在宅ワークの確定申告はする?しない?するべきケースとポイントについて
2019年6月6日 | よみもの在宅ワークの確定申告はする?しない?するべきケースとポイントについて

最近、子育てをしながら自宅でお金を稼ぐことができる「在宅ワーク」が注目されています。
国も積極的に副業を推奨するようになり、在宅ワークにチャレンジしたいという方も多いのではないでしょうか?
しかし、在宅ワークで収入を得たらどうやって確定申告をすればいいのか悩むところです。
お小遣い程度に在宅ワークをしている人、夫の扶養に入っている人も確定申告をしなければならないのか気になるものです。
そこでこの記事では、初めて在宅ワークを始める方に向けて確定申告するポイントを解説していきます。
子育てをしながら自宅で稼ぐことができる在宅ワークに注目が集まっている現代で必要な確定申告の方法、必要経費として計上できる項目を解説していきます。
在宅ワークの確定申告はする?しない?するべきケースとポイントについて
目が離せない小さなお子様がいる方の間で、家事の合間にできる在宅ワークが注目されています。
確定申告とは、1年間(1月1日から12月31日まで)の所得にかかる所得税を計算して過不足を精算することです。在宅ワーカーの主婦でも収入を得た限りは確定申告が必要です。
会社員の場合は毎月の給料から、国民年金・健康保険・雇用保険料・所得税・住民税が自動的に天引きされており、年末調整により払い過ぎた分の所得税が還付される形です。
在宅ワークの場合は個人事業主となり自動で天引きはされないため、確定申告する必要があります。
主婦の場合は、配偶者控除が受けられる年間103万円以上の収入や旦那さんの扶養内となる年間130万円以上の収入でなければ確定申告は必要ないと判断しがちですが要注意です。
ご主人が正社員なのか自営業なのか、主婦である自分の仕事が在宅ワーク本業なのか、副業なのかによって20万円以上の所得でも確定申告をするケースもあります。
確定申告をしないと後々受けられる払いすぎた還付金も受けられないので注意しましょう。
在宅ワークが本業の場合
在宅ワークが本業の場合、所得額が年に38万円以上の場合は、報酬から必要経費を引いた金額が38万円以上になったら確定申告をする必要があります。
必要経費に関しては後述しますので併せて確認してみてください。
在宅ワークが副業の場合
在宅ワークを副業として行っている人は、勤務先からもらう給料以外の所得が20万円を超える場合に確定申告が必要です。
正社員やパート・アルバイトなどで給料をもらっている人が、副業として在宅ワークをしている場合の収入が20万円以上になる場合に確定申告が必要になる、ということです。
在宅ワークの必要経費として認められる項目
在宅ワークの必要経費として認められる項目は意外と多くあるのでチェックしておきましょう。
私用で買ったものはもちろん除きますが、公私共に使用するものは必要経費として認められます。
在宅ワークの必要経費
電車代・タクシー代・ガソリン代などの交通費
電話代やインターネット料金などの通信費
家賃
光熱費・水道代
仕事で必要なテーブルや椅子
文房具
基本的に、仕事のために購入したものは必要経費に認められます。
在宅ワークは自宅兼事務所としている場合が多く、家で仕事をしているため家賃も必要経費として認められ、その他仕事で必要とするスーツ、鞄や靴なども確定申告時には必要経費に入りますので忘れずに引いておきましょう。
白色申告と青色申告とは
確定申告について詳しいことはよく分からない方でも、「白色申告」と「青色申告」という言葉は効いたことがある方も多いのではないでしょうか。
比較的簡単な計算で申告ができるのが「白色申告」、取引などを細かく記載しなければならず手間が掛かるがその分控除額が多いのが「青色申告」といったイメージです。
ある程度の違いはあるものの自分の収入などによって向き不向きが存在するため、両方の特徴を知りより自分に向いている方法で確定申告を行いましょう。
それぞれ解説していきます。
白色申告とは
個人事業主が初めて確定申告を行なう時は「白色申告」で行うのがよいでしょう。
白色申告は、確定申告の際に提出する書類が少なく、作業や事前の申請がいらないため簡単で初心者向きです。また、収入が300万円未満であれば帳簿をつける義務もありませんので、副業の場合や家事や育児の片手間で行なっているようであれば白色申告のほうが向いていると言えます。
慣れてくると「収支内訳書」と「確定申告書B」を作成できる会計ソフトなどを利用して、経費の管理を自分で行うことができるので便利です。
青色申告とは
本業で在宅ワークに大きく時間を割いている場合などは「青色申告」を行うことで節税することができます。
青色申告には「特別控除」が設けられており、10万円もしくは65万円も節税することができるメリットがあります。
ただし、青色申告は白色申告よりも帳簿の作成や提出書類が多いので手間がかかってしまいます。
個人事業を開業してから2カ月以内に「所得税の青色申告承認申請書」を提出しなければならないことに加え、最大の65万円の控除を受ける場合には正規の複式帳簿で毎日取引を記帳する必要があるため、事務作業の負担が白色申告よりも圧倒的に多くなってしまうのです。
扱う情報の量が多い分ミスも起こりやすく、後日間違いを指摘され追徴される場合もあるため慣れないうちは白色の方が良いかもしれません。
在宅ワークの場合はどちらがおすすめ?
個人事業主の確定申告には青色申告と白色申告から自由に選ぶことができますが、前述したようにどちらも特徴的です。
メリットやデメリットを考慮すると、
・在宅ワークによる収入が少ない
・経費が少ない
・経理の経験や簿記の知識がない
・事務作業に時間を割けない、割きたくない
上記に当てはまるようであれば白色申告が向いていると言えます。
逆に青色申告に向いているのは、
・とにかく節税したい
・事務作業に割く時間はいとわない
・在宅ワークでの収入が多い
・不動産や株式などの不労所得も持っている
といったような点に当てはまる人でしょう。青色申告では最大で65万円もの特別控除を受けることができますので、収入が65万円以上ある場合は検討してみるのも良いかもしれません。
片手間で行っている在宅ワークでも、慣れてくるとそれなりに収入を増やすことは可能です。また、何年か続けていれば確定申告にも慣れてくると考えられますので、白色申告から数年後に青色申告に切り替えるという方法もあります。
青色申告に切り替えるためには、前述した「所得税の青色申告承認申請書」を提出するだけなので簡単です。
在宅ワークの確定申告まとめ
在宅ワークで一定の収入があれば、副業の場合でも確定申告をして納税をする必要があります。
税金が戻ってくることもあるので忘れずに確定申告をしましょう。確定申告は直接税務署に書類を持って行くほか郵送でも受け取ってもらえます。
知識や経験がなければ非常に難しく面倒そうな確定申告ですが、慣れてしまえば意外と簡単なものです。
多いにしろ少ないにしろ、税金が適正額払えているかを確かめる作業が確定申告ですので、間違いなく確実に行いましょう。