばかりを次々に食べ、間にご飯を食べない事。実は、おかずとご飯は交互に食べるのが和食のマナーです。
いかがでしょうか?
知らず知らずにやってしまっているNGマナーもあったと思いますが、将来、「○○ちゃんの親は……」なんて陰口を言われないよう、そして、お子さんが素敵な女の子になる為に、ちょっと頑張って教えてあげて下さいね。
【関連コラム】
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・子どもに教えよう!「いただきます」と「ごちそうさま」の本当の意味
●ライター/SAYURI(心理食育インストラクター)