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妻が不機嫌モード!そんな時はこうする!簡単攻略法

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こんにちは。

エッセイストの鈴木かつよしです。

造園家で東京都市大学教授の涌井雅之(わくい・まさゆき)さんは、その著書『いなしの智恵~日本社会は「自然と寄り添い」発展する』で、自然災害大国のわが国では、「向かってくる相手の力をかわし正面からぶつからない」ことを意味する“いなし”の知恵が、これまで以上に必要ではないかとの問題提起をしました。

この「いなす」という姿勢。

筆者も以前から『棚上げ』というそれに近い効能を持つ概念を使って、正面衝突を避けることが、広く子育て全般にも夫婦の良好な関係維持にも有効であると訴えてきました。

今回は、涌井先生の言う「いなす」ことの知恵が、子育ての現場や夫婦関係においていかに有用性が高いかということについて、実例を交えながらお話しさせていただこうと思います。

自然界における「いなす」ことの例

自然の猛威と真正面から戦おうとせずに「いなす」ことによって減災するとは、具体的にはどのようなことなのでしょうか。

涌井先生は『都政新聞』2013年4月20日号のインタビューで答える中で以下の3つの例を挙げています。

1 「五重塔」は大地震の際に“揺れるまい”と抵抗するのではなく、むしろ「ヤジロベエ」のように自ら揺れて「いなす」ことでそのエネルギーを緩和し、倒壊を防いできた。

2 「信玄堤」は洪水の勢いを“止める”のではなく“分散させる”ことで水勢を減殺し、巨大水害となってしまうことを防止してきた。

3 「里山」は人里と自然の間に絶妙な空間を設けることで土砂崩れを“根絶する”のではなく土砂災害が人里を直撃することを防いできた

いかがでしょうか。

いずれも大変分かりやすい例ですよね。

それでは次に、子育てや夫婦関係の現場での「いなす」ことの効用について筆者の思うところをお話ししたいと思います。

子どもの社会でいじめに遭遇した時の「いなす」ことの知恵

よく、「私立の学校には虐めは存在しない」と言われます。

たしかに私立学校にはある程度まで同質的な家庭環境の子が集まってくるため、「違い」に端を発した虐めは発生しにくい傾向があるのは事実です。

けれども、中学校から大学までの10年間を私立の学校で過ごした筆者に言わせていただけるならば、その認識は間違っています。

“おとなしめの子ども”や“身体が小さめ・弱めの子ども”に対する虐め行為は、公立の学校と全く同様に私立学校にも存在するのです。

筆者自身、私立の男子校の中学に通っていたときに虐めを受けた経験があります。

中学生の頃までとびきり身体が小さかった筆者は折に触れて同級生たちから「からかい」の対象となり、集団によって抑え込まれて制服を脱がされそうになったことがありました。

幸い筆者の場合は身体は小さくても人並み以上に気が強く、腕力も強かったので、服をはぎとられる前に教室の椅子を片っ端から彼らに投げて対抗し、それ以降は逆に彼らの方が恐れをなして虐めは収まりました。

しかし、もしも彼らが「あいつは生意気だ。徹底的に懲らしめてやろう」的な集団心理状態に陥って行ったとしたら、筆者には抗し切れなかったと思います。

そうなっていたらもう、彼らの勢いをかわすために、「休み時間は図書室で過ごす」とか学校そのものにしばらく行かずに、場合によっては「系列校に転校させてもらう」とかの手段を使ってでも、彼らの勢いを「いなす」しかなかっただろうと思うのです。

子どもの社会で残酷な集団心理が暴走をはじめたときには、巨大な自然災害といっしょで、とても正面から抵抗できるものではないのです。

そういった勢いからは、それを「いなす」ことによってしか逃れることはできません。

妻のストレートな感情表現にムキになることはNG 夫婦間でも「いなし」の知恵を

おしまいに、夫婦の間で有効な「いなし」の知恵の例をひとつ。

涌井先生は前出の都政新聞のインタビュー記事の中で、『気まぐれだけれど美しく、急に泣き出したり拗ねたりする女性はまるで自然のよう』といった趣旨のことをおっしゃっています。

そして、美しいけれども時に(そのストレートな感情表現ゆえ)『怖いカミさん』と『よりよく付き合っていくためには、抑え込むのではなく、負けるが勝ちという気持ちで住み分け、お互いを尊重することが大事』とも言っています。

つまり、わたしたちの社会に昔からあった“夫婦円満の秘訣”こそが、実は「いなす」ことの知恵だったのだと指摘しているのです。

まともに真正面からぶつかっても抗し難いような問題にぶつかったときには、みなさんも「いなす」という知恵を働かせてみてはいかがでしょうか。

意外とわたしたちのDNAの中には自然と備わっている能力なのかもしれませんよ。

●参考文献  『いなしの智恵~日本社会は「自然と寄り添い」発展する』
涌井雅之・著 2014年、ベスト新書

●ライター/鈴木かつよし(エッセイスト)
●モデル/香南・TOYO

ライター紹介

鈴木かつよし

鈴木かつよし

慶大在学中の1982年に雑誌『朝日ジャーナル』に書き下ろした、エッセイ『卒業』でデビュー。政府系政策銀行勤務、医療福祉大学職員、健康食品販売会社経営を経て、2011年頃よりエッセイ執筆を活動の中心に据える。WHO憲章によれば、「健康」は単に病気が存在しないことではなく、完全な肉体的・精神的・社会的福祉の状態であると定義されています。そういった「真に健康な」状態をいかにして保ちながら働き、生活していくかを自身の人生経験を踏まえながらお話ししてまいります。2014年1月『親父へ』で、「つたえたい心の手紙」エッセイ賞受賞。

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