胸キュンはもう不要!?女性はシンデレラになれない?

こんにちは。エッセイストの鈴木かつよしです。

約25年ほど前まで日本では、シングル女性が“将来有望”なシングル男性と恋をして結婚することによって、「シンデレラストーリー」を夢見ることができました。

しかし、今はそうはいきません。

なぜなら、今の日本では比較的に収入やステータスが高い職業がかなりの割合で“世襲男子”で占められていて、そういった世襲男子たちは、親の言いつけ通りに“家柄の良い女子”に絞って伴侶を選ぶ傾向があるからです。

簡単に言うと、『男性にときめいたところで、しかたがない』時代なんです。

このような時代に、シングルの女性にとって恋愛や結婚はどのようなものであるのかを考えてみたいと思います。

お笑い芸人の男性たちだけが女性をシンデレラにできる?

つい最近も、知的で清楚な女優の南沢奈央さんと、人気お笑いコンビ“オードリー”の若林正恭さんの「真剣交際」が報じられて、話題になりました。

若林さんのみならず、女優の佐々木希さんと結婚した“アンジャッシュ”の渡部建さんといい、お笑い芸人の男性たちはよく“モテ”ます

彼らは生まれたときから圧倒的に有利な環境で育った医師の御曹司たちや、国会議員の御曹司たちと比べて、育った環境はけっして恵まれたものではなかったかもしれませんが、自分の力で「成功」を掴んだ人たちではあります。

だから彼らと一緒の時間を過ごす女性たちも一緒に夢を見ることができるのだろうと思うのです。

この時代にあって唯一シングル女性をシンデレラ(もしくは、それに近いもの)にさせてくれるのが芸人の男性たちなのです。

また、今の位置にたどり着くまでに大変な苦労をしてきているので、彼らは優しいのです。

女性にとっては一緒にいると癒される存在でもあります。

このように、今の日本でお笑い芸人の男性たちがモテるのにはちゃんとした理由があるのです。

「恋愛がなくてもやっていける」が女性が3割を超えている!?

2013年9月に月刊誌の『日経WOMAN』が掲載した、シングル女性を対象に実施したアンケートによると、「あなたの恋愛観は?」という質問に対していちばん多かった答えが「恋愛がなくてもやっていける」の33.5%でした。

また、「どちらかというと仕事などに一生懸命で、恋愛がおろそかになる」の21.6%となっています。

合わせるとシングル女性の55.1%が「恋愛ナシ又は恋愛おろそか」ということになり、「恋愛は人並みに楽しんでいる」の16.3%をはるかに上回っているのです。

ここで冒頭で立てた『男性にときめいたところで、しかたがない時代』というテーゼに戻ってみます。

たしかに、ハンサムで背も高い男性や頭のいい男性に出会うことはあるかもしれないけれど、俳優業だけではとても生活できない役者の卵だったり、いつ何時“雇い止め”になるかもしれない大学の非正規研究員だったりで、シングル女性に“シンデレラのような生まれ変わり”を経験させてくれる存在とは言えません。

独身女性の大半を、「恋愛がなくてもやっていける」人が占めていたとしても何ら不思議ではないでしょう。

結婚に求めるものは「優しさ」「癒し」「理解」「安心」

このように考えてくると、今の日本ではシングルの女性にとって「恋愛」は“必ずしも必要ではない”ものであることが浮き彫りになってきます。

では、「結婚」はどうなのでしょうか。

結婚もまた“あってもなくてもいいもの”なのでしょうか。

「パラサイト・シングル」や「婚活」といった言葉の生みの親でもある中央大学教授の山田昌弘(やまだ・まさひろ)さんは、前出の『日経WOMAN』2013年9月号の中のコラムで、『癒しや安定感を求める』結婚生活は女性にとってなくてはならないものになってくるという考えを書いています。

男性は、もはや経済的な夢をかなえてくれる“ドキドキする”存在にはならないけれど、仕事で疲れた自分のことを理解し、『多少地味でも優しく尽くしてくれる男性』は、女性にとって常に傍にいてくれなくては困る存在になりつつあると指摘しているのです。

「安心」を与えてくれる男性こそ現代の女性にとって必要なものであり、“あってもなくてもどうでもいい「趣味」のようなものである”「恋愛」と「結婚生活」とは、質的に全く違うものである、ということなのです。


おしまいに“セレブリティー”の男女の恋愛と結婚について触れてだけおきたいと思います。

彼(彼女)等にとってはこれからも恋愛は華やかなことでしょうが、結婚生活ということについて言うのであれば、ますます形式的なものになってくることがでしょう。

なぜならば今回考察したように、結婚というものは一般の人にとって、安心や癒しを求めてするものになってきますので、そもそも自分の生きたいように生きることができて、これといったストレスもない彼らには適しません。

親もおじいさんも大臣や政府の高官で自分が作りたい法律を自由自在に作れるような立場にいる人が、伴侶に癒しを求める必要もないでしょう。

それは女性でも男性でも同じことです。

セレブリティーの夫婦は「仮面夫婦」だらけになり、世間体を気にして離婚しないでいるカップルだらけになってくるのではないでしょうか。

週刊誌による“不倫”報道はこれからも絶えることがないのだろうと思います。

●参考文献 『日経WOMAN』2013年9月号「働く女性の『正しい恋愛』大研究」
文:福島哉香(日経ウーマン)、山田昌弘(社会学者・中央大学教授)他

ライター紹介

鈴木かつよし

鈴木かつよし

慶大在学中の1982年に雑誌『朝日ジャーナル』に書き下ろした、エッセイ『卒業』でデビュー。政府系政策銀行勤務、医療福祉大学職員、健康食品販売会社経営を経て、2011年頃よりエッセイ執筆を活動の中心に据える。WHO憲章によれば、「健康」は単に病気が存在しないことではなく、完全な肉体的・精神的・社会的福祉の状態であると定義されています。そういった「真に健康な」状態をいかにして保ちながら働き、生活していくかを自身の人生経験を踏まえながらお話ししてまいります。2014年1月『親父へ』で、「つたえたい心の手紙」エッセイ賞受賞。

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