プールでは特に要注意! 子どもの感染症4つ【目・皮膚のかゆみ編】
2013年7月23日 | よみものプールでは特に要注意! 子どもの感染症4つ【目・皮膚のかゆみ編】

前回、『プールで感染しやすい! 子どもの感染症4つ【発熱・のどの痛み編】』で、発熱症状がともなう感染症についてお伝えさせていただきましたが、今回は、目や皮膚などの感染症についてお伝えしていきたいと思います。
夏は皮膚の露出が多くなりますが、その分、皮膚の病気にもかかりやすくなるのです。沢山の人と接する機会が多くなると、感染症にかかる確率も高まります。どんな病気があるのか、事前に把握しておくと早めに対処することができますから、参考にしてくださいね。

(1)『流行性結膜炎』
目が充血し、目やにや涙が出てきます。ゴロゴロした異物感を覚える場合もあります。前回お伝えした、『咽頭結膜熱(プール熱)』と同様に、アデノウイルスが原因となる病気です。感染力が強く、集団発生する場合があるので注意する必要があります。
手洗いをよく行い、タオルや道具の貸し借りは行わないように。感染した場合は、感染者の目やにや分泌物に触れないように注意しましょう。治りかけたころ、黒目の部分に小さな点のようなもの(白い濁り)が出るときがあります。通常は自然に消えてなくなりますが、完治するまで視力が低下する場合もあります。
(2)『伝染性軟属腫(水いぼ)』
中心がへこんでいる、直径1~3mm程度の白い塊(イボ)ができる病気です。ウィルスが原因なので、人から人に感染します。かきむしるとイボが破れ、中のウィルスが飛び散り、他の部分にイボがうつってしまいます。免疫がついて自然と治りますが、次々とイボが増えていくので、早めに治療したほうがいいでしょう。
水を介しての感染はありません。ただし、皮膚の接触やタオルなど肌に触れるものを介して感染します。手洗いをして、道具の貸し借りはしないようにしてください。
(3)『伝染性膿痂疹(とびひ)』
虫刺されなどで、かき壊した傷やケガなどに細菌が繁殖して発症する病気です。皮膚が赤くなり水ぶくれができます。強いかゆみをともない、かきむしった手から他の場所へと、水ぶくれが広がっていきます。その様子が、火事のときの火の粉が広がっていく様子に似ているので、「とびひ」と呼ばれています。
水ぶくれが破れて皮膚がただれた場合は、そこに触れないように注意してください。よく手洗いをして、爪を短くしておきましょう。
(4)『アタマジラミ』
2~4mmのアタマシラミが頭皮に寄生する病気です。頭髪と頭髪の直接接触で感染するので、接触の多い学童どうし、親子間での感染が多く見られます。血を吸われるので、蚊に刺されたときのようにかゆくなります。髪の毛の根元に、0.5mmほどの白い卵を産み付けます。フケと見間違いやすいですが、卵は指でつまんでも取れません。
「今の時代にシラミ!?」と思われるかもしれませんが、季節を問わず頻繁に発生しています。洗髪ではアタマジラミは防げません。清潔にしていても感染してしまうのです。
そういった病気があると知らないと、症状の発見に遅れ感染が拡大していくので、正しい知識を得るようにしてください。感染に気づいたら、すぐに医療機関を受診しましょう。そして、保育園や学校にお知らせするようにしてください。勇気がいることと思いますが、伝達することで感染拡大を防げます。
病気に関する知識を持って早めの対応を心がけて
子どもの様子が「おかしいな」と感じたとき、症状がかなり進行しているケースが多いようです。ですから、痛みやかゆみ、違和感を訴えたら、そのときすぐに様子を見てあげるようにしましょう。そして、早めに医療機関を受診してください。
また、保育園や学校、お住まいの地域や通院先の医療機関などの保健・健康に関する告知に流行っている病気の情報や対処方法、予防策などが記載されているので、チェックしてみてくださいね。
病気に関する正しい知識を得て、健康で楽しい夏を過ごせるようにしましょう。
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●ライター/sarah(ママライター)