ニュースでよく見掛ける「自分の子どもを殺す親」の心理
2013年9月24日 | よみものニュースでよく見掛ける「自分の子どもを殺す親」の心理

【女性からのご相談】
テレビでよく、我が子を殺した親が捕まったというニュースが流れますが、我が子を殺す親は、いったいなにを考えてるのですか?
ぼくたちと同じことを考えているのだと思います。
こんにちは。ミクノです。
なるほど。こうも頻繁に我が子を殺した親のことがテレビで報道されていると、こういう疑問を持つのかもしれませんね。
つい何年か前までは高校の同級生であり、和気あいあいと机を並べて勉強していた者が、卒業後何年か経つと、我が子を殺したことで、「地元の有名人」になっている……まことに不思議な気もしますよね。高校生のときは、「ふつうの子」だったのに、なぜなんだと。

心理学に学んでみよう
心理学的には、人は潜在的に、「支配意識」を持っていると言われています。たとえば、車で猛スピードを出すことに快感を覚えている人は、目的地に速く着くことに命を燃やしているわけではなく(そういうこともあるが)、ほかの車より速いこと(他者と比較しての優位性)であったり、神様にしかできないのに(?)、時を操ろうという荒唐無稽なことを(潜在的に)望んでいるのではないかとする説があります。
もっとカンタンな例を出せば、教育のためと言って体罰を繰り返す教師は、子どもを支配することに無常の喜びを覚えていると言われています。
みんな、「支配欲求」はあるみたいです
こういうことは、「ある特定の人」のみが持つ感覚ではなく無意識の本能ですから、誰でもある瞬間にむくむくと目覚めるみたいです。
・指揮者になりたい=指1本で他人を支配したい
・パイロットになりたい=人を支配したい
その他、女社長になりたいとか、ママさんバレーのキャプテンとなって統一感のあるチームにしたいというのも、すべて、「潜在的な支配欲求」の現れであると、心理学は言います。少々意地悪な見方だなあと思いますが、まあ、「学説」としては、こう言われているわけです。
客観的に見ることができるかどうかでしょう
で、問題は、支配している最中に、人は支配している快感を得るわりに、支配されている側の苦痛に無頓着になるという点で、これは我が子を殺した親の証言に読み取れるそうです。
つまり、「子どもを殴っていたときのことはあまり覚えていない。気がついたら子どもがぐったりしていた」という人が非常に多いんですって! ということは、誰でも我が子を殴り殺してしまう可能性は持っているということで、この可能性を目覚めさせないようにしようと思えば、客観的な視点(つまりじぶんを、もうひとりのじぶんが俯瞰で見ていること)が、求められるのかもしれません。
老若男女問わず、人はカッとなったらガ~っと行っちゃう性格を潜在的には持ち合わせているもので、毎日、落ち着いて行動するに越したことはないと言えるでしょう。
●ライター/ミクノトモ(作家・コラムニスト)