年齢の壁がある?不妊治療における「卵子の老化」とは

子供を授かりたいと考えた時に、とても大切になってくるのが年齢です。

晩婚化が進み、30代を過ぎてから初めて妊活を行うという女性も増えてきました。

生理があるうちは妊娠できると考えている人もいますがそれは大きな間違いで、実際には40代に入ると正常な排卵が行われなくなってしまう人もいます。

それは年齢が高まるほど、子供を授かりにくい体になっていってしまうからです。

では不妊治療でも最も重要視される卵子の老化とは、どのようなものなのでしょうか。

不妊症の目安は結婚して1年

 

不妊症の目安は結婚して1年と言われるようになったのは、夫婦が子供を作るため妊活を行った場合、半年から1年で子供を授かることが多いからです。

1年経過していなくても、排卵日に合わせて子づくりしてきたのに授かる気配がない場合は不妊を疑い、早めに検査を受けに行っても問題ありません。

夫婦どちらも年齢を重ねるほどに子供ができにくくなる可能性があり、特に卵子の老化が進んでしまうと、どんどん可能性が低下していってしまいます。

検査や治療に抵抗感があり、ドクターに頼らず夫婦だけでもう少し頑張ってみようと思ううちに何年も経過してしまったら、より妊娠するチャンスを逃してしまいます。

子供を授かりたいなら、何でも早めに行動を起こすことが大切だということを知って起きましょう。

年齢によって卵子の数は減っていく

 

女性は生まれた時に卵子の元となる原始卵胞をおよそ200万個持っています。

どんなに成長しても、これ以上原始卵胞が増えることはありません。

初潮を迎える頃までには、180万個前後にまで自然と数が減っていきます。

ダメージを受けるなどした細胞が死滅していくのと一緒で、原始卵胞も不具合のあるものは自然と失われてしまいます。

原始卵胞は思春期までに20万個前後になり、20代から30代の一般的に女性が妊娠する頃には、さらに数が減っているのが通常です。

月経の周期に合わせておよそ1か月で1000個程度は失われていくので、閉経に近づくほど原始卵胞がなくなっていき、排卵される可能性が極端に減ります。

だからこそ、妊活を行っているのに子供ができないなら、1年を待たずに早めに不妊治療に取り掛かるのが大切です。

質が低下する卵子老化とは

 

原始卵胞は女性が生まれた時には出来上がっていて、新たに生み出されることがないのですから、代謝して生まれ変わることができる細胞とは違って、年月が経過すればするほど劣化していくわけです。

肌細胞は頑張ればツヤツヤした状態を維持できますが、原始卵胞は子宮内で老化していくのを止められないため、作られる卵子自体も年齢を重ねるごとに質が低下していきます。

子宮が年を取るから不妊に繋がると考えている人もいますが、子宮よりも卵子の質の低下が大きな影響を与えています。

どんなに体が酸化しないように注意しても、代謝がない原始卵胞が若返ることはありません。

そのため、できるだけ年齢を重ねないうちに不妊の原因がどこにあるかを見極めて、適切な対応をとっていくことが必要です。

加齢に伴い卵子の染色体異常が増加する

 

人の体が形作られるのは、細胞に遺伝子情報を伝え発現させる役割を持つ染色体があるからです。

受精して成長する過程で染色体に異常があれば、そこから成長を続けることはありません。

異常があると着床しないか、着床しても流産して母体に影響が出ないようにする仕組みが体に備わっています。

加齢により原始卵胞が老化し卵子の質が低下していると、染色体も正しい情報を伝えることができない状態で、ダメージを受けていたり老化していたりすることが多く、染色体異常が増加してしまう傾向があります。

きちんとした細胞分裂や成長が行われないため、着床しなかったり着床しても数週間で流れてしまったり、結果として不妊に繋がってしまうでしょう。

年齢を重ねると染色体異常が多くなってしまうことはあまり知られていませんが、妊娠できない要因の一つですから、子づくりを遅らせることはリスクがあることを知っておかなければなりません。

卵子凍結や卵子を若返らせる研究など技術の進歩

 

家庭や仕事の事情あるいは金銭的なことなので、結婚後すぐに子づくりを始める事ができない夫婦もいるでしょう。

しかし、年齢を重ねるほど原始卵胞は老化し、染色体異常が起きやすい状態になってしまうのですから問題です。

対策として、30代以降に妊娠や出産を計画している人は、若いうちに採卵しておいて凍結保存しておく方法があります。

老化が進まないうちに卵子凍結を済ませておけば、質の低下が進んでしまう心配がありません。

将来子供を授かりたい人数をよく考え、ドクターと相談の上で採卵する必要があります。

卵子を若返らせる研究が進んでいますが、全部を若々しくする方法ではありません。

若い人からもらった卵子に、遺伝的な要素を決定する卵核やその周辺部分だけを移植する卵細胞質置換という方法です。

この方法はまだ現実的ではなく、制約もあって実際の妊娠には至っていません。

ただ、研究が進むといろんなことが見えてきて技術が進歩していきますから、凍結以外の方法が選択できるようになる可能性もあります。

まとめ

卵子が老化することを知っていれば、先手を打って対策を行うことが可能です。

年齢を重ねるだけ妊娠しにくくなっていくということをよく理解しておく必要があります。

まだ子づくりするつもりがない若い年齢であっても、将来のライフプランを早めに考え、対策を講じるようにしましょう。

不妊の可能性が高いなら早めに検査を受けるようにして、子づくりはもっと先にするという時も凍結保存をすべきか夫婦でよく話し合うことが大切です。