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年齢別にポイント解説! 子供にきちんと伝わる“正しい叱り方”

年齢別にポイント解説! 子供にきちんと伝わる“正しい叱り方”

こんにちは。心理食育インストラクターのSAYURIです。

子供の叱り方に頭を悩ませる親御さんは少なくありません。感情的になって思わず叱り過ぎてしまったり、ご主人との子育て方針が違ったり……。

今回は、“子供の叱り方”について深く見ていきましょう。

そもそも、親はなぜ子供を“叱る”のか

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子育てと“子供を叱る”ことは、切っても切れない関係にあります。

昨今では“叱らない子育て”を推奨されていますが、子育てに“叱る”ことはまず必須だと言えるでしょう。

そもそもなぜ親は子供を叱るのでしょうか。考えたことのない方は、ここで一緒に考えてみてください。

人によって子供を叱る理由はさまざまでも、その目的は同じなはず。

それは、究極的に言えば将来子供に幸せになってほしいということ。

関連記事:子どものしつけに! “コモンセンスペアレンティング”の特徴と学び方

多くの親が子供を上手に叱ることができないワケ

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子供を叱ること自体は、悪いことではありません。

しかしお互いの感情がぶつかる場面でもあるため、ついつい話が横道に逸れるということも少なくありませんよね。

親からしてみれば、叱ったことを素直に聞いてほしいですが、子供はすんなりと聞いてくれません。

そうして“叱る”ことから“親子げんか”に発展してしまうと、親は怒ったり叩いたりと感情に訴えてしまいがちです。

しかし、怒りに任せて子供をしつけるのは大変危険です。

親だって人間ですから、子供に対していら立つことは仕方のないこと。

もし我を忘れそうになったら深呼吸して、叱る目的を思い出すようにしましょう。

関連記事:愛情の強要はダメ! 子どもに愛される親になるための条件とは

子供を叱ることが必要なワケ

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近年、“子供へのしつけ”に対する世間の目が厳しくなってきています。

子供の問題行動を棚に上げて教師を説教する“モンスターペアレント”や親が悪者にならないように代わりに鬼が子供を叱りつけてくれるアプリの登場など、一昔前とは違った子育ての風潮があります。

子供を叱るということは、子供に“物事の善悪”を教えること

電車の中で大声でわめいたり、飲食店の中を走り回ったりする場合には親は子供に社会のルールを教えてあげなければなりません。

仮に子供の問題行動を一切叱らずに、成長させたらどうなるでしょうか?

子供は物事の善悪の区別がつかず、自覚なしに他人に迷惑をかけるようになるでしょう。当然、周囲の人たちは問題行動ばかり起こす子供から離れていきます。

社会に迎合できない子供の将来は決して明るいものではないでしょう。

関連記事:親のしつけが原因? 「ネガティブ思考のスパイラル」を断ち切るコツ

子供を“怒る”と“叱る”は違う

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怒ることと、叱ることは表面的に見れば同じでも、その違いは相手のことを思いやっているかどうかにあります。

怒りは、物事が自分の希望通りにいかなかったときに、その不満を感情で発散させる行為です。つまり、“自分のため”の行為とも言えます。

一方、叱るという行為は、前提として“相手により良くなってもらいたい”という思いがあり、それを伝えるために強い口調で言い聞かせます。

つまり、“叱る”は相手のために行っていることで、“怒る”は自分のためにやっています。

ただ感情をぶつけるだけでは、子供は成長しないのです。

関連記事:叱るのはもう古い!? 現役ママが提案する「諭す子育て」のススメ

叱らない育児と放置する育児の違い

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本来の叱らない子育てとは、子供の人格を否定したり頭ごなしに怒鳴ったりしないように育てるという意味で、“何をしても一切叱らない子育て”ではありません

そこを勘違いしてしまうと、子供をきちんとしつけることができず、将来社会に出たときに大きな苦労をさせてしまうことになりかねません。

本来の意味での”叱らない子育て”というのは、怒鳴って恐怖で従わせる子育てに比べるとはるかに難しい育児法です。

怒鳴れば一発で子供は言うことを聞きますが、怒鳴らずに諭して言い聞かせるとなるとかなり根気が要るからです。

そのため、ちょっとした油断で“放置する子育て”へと転落してしまいます。

“叱らない子育て”を実践するのであれば、同時に自分との戦いでもあると心得た方がいいでしょう。

関連記事:萎縮させてるだけ? 子どもを“叱る”ときのNGワード3つ

子供を叱らないといけない3つの状況

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状況によっては必ず叱らなければならないこともあります。

(1)他人を傷つける

お友達を叩いたり噛んだりしてケガをさせた場合などは叱る必要があるでしょう。相手が嫌がっていること、痛がっていることを十分に伝えてあげることが大切です。

また、物理面だけでなく精神面でも他人を傷つけるようなことをしていたら真剣に叱りましょう。

(2)自分自身を傷つける

子どもを強く叱りすぎると、子ども自身も自分を責めてしまうようになることがあります。

「どうせ自分なんて……」と自分を傷つけるような言動を取ることもあるでしょう。

根拠があって自責するのは大切なことですが、根拠のない自責はただ自己評価を下げてしまうだけです。

そんなときは、必ず愛情を伝えてあげましょう。あまりにも聞き分けのないときは厳しめの口調で諭してもいいでしょう。

自分を責めることが癖になってしまうと、悲観的な性格になってしまう可能性があるからです。

(3)命の危険に関わるようなことをする

命の危険があるような行動を子どもが取ったときは、必ず叱りましょう。

ベランダの塀に登ったり、左右確認をせずに道路に飛び出したりなど、注意しておかないと最悪の事態を招く行為は二度と繰り返さないように教えておく必要があります

また、子ども自身だけでなく、周囲の人に危害を加える恐れのある行為についても同様です。

ベランダから物を落下させる、鋭利な物をぶんぶん振り回すなど、危険な行為はやめさせましょう。

関連記事:褒める時のポイントは”〇〇”を褒めること!少しの工夫で反抗期を乗り越える方法

子供を叱るときに気をつけたいこと8個

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その方法によっては逆効果になってしまうこともあります。

正しい叱り方を身につけて、効果的に子供の成長を促すようにしましょう。

(1)感情的に叱らない(怒らない)

、怒ることは自分を満足させる行為であり、子供に言いたいことが正確に伝わりません。

しかし、それが分かっていても怒ってしまうのが人間です。

理不尽に怒ってしまった場合は、きちんと子供に謝ることが大切。

(2)暴力に訴えない

しつけの手段として、頻繁に暴力に訴えるのは絶対NGです。

たしかに痛みを与えれば子供は言うことを聞きますが、それは痛みを恐れて言うことを聞いているだけで、なぜダメなのかという本質を理解できません。

度が過ぎれば虐待にもつながりかねませんので、暴力に訴えることはやめましょう。

(3)長々と叱らない

叱るときは短く簡潔に、伝えたいことだけ的確に伝えるようにしましょう。

そうすれば子供も他のことに気が散らず、親の伝えたいことを受け止めることができます。

子供が親に不信感を持つのは、発言に矛盾が見えたときです。

1か月前は「ダメだ」と言われていたことが、翌月には「良い」と言われたり、親自身が言ったことを実践していないと、子供は混乱してしまいます。

不信感を持たれては、どんな説教にも説得力がなくなるので、このことは深く注意しておくようにしましょう。

(4)言ったことを曲げない

子供が親に不信感を持つのは、発言に矛盾が見えたときです。

1か月前は「ダメだ」と言われていたことが、翌月には「良い」と言われたり、親自身が言ったことを実践していないと、子供は混乱してしまいます。
不信感を持たれては、どんな説教にも説得力がなくなるので、このことは深く注意しておくようにしましょう。

(5)人格否定しない

子供を叱るときに、「ダメな子」や「こんな子に育てるつもりじゃなかった」などと子供の人格を否定するような言葉を使うことも厳禁です。

親から認めてもらえない子供は自己肯定感が低くなり、不幸を感じやすくなります。

“行為”を責めることはあっても、“子供の存在”を責めることはやめましょう

(6)叱った後にほったらかさない

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親からしてみれば子供のためを思って叱ったことでも、子供にとっては悲しい出来事です。

叱った後には、なぜ叱ったのかという理由を丁寧に説明してあげたり、ハグしてあげたりするようにしましょう。

また、叱ったことができるようになったら褒めることも大切なフォローの一つです。

放置せずにフォローをすることで、子供は「自分は親から愛されている」ということを実感することができます。

(7)大声で怒鳴らない

子どもを叱る際に、簡単に言うことを聞くからという理由でやたらと大声で叱る人がいます。

確かに、大声で怒鳴りつければ子どもは萎縮して言うことを聞くようになりますが、それでは根本的な解決にはなりません。

子どもは叱られた内容に納得しているのではなく、“大声で怒鳴る”という暴力行為を恐れているだけだからです。

そのため、子どもの成長を本気で願うならば、大声で脅すようなことはせず、根気よく“なぜいけないことなのか”を説明してあげることが大切です。

(8)大勢の前では叱らない

よく電車やスーパーなどの公の場で子どもを叱りつける人がいますが、これも注意が必要です。

たとえば、自分が公の場で上司に叱られたらどう思うでしょうか? おそらく自尊心を傷つけられたと感じる人が多いでしょう。

子どもにも同様に自尊心があります。そのため、子どもを大勢が見ている前でこれみよがしに叱りつけるのはなるべく避けるようにしましょう。

もちろん、他の人にあからさまに迷惑な行動を取っているときなどは別ですが……。

これまで上記に当てはまるような叱り方をしていた方は、自身の叱り方を変えてみるようにしましょう。

怒らずに冷静に諭すようにしたことで子供が素直になった例や、叱った後に褒めるようにしたことで子供が拒絶反応を起こさなくなった例もあるようです。

関連記事:差別するような人になってほしくない!性差について子どもに教えたいこと

年齢別の子供の効果的な叱り方

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2歳

2歳までの子供はまだまだ理解力が未熟です。そのため、長々と叱ってもこちらの意図は通じません。

そのため、できれば1〜3語の間で叱るのがベストとされています。

この時期はそこまで神経質になる必要はないかもしれません。

3〜4歳

3歳になってくるとある程度おしゃべりも増えてきますから、叱り方に工夫が必要です。

なるべく短い言葉で“なぜ悪いことなのか”の因果関係を説明してあげるようにしましょう。

○○をしたら、○○だからダメだよ」という感じですね。

4歳になると運動能力が向上して行動範囲も増えてきますから、友達を叩いたりケンカしたりといったトラブルも起こるでしょう。

4歳児も、基本的には3歳児と同じように丁寧に理由を説明しながら短い言葉で叱ってあげましょう。

5〜6歳

この頃になると、他人へ感情移入することができるようになります。

そのため、これまでのように因果関係を説明するだけでなく、「こんなことしたら○○ちゃん悲しいよ?」などと他者の気持ちに目を向けさせるような言葉をかけてあげるのも効果的です。

また、社会のルールを学び始める時期でもありますので、マナーやルールについても教えてあげるようにしましょう。

関連記事:比べる必要ナシ! 教育方針が違う夫婦が大切にしたい子育てのポイント

幼児期にきちんと叱らないと攻撃的な子供に育つ!?

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これは1980年代に行われた実験です。

2~4歳の子供を2つのグループに分け、1つのグループの子供たちには、攻撃的な言動をしたときに、「どうしてそんなことをしたの?」など、愛情深く優しく接します。

もう1つのグループの子供たちには、攻撃的な言動をすると有無を言わさず、“懲罰ボックス”に閉じ込めるという実験をしました。

すると、愛情深く優しく接したグループの子供たちには、その後も攻撃的な言動が目立ち、遊ぶときには1人か2人。

逆に懲罰ボックスに閉じ込められたグループの子供たちはその後攻撃的な言動がほとんどなくなり、3人以上で仲良く遊んだという研究者にとっても意外な結果が出たのです。

今ではこの実験結果に脳科学的な根拠も見つかり実証されているのです。

「バーカ」という言葉は、子供はその言葉を楽しんでいるだけのつもりでも、これは社会的に見れば他人を傷つける攻撃的な言葉です。

今後成長とともにもっとひどい言葉に変わっていく可能性が高いと思って、厳しく叱ってあげてください。

関連記事:1歳の子ども、しつけって必要?

まとめ

「子供を叱る目的」や「タイムアウト(海外の叱り方)」などについてご紹介してきました。

子供を叱るというのは、子供を愛している証拠でもあります。

しかし、親だって人間です。時には感情を爆発させてしまうこともあると思います。

そんなときは、叱る目的を思い出して、子供をしっかりフォローしてあげるようにしましょう。

●ライター/SAYURI(心理食育インストラクター)
●追記/パピマミ編集部
●モデル/神山みき(れんくん)赤松侑里(さゆりちゃん)

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