待機児童ゼロ? 横浜市のリアルな保育園事情と今後の課題
2013年10月9日 | よみもの待機児童ゼロ? 横浜市のリアルな保育園事情と今後の課題

【女性からのご相談】
安定期に入ってホッとしているプレママです。横浜市だと保育園に入れるって本当ですか?
> 横浜市に住むママの待機児童に対する実感4つ(P1〜2)
> 横浜市が待機児童ゼロを実現させたからくり(P2)
> 横浜市の待機児童対策3つ(P3)
> まとめ(P3)
ご質問ありがとうございます。ファイナンシャルプランナーの木村由香里です。
「横浜市の保育所待機児童数がゼロになった」というニュースが話題になったのも記憶に新しいですね。
育休中・自宅で求職活動中・第1希望の保育所限定の方を除外しているので、数字のからくりだとの批判もありますが、平成22年には1,552名だった待機児童を激減させた成果はすばらしいことだと思います。
実際のところはどうなのか、横浜市で2人の子育て中の母としての実感をレポートしたいと思います。
横浜市の保育所定員と待機児童数の推移
横浜市は待機児童解消への取り組みを強化しており、2012年には179人いた待機児童が2013年にはゼロになっています。
その後、2014年に再び20人となっていますが、2015年には8人、翌2016年には7人と、着実に数を減らしていることが伺えます。
保育所等の定員についても、2015年と比べて認可保育園だけでも1,302人の増加を実現しており、需要の高い区を重点的に強化するなど、現状を把握した対応がされていると言えるでしょう。
横浜市に住むママの待機児童に対する実感4つ

(1)認可保育園は激戦
横浜市でも認可保育園は激戦状態です。派遣やフリーランスといった就労形態で働いてきましたので、選考基準のランクが低く、認可保育園に入所できたことはありません。
ママたちの井戸端会議でも、「Aランクでも認可保育園に入れない」とよく耳にしました。
(2)5年で預けやすさを実感
わが家は5歳差のきょうだいですが、上の子のときはマンションの1室の認可外保育園しか空きがありませんでした。
見学もしましたが預ける気になれず、働くことを諦めています。
5年たち、下の子は認可保育園の一時預かりを利用して横浜保育室に入園、3歳からは幼稚園の預かり保育を利用することで、働き続けることができています。
周りのAランクのご家庭は、ほぼ第2希望までの園に入所できていましたので、5年で待機児童問題がかなり解消されたことを実感しています。
(3)横浜市は選択肢が豊富
認可保育園は激戦ですが、横浜市の保育施設は種類が豊富で充実しています。
>『横浜保育室』
・3歳未満の子どもを対象とした施設
・保育料の上限は58,100円で施設が独自に設定(きょうだい減免や所得による軽減制度あり)
>『私立幼稚園預かり保育』
・幼稚園での延長保育(7時30分から18時30分まで)
・129の幼稚園で実地され、定員は3,866人(平成24年12月時点)
・延長保育料は月9,000円
>『家庭保育福祉員』
・産休明け~3歳未満までを対象
・福祉員の自宅で少人数を家庭的な雰囲気で保育
>『横浜子育てサポートシステム』
・ご近所の提供会員による子育てサポート
・800円/時間(早朝・夜間・休日は900円)
・1時間から利用可能
→次ページでは、保育コンシェルジュについて見ていきましょう。