吐き出すほどの子供の好き嫌いを克服する方法
2013年4月22日 | よみもの吐き出すほどの子供の好き嫌いを克服する方法

【ママからのご相談】
2歳の娘の事で相談です。最近イヤイヤ期に突入したからか、食べ物まで気分次第で「イヤァ!!」と吐きます。吐くときは主に野菜が多いのですが、どうかするとご飯やお肉も吐いたりします。これは好き嫌いの始まりなのでしょうか? 見ていて汚いしイラッとするし、外食にも恥ずかしくて連れて行きたくなくなります。厳しく叱った方がいいのでしょうか?
幼児の味覚を理解し楽しい雰囲気で好き嫌いをなおしましょう。
こんにちは。心理食育インストラクターのSAYURIです。
2歳というと確かに自我が目覚め始める時期でもありますが、「吐く」というのは胃に入ったものを嘔吐するのでしょうか? 多くの場合、単に口の中のものを「吐き出す」事のようですので、今回はこの「吐き出し」の対処法についてお話しましょう。

幼児の味覚は成人の2倍も敏感
味には甘味・酸味・苦味・塩味・うま味と5つありますが(この場合、辛味は味ではなく刺激、痛みと解釈しています)、幼児の味蕾(舌にある味を感じる器官)は成人の2倍も敏感だといわれています。中でも酸味や苦味は人間の本能で、「危険なものの味」と感じ嫌がる傾向があり、逆に甘味は、「楽しい安全な味」と感じる為、大人には気にならない程度の野菜の苦味を嫌がって吐き出しているのだと思います。
苦味のある野菜は牛乳や豆乳を使って調理したり、ゴマやツナも苦味を誤魔化してくれるので上手く合わせて使いましょう。
厳しく叱るより、楽しい食卓を
せっかく作った食事を吐き出されると、「一生懸命作ったのに!」とついイラッとして大きな声で叱りたくなるのも分かります。しかし、それをやってしまうと、子供にとって食卓が叱られる嫌な場所になってしまいます。すると益々ご機嫌ナナメになってしまい、あれもこれも嫌がるようになる可能性も。
女の子なら、「あれ~○○ちゃん、ニンジン食べないのぉ? ニンジン食べたら可愛くなれるからママが食べちゃうね!」とお子さんのニンジンをわざと食べてしまい、お父さんにも協力してもらい、「パパ! ママにんじん食べたから可愛くなったでしょ?」「本当だ! ママにんじん食べたら可愛くなったね!」そんな会話をしてみるのも1つの方法です。
ゲーム感覚で色んな味を覚えさせる
例えばトマトでも、調味料をかけないトマト、少し塩をかけたトマト、レモン汁をかけたトマトを準備し、「○○ちゃんはどれが好きかな? ママに教えて」など、ちょっとしたゲームのような感覚で、色んな味の違いを教えながら楽しく食べさせてみるのもいいでしょう。
この時に注意したいのは、味の濃いマヨネーズやドレッシングは極力避けること。どんどん濃い味に慣れてしまい、近年増加している小中学生の糖尿病や高血圧の原因になりかねません。
食卓はお子さんと目線の高さが1番近く、大切なコミュニケーション能力を育てる場所でもあります。怒りをちょっと抑えて楽しい食卓で好き嫌いを直してあげましょう。
【関連コラム】
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●ライター/SAYURI(心理食育インストラクター)