赤ちゃんからスキンケアが大事?大人になって差が出る肌ケアテクとは
2019年2月28日 | よみもの赤ちゃんからスキンケアが大事?大人になって差が出る肌ケアテクとは

「赤ちゃん肌」という言葉から想像できるように、赤ちゃんのお肌といえば、「つるつる」「もちもち」なお肌を想像しませんか?
しかし、赤ちゃんのお肌は敏感で、生後すぐからスキンケアをするかしないかで、将来のお肌が決まるといわれています。
赤ちゃんには、今も将来も、綺麗な肌でいてもらいたいですよね。
そこで今回は、赤ちゃんのスキンケアに必要なものからスキンケア方法まで徹底解説いたします!
産後直後からケアできるように、準備しておきましょう。
赤ちゃんの肌と大人の肌の違いとは?
まずは、赤ちゃんの肌の特徴についてお話していきたいと思います。
赤ちゃんの肌は、
①皮膚が薄い
新生児は細胞が小さく未熟なため、皮膚が大人に比べて1/2~1/3くらいの薄さになっています。
そのため、肌のバリア機能である表皮の厚さも大人の半分ほどであり、少しの刺激でも肌トラブルをおこしてしまう場合があります。
②1年中乾燥している
新生児の肌は大人と比べて皮膚表面の水分量が少ないだけでなく、水分を保持する力も弱いため、湿度や気温によって乾燥しがちです。
また、生後3ヶ月ほど経つと肌表面を覆っていた皮脂が減少し、こちらもカサカサの原因となります。
③汗をかきやすい
新生児の汗腺(=汗を分泌する線)の数は、大人の汗腺の数と同じです。
体の面積と対比させると、大人と汗腺が同じ量であるということは、新生児はかなりの汗をかいていることになります。
また、新生児は大人に比べて基礎代謝が高いです。
基礎代謝が高いと体温が高いことになるので、体温を下げようと汗をかきます。
たくさん汗をかくことで汗腺に汗が詰まり、炎症を起こした状態があせもです。
赤ちゃんはたくさんの汗をかくことで、肌トラブルを起こすリスクがあるということですね。
また、赤ちゃんは汗だけでなくよだれや涙を流すことも多いです。
これらを拭き取ろうとすると皮膚を刺激してしまい、バリア機能を一層低下させてしまう恐れがあります。
などといった特徴があります。
赤ちゃんの肌にスキンケアが必要な理由とは?
赤ちゃんの肌は敏感であるということが分かったところで、なぜスキンケアが必要なのでしょうか?
スキンケアによる新生児の肌への効果をご説明いたします。
①将来の肌状態が決まる
生まれてすぐからスキンケアをしている赤ちゃんは、肌が保湿されているため、肌荒れを起こしにくいといわれてます。
反対に、新生児のうちからスキンケアをしていなかった子は、かゆみが慢性的な状態であり、肌荒れを起こしやすいといわれています。
3歳を迎えるまでにスキンケアをしていたかどうかが、将来の肌の状態に影響を与えるのですね。
②乳児湿疹の予防になる
私たちの身の周りには、ホコリや紫外線、乾燥など肌にとって刺激になるものであふれています。
生まれるまで赤ちゃんはママの羊水で守られていますが、生まれた途端、これらの刺激に触れることになります。
人の皮膚には、外からほこりや汚れ、ウイルスなどが体内に侵入するのを防ぐバリア機能があります。
しかし、赤ちゃんはもともと皮膚が薄いうえにこのバリア機能が未熟であり、少しの刺激を受けただけでも炎症を起こして、湿疹ができやすいのです。
そのため毎日のスキンケアによって肌のバリア機能を極力維持・低下させないことが重要です。
また、生後2〜3ヶ月頃までの赤ちゃんは、ママのお腹にいた頃のホルモンの影響で、
皮脂の分泌量が増加し新生児ニキビといった乳児湿疹に悩まされます。
そして生後3ヶ月を過ぎると胎脂の減少により、肌は乾燥し、かゆみや湿疹がではじめます。
1歳頃から思春期前までが最も皮脂の分泌量が少ない時期であり、肌が乾燥しやすいです。
これらの乳児湿疹は、スキンケアをすることで予防することが出来ます。
③アトピー性皮膚炎の発症リスクが低くなる
アトピー性皮膚炎とは、強いかゆみを伴う皮膚の病気で、肌荒れの症状がよくなったり悪くなったりを繰り返すことが特徴です。
国立成育医療研究センターによる研究では、新生児期から全身の保湿ケアをすることにより、
アトピー性皮膚炎の発症リスクが3割以上低下したという研究成果が出たそうです。
また、肌荒れによってバリア機能が低下すると、アレルゲンが侵入しやすい状態になります。
アレルゲンが侵入することにより、食物アレルギーを起こしてしまう可能性があります。
これは、口から食べたものに反応するわけではなく、皮膚の接触や吸い込みによっても反応を起こすためです。
新生児の早いうちからスキンケアをすることで、将来のアトピー性皮膚炎の発症リスクや、
それに伴う食物アレルギーの発症リスクを下げることができるのです。
スキンケアに必要なものって何?
スキンケアの効果が分かっところで、スキンケアをするためにはどのようなものが必要なのでしょうか?
そもそもスキンケアには、
- 洗浄…肌を清潔に保つ
- 保湿…水分蒸発を防ぎ、うるおいを保つ
- 紫外線防御…紫外線が体に入るのを阻止する
という3つの役割があります。
スキンケアというと保湿のイメージがありますが、
まずは洗浄料を使用し、お風呂でしっかりと汗やよごれなどを洗い流してあげることが大切です。
洗浄では、
「ベビーソープ」が赤ちゃんの体を洗うのに最適です。
ベビーソープは、角層が薄くて弱い、デリケートな赤ちゃんの肌をやさしく洗浄するものです。
ベビーソープには液体・固体・泡タイプがあるため、赤ちゃんのお肌やお母さんの使いやすさにより選ぶことができますね。
中でも泡で出来ているものが低刺激で、お母さんたちの間で人気なようです。
保湿では、
- クリーム
- オイル
- ローション
- 乳液
などが挙げられます。
これらは全身に使う前に一度赤ちゃんの二の腕に塗り、2・3日の間は赤みやかゆみがでないか確かめましょう。
赤ちゃんに肌トラブルが見られない場合は、ベビーローションから使い始め、
乾燥がひどい場合にはクリームやオイルなどを使ってみるのがオススメです。
赤ちゃんのほっぺやあごは、乾燥しているだけではなく、軽い炎症を起こしている場合があります。
その場合は保湿剤ではなく、湿疹の薬をぬってあげる必要があります。
冬場は空気がよく乾燥するため、保湿力の高いオイルを使うなど、季節によって切り替えるのもオススメです。
また、伸びのいい質感の保湿剤を使うと、赤ちゃんの肌をこすらずにお使いいただけます。
これらは赤ちゃんの肌の乾燥の度合いや成分によって選ぶことができますが、
選ぶのに困った際には、小児科に行って相談してみるのがおすすめです。
紫外線対策
「日焼け止め」が効果的です。
同じ紫外線量でも子供の時に浴びるほうが、紫外線の影響が大きいということがわかっています。
子供用・赤ちゃん用と書いてあるものや、低刺激性、無香料、無着色と書いてあるものを選び、
日常の生活ではSPF15~20を目安にしましょう。
効果的なスキンケアの手順とは?
では、実際にどのようなお手入れをすれば良いのかをお伝えしていきたいと思います。
- お風呂で赤ちゃんの洗い方
- 赤ちゃんの保湿法
- 赤ちゃんの紫外線対策
の順番でご説明いたします。
まずは“お風呂での赤ちゃんの洗い方”についてお話しいたします。洗う順番を一つずつみていきましょう。
沐浴での赤ちゃんの洗い方
①利き手と反対の手で耳の後ろの左右をそれぞれ親指と中指で持ち、首にかけて支える
②利き手で支えながらお湯につける
③ベビーソープを使い、顔を洗う
よごれが溜まりやすいTゾーンや頬のよごれをしっかり落としましょう。
ガーゼを使うとかえって肌を傷つけてしまう恐れがありますので、素手でやさしく、包み込むように拭いたのちすぐに洗い流してあげましょう。
④頭や首の後ろ、耳周りを洗う
赤ちゃんの頭の後ろを腕で支え、頭の後ろや耳の後ろにも石鹸をつけて洗いましょう
⑤脇の下、手、足を洗う
⑥体の後ろ、おしりを洗う
体の正面が洗い終わったら、赤ちゃんをうつ伏せにしてください。
脇腹や膝の裏はよごれやすいポイントです。しっかり洗い流してあげましょう。
⑦一度お湯を捨て、シャワーで全体をやさしく洗いながす
赤ちゃんが慣れてきたら、水圧の弱いシャワーで洗い流しましょう。
くびれやしわを伸ばしながらきちんとすすぐようにしましょう。
以上を洗い終えたら、やわらかいタオルを使い、こすらず押さえるように全身を拭いてあげましょう。
肌のよごれをしっかり落としたら、赤ちゃんの保湿です。
赤ちゃんの保湿方法
お風呂で赤ちゃんを洗うことで皮脂が落ち、乾燥しやすくなるお風呂上がりに保湿は必須です。
タオルで体を拭いたのち、保湿剤を塗布しましょう。
また、着替えやおむつ替えのタイミングなど、1日2〜3回程度を目安として保湿剤を塗りましょう。
乾燥が気になる場合は、こまめにその都度塗ってあげるのがよいと思います。
保湿剤は、手足・お腹・背中・お尻など、部位ごとに全身に塗ります。
塗りたい部分に点おきし、くるくると手を回すようにやさしくぬることで、赤ちゃんの肌への負担を減らすことができます。
肌に塗布する量の目安は、肌の表面がしっとりとするくらいです。
赤ちゃんの紫外線対策法
最後に、赤ちゃんを紫外線からどのように予防するかについてお話ししていきたいと思います。
対策法としては
①帽子をかぶる、肌の露出が少ないものを着る
帽子のつばが7cmあることで、紫外線の60パーセントをさえぎることが出来るといわれています。
また、なるべく露出の少ない服を着ることにより、紫外線から肌を守ることが出来ます。
②日焼け止めを使う
日焼け止めはたっぷりと、塗り残しがないように均一に塗りましょう。
また、2〜3時間ごとに塗り直すと、長時間日光に浴びている日でも安心です。
日焼け止めを塗った日は、しっかりと洗い流してあげることを忘れないようにしましょう。
③日差しの強い時間帯の外出を避ける
春〜秋の午前10時〜14時頃は、最も紫外線量が多いためなるべく避けましょう。
などが挙げられます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、赤ちゃんの毎日のスキンケア方法を解説いたしました。
スキンケアは、赤ちゃんのお肌と相談しながら行う親子の大事なスキンシップの一つです。
早いうちから気にかけてあげることで、将来の美肌を目指していきましょう。