学校の先生を嫌いな子供への対処法2つ
2013年10月1日 | よみもの学校の先生を嫌いな子供への対処法2つ

【ママからのご相談】
うちの子どもは、学校の先生のことを嫌っています。先生が嫌いだから学校に行きたくないと言います。どうすればいいのでしょうか?
「なぜ」を子どもと共有したほうがいいのではないかと思います。
こんにちは、ミクノです。
ある教育学者の先生は、このご質問に対して2つのことを言っています。
(1)親が学校の先生のことを批判的に子に言っていないか、まず内省してみる。
(2)そのうえで、親が先生に面談を求めて、率直に子どもが先生に否定的な感情を持ってしまっていることを打ち明け、相談する。
学校の先生を経て、教育学者になられた先生のご回答はこんなかんじです。

オトナの見方
このような学者のご意見を、「綺麗事」だと思う人もあろうかと思います。近頃の先生はなにを考えているのかわかったもんじゃないから、「率直に、子どもが先生に否定的な感情を持ってしまっていることを打ち明け、相談する」なんてとんでもないと。
テレビのニュースその他で学校問題を見ていると、こう感じる親御さんがいても、ちっともおかしくないなと思います。
でも、学者先生は、「子どもが先生を嫌う背景には、親がオトナをどう見ているのか?」という、「親のがわの見方」があると指摘しています。
簡単に言えば、常日頃から、「学校の先生なんて」と子どもの前で言っている親のもとで育った子どもは、学校の先生を嫌うようになるということでしょう。
あるいは、「オトナなんて信用できない」などのように、親が人をネガティブに捉えていると、そういう考え方が子どもに伝わってしまって、子どもが身近なオトナ(この場合だと学校の先生)を嫌うようになると言えるでしょう。
「なぜ」を教える
以前、池上彰さんが子ども向けのニュース番組をやっており、そこで池上さんが気をもんだのは、「ネガティブな情報をどう子どもに伝えるのか?」ということだと言っていました。
つまり、オトナは汚職をする。都合の悪いことを隠す。お金の力だけで物事を推し進める。こういうオトナの、「負の部分」を子どもにどう説明するのか?
「ねえ、だからオトナってダメですよね」という解説だけでは済まされない。なぜなら、子どもはいずれオトナになるのだから。
このようなもろもろを考慮すれば、親は常に感情的に暮らしてはいけないと言えるのかもしれません。お隣の○○さんのことが嫌いとか、学校の先生なんて! と思うのも、親の自由であると思いますが、「なぜ」嫌いなのか、「なぜ」学校の先生なんて! と思うのか。こういう部分を子どもと共有するなかで、子どもの先生嫌いは徐々に改善されるのではないかと思います。
●ライター/ミクノトモ(作家・コラムニスト)