おこづかい制度で教育! 子どもにお金の使い方を教えるコツ3つ【中学生編】
2013年8月3日 | よみものおこづかい制度で教育! 子どもにお金の使い方を教えるコツ3つ【中学生編】

【ママからのご相談】
小学校2年生の子どもがいます。買い物に行くとおもちゃを買ってほしいと言われ、ついつい買ってしまいます。今までは安いものでよかったのですが、最近欲しいものが高額になってきており、お金の大切さや物の大切さを教えていきたいと思っています。
子どもにおこづかいを渡して、自分でお金を貯めて欲しいものを買ってもらいたいのですが、うまく子どもにお金の使い方を教える方法があれば教えてください。よろしくお願いします。
おこづかいを活用して子どもにお金の使い方を教えましょう。
ご質問ありがとうございます。三尾幸司@ファイナンシャルプランナーのパパです。
前回の『おこづかい制度で教育!子どもにお金の使い方を教えるコツ3つ【小学生編】』に続き、今回は“小学校高学年~中学生”に活用できる方法をご紹介します。
小学校高学年にもなると、特に女の子場合は、自分の好きな服がたくさん欲しくなります。雑誌や小物を買ったり、友達と遊びに行ったりなど、お金を使う場面が多くなってきます。そのため、「おこづかいが欲しい」とねだったり、「服を買うからお金出して~」と何度も言ってくるようになってきますよね。
小学校高学年や中学生になると、おこづかいの金額や管理の仕方もちょっとレベルアップして、もっと子どもが自立できるようなルールを決めてあげるといいです。そうすることで、子ども自身自由にできることが増えますし、考えてお金を使わないとけなくなりますので、より高度なお金のやりくりを身につけることができるようになります。
アメリカでは子どもに対するお金の教育が進んでいて、実際に子どものお金の教育に関するグッズも売られているぐらいですから。
そんな中学生向けの、“おこづかいのコツ”を3つご紹介します。

(1)おこづかいの幅を増やす
おこづかいは子どもの成長に合わせて、見直していく必要があります。
例えば、小学校高学年にもなると欲しいものがどんどん増えていきますので、毎月おこづかいをあげているのであれば、文具、雑誌、自分の好きな物など、月にいくら欲しいかを子どもに考えさせてみるのです。
子どもが欲しい金額と親が渡してもいい金額は違うと思いますので、親子で相談してお互い納得できる金額とお金を使う範囲を決めましょう。
そして、高額になる服は年間予算を決めてしまうのも手です。おしゃれをしたくなる年頃だと、服はいくらあっても足りないと感じるようにもなります。その子どもの要望をすべて聞くことはできないので、例えば服に関しては、子どもと年間で必要な金額を決めて、計画的に使ってもらうように話をするのです。
子どもは自分なりに計画を立て、お金を使っていこうとしますし、仮に失敗した場合は、その失敗から次はどうしようかと話をすることで、次からは同じ失敗をしなくなります。むしろお金の失敗は、親と一緒に考えている間にした方が額も小さいですし、いい経験になりますので、積極的にチャレンジさせてみてはいかがでしょうか。
私が読んだ本には、小5で年間5万円の衣服代を渡していましたが、5万円をやりくりしていく経験はなかなかできないんじゃないでしょうか。もちろん5万円を一気に渡すのではなく、親が管理をしておいて、子どもが欲しいと言ったときに渡すようにすれば安心ですね。
(2)欲しい物はプレゼン
子どもが自分のお金で買えない物や、お年玉を使って買いたい物も大きくなると出てくると思います。そんなときはすぐに買ってあげるのではなく、なぜそれが欲しいのかを、子どもが親に説明(プレゼン)するようにしてみるのはいかがでしょうか。
なぜ欲しいかを説明するには、その理由を考えたり、また欲しい物と同類の物を調べて比較したり、親を説得するために真剣に子どもが考えます。その価格分の価値があるのかということも、説明させてみるとおもしろいですね。
また、おこづかいが足りないときの値上げも、親への交渉を子どもの方からするように決めておくのも、1つの方法です。子どもは、今のままでは生活が回らないということ、もっとおこづかいが欲しい理由を、論理的に親に説明する必要が出てきます。これは社会に出てから、自分の気持ちや考えを伝えるときに役に立つので、子どものうちからおこづかい制度を利用して練習しておくといいですね。
(3)ルールをしっかり決める
小学校高学年や中学生にもなると、反抗期が始まります。家庭のルールを守るのに、おこづかいを活用するのも1つの方法です。しっかりとお手伝いしたり、家のことを積極的にしたり、自主的に行動しないとおこづかいをあげないというルールを決めるのです。
お金欲しさにお手伝いをやるようになってしまうという声もありますが、働いた報酬としておこづかいをあげるということで、働くことの苦労を学ぶことができます。
私の知人ではポイント制にしていました。お手伝いをやった場合にポイント分のシールがもらえます。そのシールのポイント数で金額を決めていました。
また、わが家では、「基本金額+α」という形のルールにしています。基本的なルールが守れないと、おこづかいは基本金額のみとなり、積極的にいろいろと自分から取り組んでくれるとボーナスとして追加の金額を渡すようにしています。もちろんお金があるからというわけではなく、普段からお手伝いをしてくれたことには感謝の気持ちを伝えることが大事ですね。
いかがでしたでしょうか?
子どもは親を見て育っていきますので、お金の価値観も親とよく似るようになります。お金の使い方や管理の仕方など、子どものお手本になるようにしてあげたいですよね。
普段から家庭でお互いやっていることを当たり前と思わず、「ありがとう」と感謝する言葉をかけることで、子どもは積極的にお手伝いできるようになっていくと思います。
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●ライター/三尾幸司(育児書コンシェルジュ)