理解不能!予測不可能!? 理由が知りたい…子どもの珍行動
2020年1月31日 | よみもの理解不能!予測不可能!? 理由が知りたい…子どもの珍行動

子どもはいつ何時なにをやらかすか分からぬ生き物である。
その出来事は、時に親の予測をはるかに上回る。
息子が1歳になってちょっとの頃だった。
冬の厳しい寒さが老体に応える日だったが、息子のあんよの練習がてら公園へ。
すべり台のふもとの砂が気になる息子。
その砂はとてもサラサラしていて、息子は夢中でその感覚を楽しんでいる。
しかし寒い。
息子の手を取り、あんよの練習をして体を動かしている分には多少ましだった寒さが、じっと座ることによって感じる寒さは倍増されていた。
本当は今すぐにでも
「さ!いこっか!」
とその場を離れたかったが、息子がいつになく集中しているので、ここはじっと見守るしかない。
しかしただ見守るだけでは
「キエー!!寒いっ!!」
と奇声を発しそうだったので
ここは自分が
「愛する我が子を見守る聖母マリア」
だと思いこむことにした。
寝不足でクマだらけの目を細めニヤニヤと怪しげな笑みを浮かべる姿はただの不審者である。
しかし私の中では今現在の自分は誰が何と言おうと聖母マリアである。
うふふ…、とマリアになりきりその場の空気に酔いしれていた瞬間、息子が…
砂で洗顔しとる!!
もう1度言います。
我が子が砂で 顔を洗い始めています!!
いやいやいや、なんで!?
どうした!?
土を集める高校球児はいても、砂で顔を洗いだす1歳男児なんてこの世にいなくない!?
母の思考回路はショート寸前、心も身体も息子の珍行動に追いつかない…!!
と言っている場合ではなく、マリアから一転鬼の形相で息子を大急ぎで砂から引っぺがす。
母の声は全く届かず、ひたすら砂の付いた手を顔へ、遂には頭へゴシゴシ大移動する息子。
やめれ~!
ゴシゴシやめれ~!!
この後息子を担ぎ、家路を急いだのは言うまでもない。
家路を急ぐ最中も息子は、その砂だらけの手で私の頭や顔やコートやらを触りまくっていた。
帰宅後は風呂場に直行、シャワーの刑である。
夏の公園帰りならともかく、まさか冬の公園帰りにまでシャワーを浴びる羽目になるとは…。
この1件以来、また息子が砂で顔を洗うんじゃないか…、と息子を公園へ連れていくことがとても悩ましかった。
が、母の期待をいい意味で裏切り、息子が砂で洗顔をしたのはこの1回のみだった。
現在そんな息子は4歳。
もちろんこの「砂で洗顔事件」ことは全く覚えていない。
1歳の息子は一体全体、どうして砂で顔を洗い始めたのだろう…。
当然この時息子の息子はまだお喋りができなかったので、理由は永久に迷宮入りである。
でも多分。
子どもがやらかすことにさほど大した理由などない。
しいていえばきっと、そこに砂と顔があったからである。