小学生の反抗期との向き合い方【後編】
2013年9月20日 | よみもの小学生の反抗期との向き合い方【後編】

【ママからのご相談】
小学校5年生の男の子の母親です。最近息子が、注意すると反発し、暴言を吐くようになりました。私も冷静に対応できずに言い合いになる事があります。主人の言う事は聞いているようですが、接する機会が少ないのでほとんど私がみています。
母親として息子とどう接したら良いか、何かアドバイスや経験談等ありましたらお願いします。
ママはもっと気持ちに余裕を。ママのゆとり、安定感が子育てには何より大切。
ご相談ありがとうございます。“情熱子育てスタイル”の近藤博幸です。
実は、反抗期というものは思春期に限ったことではなく、2歳から3歳頃の第1次反抗期と言われる時期から、もうすでに始まっているのです。その頃から、大なり小なり反抗期が続くものですが、この時に親が子供に言った言葉や態度は必ず反抗期に戻ってきます。だからこそ、後編の今回は、「思春期を向かえるまでに、親として実践すべき事」について、ご紹介致します。

3歳~6歳頃
自己主張が一番強い時期で、親の世話をとても嫌います。自立の時期とも言われています。何でも、「自分で! 自分で!」となりますので、この時期は子供がやりたいことを、思いっきりやらせるのが一番です。しかし、何かと子供と同じレベルの言動をするママも見かけます。
「ママ嫌い、自分でやりたい。ダメ、イヤ!」
「そんな事を言う子はママも嫌い。ダメ!」
これではいけません。子供が、「自分で」と言った事には、できる限り手を出さずに見守ってあげる事が大切です。そして褒めてあげる。あるいは共感してあげればいいのです。とにかく、この時期の様々な小さな体験の積み重ねがとても大切で、それが人として生きる力のバネになるのです。
小学校低学年期
家庭中心の生活から、学校中心の生活になります。3年生位になるとしきりに言い返す、口答えをする時期に突入します。そんな時は軽く受け流す位の余裕を持ちたいものです。でも、中には反抗の仕方を教えている様なお母さんもいます。「あらまあ、あなたって随分頭が良いのね」と感心すれば良いだけなのですが、親に反抗したり口答えしたりすると、子供がグーの音も出なくなる程、やり込めてしまうのは考えものです。
それから、この時期に親がしてしまいがちなのが、「お手伝いしてくれれば、欲しかったゲームを買ってあげる」という交換条件をつけてしまうことです。これでは、交換条件を提示しないと何もしない子供になってしまいます。親が子供に負けてしまった瞬間でもあります。また、「やれ」と命令されれば誰だってイヤになりますから、お願いしてみれば良いのです。子供は大抵のことは聞いてくれますから。
最後に、子育てに行き詰まったら、とにかく外に出て見る事をお勧めします。一日中家の中でずっと考えていても何も解決できません。外に出て散歩したり、景色を眺めたり、お気に入りの店でお茶をしたり、また、動物を飼うのも良いでしょう。ママののゆとり、安定感が子育てには何より大切です。気持ちのゆとりは、更なるゆとりを生み出します。
例えば、幼児期の場合であれば子供と一緒の外に出て、ちょっと足を止めて、道端に咲く一本の花や夕焼けを見て、「きれいね」って語りかける。このゆとりが、優しいゆとりのある子を育てる元になるわけです。
いかがでしたでしょうか?
子供にとって反抗期は人生のプロセス、自立するためのステップです。自分で自分をどうすれば良いのか分からない、ある意味つらい時期でしょう。
だからこそ、親子で喜怒哀楽を思い切り分かち合う事、親子の会話を楽しむ事が大切なんだと思います。怖がらずに、恐れずに、逃げずに、子供と真正面からぶつかっていきたいものですね。
【関連コラム】
・小学生の反抗期との向き合い方【前編】
●ライター/近藤博幸(パパライター)