子どもに「キツツキはなぜ脳しんとうを起こさないの?」と聞かれたら……
2013年9月20日 | よみもの子どもに「キツツキはなぜ脳しんとうを起こさないの?」と聞かれたら……

【ママからのご相談】
こんにちは。先日、5歳の子どもとテレビを観ていたら、キツツキが木をつついているシーンがあり、それを観た子どもが、「キツツキは、あんなに頭を振って、どうして倒れないの?(脳震盪をなぜ起こさないのか?)」と聞いてきました。
この質問には、どう答えるのがいいのでしょうか? 「キツツキさんは、強いのよ」と答えましたが、子どもは納得していませんでした。
図書館に子どもを連れて行くと「楽しい」ですよ。
こんにちは。なんでも相談員(ウソ)のミクノです。
子どもってある時期をさかいに、「なぜ海は青いの?」とか、「トビウオはなぜ飛ぶの?」という、オトナが忘れている好奇心でもって、いろんな質問をしてきますよね。
海が青いのは、「太陽光のなかの青色が海面に反射しているからです」というふうに、さっと答えられると、オトナとして、“合格”なのかもしれませんが、なかなかそうはいかないですよね。

キツツキが脳しんとうを起こさない理由
キツツキ。図書館で子ども用の本を借りて、調べてみました。今の時代、スマホでググれば、たぶん答えはネット上に出ていると思うのですが……。
キツツキは、脳が1グラムにも満たない小さい小さいものなので、人間が思うほど、脳に衝撃がない。でも、1秒間に20回以上も木をつつくので、脳震盪の可能性は否めない。でも、頭蓋骨や頭蓋骨周辺の筋肉が比較的発達しており、木をつついた衝撃を、頭の後ろに逃がすようにできている。ゆえに、木をつついても脳震盪を起こさない。
こういうことのようです。
ちなみに、冒頭にご紹介した「トビウオはなぜ飛ぶのか?」については、マグロなどの天敵から逃げるために翼が発達したということのようです。どうやっても、マグロのほうが速く泳ぐので、トビウオは進化の過程で、胃袋を小さくして、空中浮遊できる体になったとのことです。
図書館にお子さんと行きましょう!
著者は専業物書きなので、比較的暇ですから(?)図書館に行って、「なぜおそらはあおいの?」とか、「なぜくまさんはとうみんするの?」という本をよく借ります。
お子さんが、こういう、“根源的な”疑問を抱く年齢になると、図書館に連れて行ってあげるといいと思いますよ。スマホでググれば、すべては解決する時代ですが、自分が知りたいことを書いてある本を、自分で探すという行為自体が、子どもの好奇心を満たすきっかけになったりもしますから。
本は、ネットよりも丁寧に、“関連情報”を書いてくれてあることが多く、たとえばキツツキの本であれば、「実はキツツキという名前の鳥はいない」という情報も、コラム的に書かれてありました。
キツツキという名前の鳥はいないんですって! ということは、お子さんは、なんの鳥のことを質問したのでしょうか?
図書館に行って、調べてみてくださいね。
●ライター/ミクノトモ(作家・コラムニスト)