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ママは全員、子どものために見といて!就職先としてのNPO事情

ママは全員、子どものために見といて!就職先としてのNPO事情

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こんにちは。エッセイストで経済思想史家の鈴木かつよしです。

高校生や大学生のお子さんがいらっしゃるママ・パパなら実感のあるかたもおありでしょうが、今、若い人たちの間で就職先としてNPO(特定非営利団体)を視野に入れる人が、以前に比べて確実に増えつつあります。

職業を通して社会貢献をしたいと考える若者の多くは、これまでは公務員を志向する傾向がありました。

ところが最近は、特に国家公務員が政治家の偉いセンセイ方を前に苦悩の表情を浮かべている様子ばかりが(筆者のような元・政府系機関の職員でなくても)見えてしまっています。

これでは、純粋な若者たちが公務員を目指さなくなるのは当然で、NPOへの就職志向はますます強まって行くでしょう。

そこで今回は、「就職先としてのNPOの年収」という点にスポットを当てて、NPOへの就職を目指すお子さんをおもちのママやパパのみなさんに、参考にしていただけたらと思います。

NPOの年収は大雑把に言うと160万円~265万円程度 月収20万円未満が7割

一般企業の場合と違って職員・従業員の収入にかんする具体的な数字が、その性質上なかなか表に出にくいNPOではありますが、情報ニュースサイトの『年収ガイド』は以下のような興味深いデータを収集しています。

◆NPO法人『ユースビジョン』による2009年7月の統計データによれば、基本給が支給されているNPOの7割程度で、月収は20万円未満。

◆シンクタンクである『第一生命経済研究所』が2008年に公表したデータによると、有給従業者がNPO活動を通じて得た年収は、全体の平均で約160万円。ただし、兼業なしでNPOから得る収入のみで生計を立てている人の平均では年収約186万円。

◆平成22(2010)年度の『愛知NPO交流プラザ』による「NPO雇用状況等調査報告書」の統計によれば、NPOの正規職員の平均年収は265.4万円(中央値は252万円)。

これだけ見ると、「やっぱりNPOに就職しても食べては行けないわね」と思われるママ・パパが多いかもしれませんが、各統計の中には、表面にはなかなか現れにくい幾つかの“希望”も垣間見てとれます。

次のようなものです。

一般企業の非正規従業員と違って“賞与”を貰えている職員も多い

今のわが国で働く人の4割をも占めるようになった「非正規雇用」の人たちが、将来に経済的な希望を持てず恋愛や、結婚、子どもをもつことを最初からあきらめざるを得なくなってしまっていることの大きな原因は、「賞与を貰えないこと」と「退職金を貰えないこと」の2つです。

一方、上述した統計の中には次のような、“先入観を持っているとなかなか見えにくい事実”も隠れていました。

◆『ユースビジョン』の統計によると、職員30人以上のNPOでは正規職員・非正規職員の別にかかわりなく、6割に迫る58.3%の職員が「賞与」を貰えている。職員が5人以上10人未満のNPOでも56.7%の職員は賞与を貰えている。

◆『愛知NPO交流プラザ』の統計によれば、NPOを主催している代表者の平均年収は、全体の1割に当たる10.1%の人が一般企業の平均年収を上回る<年収600万円以上>の給与額を得ている。

つまり、「非正規だと賞与すらも貰えない」といった疎外感や絶望感は一般企業の非正規社員よりもNPOの職員の方が少ないということ。

また、自分の情熱と確固たる意思をもってNPOを主催している代表者の人は、その社会的貢献度や独自のアイデアが広く認められているため、<普通の会社員よりは年収が多い人もいる>ということ

データの中にはこういった調査結果も隠れていたのです。

ママとパパは「NPOに就職なんて」と頭ごなしに言わず、お子さんの意思を尊重して!

こうして見てくると、一応の結論として次のようなことが言えるのかと思います。

・就職先としてのNPOの年収は一般企業よりは低いと言えるかもしれないが、一般企業で非正規社員をつづけるよりは、賞与等の面でまだしも「希望」は持つことができる

・自分の才覚でNPOを立ち上げ、代表者の職についているような人であれば、その活動への需要次第では一般企業に勤めるよりも高い年収を得ることは不可能ではない。


ママやパパのみなさんはどうか、お子さんが「NPOに就職したい」と言い出しても頭ごなしに「NPOなんかに就職したって生活して行けない」などと言わずに、お子さんの意思を尊重してあげてください。

もともと、一般の企業よりも明確に仕事を通した社会貢献ができるという意味では、少なくともブラック企業に就職するよりはNPOに就職することの方がお子さんの人生にとってはよろしいのではないかと思います。

また、数あるNPOの中には、経営的にも十分に成功しているところも少なくはありませんので、申し添えておきたいと思います。

●参考リンク
NPO(特定非営利団体)の年収|年収ガイド

ライター紹介

鈴木かつよし(エッセイスト)

鈴木かつよし(エッセイスト)

慶大在学中の1982年に雑誌『朝日ジャーナル』に書き下ろした、エッセイ『卒業』でデビュー。政府系政策銀行勤務、医療福祉大学職員、健康食品販売会社経営を経て、2011年頃よりエッセイ執筆を活動の中心に据える。WHO憲章によれば、「健康」は単に病気が存在しないことではなく、完全な肉体的・精神的・社会的福祉の状態であると定義されています。そういった「真に健康な」状態をいかにして保ちながら働き、生活していくかを自身の人生経験を踏まえながらお話ししてまいります。2014年1月『親父へ』で、「つたえたい心の手紙」エッセイ賞受賞。

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貴子

貴子

ママになっても自分の時間を大切にし、笑顔でいることで子どもたちも笑顔でいられるよう、楽しくやっています♪

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