息子の部屋でエロ本を発見したときの正しい対処法
2013年10月1日 | よみもの息子の部屋でエロ本を発見したときの正しい対処法

【ママからのご相談】
息子の部屋でエッチな本を発見してしまいました。息子はいま中学1年生です。「あんな本は捨てたからね」と息子に言ったのですが、ちょっと悪かったかなと思っています。母親としてどう対処するのが正解だったのでしょうか?
親にやられてイヤだったことは、我が子にもしない。
こんにちは、ミクノです。
こういうご質問に元教師の先生は、「そもそも息子の部屋に入ることが息子を傷つけている」というところから語っています。
つまり、思春期前後の男の子は、男性へと変化してゆくじぶんの体に戸惑っているし、もしかすれば。そのガラスのようなハートで、誰か女の子に恋しているのかもしれない。母親が息子の部屋に入って、あろうことかエロ本を処分するというのは、そういうデリケートな男の子の心のなかに土足で入っていくようなものだ(学者先生はこれを、「人格の蹂躙(じゅうりん)」と表現していました)。
ゆえに、そもそも息子の部屋に入ってはいけないし、エッチな本を偶然見つけたのか、探し出したのかわかりませんが、見かけたところでしれっとしておくというのが、親としてやるべきことだと言っていました。
こういう先生のご意見は、女性としてもわかるのではないかと思います。女性が女子から女性へと変化してゆく年頃に、異性である父親があれこれ部屋を物色したりすると、イヤでしたよね? これとおなじだと先生は言っているのではないかと思います。

さらに先生のご意見は続き、「本当はこういう問題は父親の判断に任せるのが一番いい」と言っています。
つまり、父親がじぶんが経験してきたことに基づいて、エッチな本を読むようになった(眺めるようになった?)子どもと、どう向き合うかを決めるのがベターですということです。
まだまだ先生のご意見はあり、「マスターベーションをすると学力が下がるということは、科学的な根拠のない話なのです。むしろ、マスターベーションをすることに子どもが罪悪感を持つようになることのほうが良くないのです」と言っています。
いかがでしたか?
今回は元教師の先生のご意見をご紹介しました。でもこうやって専門家のご意見を見ると、なんだか不思議な気がしますよね。
ご質問者さんだって、思春期の頃、親が勝手に部屋に入ってきたら怒ったこともあると思います。エッチなことやものを見つけられて親に、「捨てたからね」とか、「なにしてるの!」と言われたならば、複雑なほど哀しい気分になったと思います。
自分が思春期のときに親からやられてイヤだったことは、我が子にもしない。常識で考えたらこういう結論になると思いますが、このへんの結論になかなかたどり着かないのが、我々、想像力が欠如しつつあるオトナの良くない点かもしれません。ぼくも含め。
●ライター/ミクノトモ(作家・コラムニスト)