全然分からない!「甘え」と「甘やかし」の境界線
2018年2月16日 | よみもの全然分からない!「甘え」と「甘やかし」の境界線

こんにちは。メンタルケア心理士の桜井涼です。
子育てをしていると、「甘え」と「甘やかし」について悩むことがあるかと思います。
「これって甘やかしになるのでは?」と不安に感じ、突き放してしまうこともあるでしょう。
これらの悩みを踏まえ、「甘え」と「甘やかし」の2つに注目してみたいと思います。

「甘え」と「甘やかし」
この2つの境界線はどこなのかということに悩んでいる人が多いのではないでしょうか。
まずは、「甘え」と「甘やかし」の違いについて説明します。
*甘え:子どもが自立するために必要なこと。愛情があり愛着関係を気づけるもの。
例:スキンシップを受け入れる、どうしてもできないことを手伝ってあげるなど
*甘やかし:子どもの自立を阻むこと。愛情ではなく、親の自己満足(過干渉など)であることが多い。
例:金銭を含めた物質的欲求をそのまま受け入れる、できることをさせないで親がやってしまうなど
「甘え」と「甘やかし」の境界線を知りたいと考える方が多いのは知っています。
しかし、例に挙げた通り、この2つはまったく違ったものです。
ですから、境界線という考え方をしない方がいいでしょう。
甘えという行為は、子どもが自立するときのための『安全基地』を作るためのものです。
安全基地とは、失敗したときに戻れることができて、回復できる場所になります。
ですから、場所というより甘えさせてくれた親にあたると考えてください。
この場所があれば、信頼感と安心感の両方を持つことができるので、自立しやすくなります。
境界線の代わりに「説明+代替え策」
境界線がないことで、余計に自分のしていることが「甘えなのか」・「甘やかしなのか」と悩まれることがあるかと思います。
日常生活の子どもの行動に対して、迷ってしまうものを挙げてみました。
着替えの手伝いやテレビ・スマホの視聴問題、お菓子買って攻撃など、たくさんあります。
そんな時は、「説明+代替策」を使いましょう。
例えば、お菓子買って攻撃があったとしましょう。
スーパーの床に転がって「買って~!」となってしまったら、子どもを起こします。
そして、目線を子どもに合わせてから説明します。
「お家に○○(お菓子)があるよ。それを一緒に食べちゃおうよ!それがなくなってからまた買いに来よう。ね、約束。」などです。
「今は買わない!」という怒りや言葉を『説明と代替策で乗り切る』という方法です。
子どもは親の言うことを理解しています。
ダメな場合はダメと言ってもいいです。
そこに、「なぜダメなのか」という理由を付け加えることを忘れないでください。
ここが大切なポイントになります。
泣くことは気持ちの切り替え
ダメと言われると、子どもは泣きますよね。
その時に泣いたことによって、気持ちの切り替えをしているのです。
泣きはしますが、親の言ったことは理解しています。
ぐずった・泣いたとなったら、気持ちの切り替えがうまくいくように、空気を変えてあげましょう。
良くないことは、親が代替策を言ったあとに、「子どもに泣かれたら困る」などの親側の理由で、子どもの言う通りに物事を進めてしまうことです。
そういうことを繰り返すと、子どもは、「泣けば要求が通る」と学習してしまいます。
これでは本末転倒、「甘やかす」になってしまいます。この部分に注意しましょう。
おわりに
甘えは、子どもにとって本当に大切なものです。
甘えられた子どもが自立へと向かうことができるからです。
そのことを踏まえた上で、スキンシップを求めてきたときは受け入れてあげましょう。
「手伝ってほしい」と言われたら喜んで手を貸してあげましょう。
これらは「甘やかし」ではないのです。
子どものお願いをしっかり受け止めてあげてください。
子どもにはそれが必要です。
【参考書籍】
子育てハッピーアドバイス
著:明橋大二