タイミングはいつ? 不妊治療をやめる決断をしたきっかけ3選
2016年8月21日 | よみものタイミングはいつ? 不妊治療をやめる決断をしたきっかけ3選

こんにちは、佐原チハルです。
不妊治療は、始めるのも続けるのも苦労があると言われますが、実は“やめどき”を探すのも難しいと言われています。
「もうやめようかなと思っていても、やめると決めきれない……」という方もいらっしゃることかと思います。
そこで今回は、不妊治療を“やめた”という人たちの声を集めてみました。

(1)決めていた年齢になったので、やめた
『夫と、「私が38歳になったらやめよう」って最初から話してたんで、もういいやってすっぱりやめられた』(40歳女性)
36歳のころから2年ほど不妊治療を続けたという女性の声です。
『うちは夫がもう初老なんで、夫婦で好きに過ごそうって思いきれたのかも』
この女性が結婚したのは34歳のとき。パートナーさんは、なんと20歳近く年上なのだそう。
『夫の年齢もあって、最初から子どもは無理かなって思ってたところもあって。2年してダメだったら、もうその先の時間は自分たちのために使おうって、治療を始める前に決めてたの』
子どもがいる生活への憧れは「今もある」とのことですが、治療をやめたぶん自由になった時間で、久しぶりに遠くまで旅行に出かける予定なのだそう。
やめどきは、いざとなってから判断するのは難しいものです。“余裕のある開始時点から決めておく”というのは、大事なポイントになりそうです。
(2)金銭的理由で、やめた
『不妊治療って、何かとお金がかかるんだよね。うちは共働きだから続けられたけど、それでもやっぱり負担は小さくなくて』(41歳女性)
好きで続けていたはずの仕事も、不妊治療の成果がなかなか出ないことで「結果の得られない無駄な浪費をするため稼いでいる」「報われない努力のための無意味なこと」に思われるようになってきてしまったそう。
『買い物するたびに10円でも安いもの探そう、こんな無駄遣いはしないでもっと切り詰めなきゃ……って、何をするにも考えるようになってしまって、疲れちゃった。私にも夫にも、余裕が全然なくなっちゃって。
こんな状態で子どもを迎えても喜べないんじゃないかって思っちゃった。確定申告の書類作りながら「もうそろそろいいかな」って言ってみたら、夫も「そうだね」って言ってくれて、それでおしまい』
「不妊治療はお金がかかる」とは言われていますが、実際にどれくらいかかるかは、治療の内容やそれを続ける期間によります。
助成が受けられる治療内容・所得であるかどうか、お住まいの自治体によっても変わってきます。
いずれにしても、生活や気持ちが荒んでしまうほどの負担になってしまうのはつらいこと。
治療にいくらくらいまで使うか事前に話し合っておく、いくら使った時点で今後のことを検討するタイミングにする、などあらかじめルールを決めておくのがいいのかもしれません。
(3)一時休憩のままなんとなく、やめた
『「よし、やめよう」って言ってやめたんじゃないんだよね。一旦休憩っていう感じ』(33歳男性)
治療を受けていたのはこちらの男性ではなく、パートナーの女性です。女性の方が5歳ほど年上のご夫婦で、治療は女性が37歳になってから1年ほど続けたそう。
『それほどお金もかけてないし、それほど高度な治療もしていないから、他の人たちと比べたら負担は少なかったと思うんだけど、それでもやっぱりつらくて。特に妻が精神的に疲れてた』
治療前は2年ほど“妊活”を行っていたそう。パートナーの女性は“妊活”にも熱心だったそうで、ずっと神経を尖らせている様子が心配だったそうです。
『ちょっと一休みしようって、僕から言ったの。年齢を考えたら、休もうなんて逆に言っちゃいけないんじゃないかとかも思ったんだけど』
迷いながらも、「今言って休まなきゃ夫婦生活ダメになる!」という危機感があり、申し出たのだそうです。
『とりあえず半年、考えるのもやめてみようってことにしたんだ。それで半年後また治療したいって思ったら、そのときはまた再開しようって。でも再開の話は僕からも妻からも特に出なくて、それっきり今も休みっぱなし』
「やめるっていう決断は実はまだできてない」とのことですが、この“一旦休憩”を切り出すのにも勇気が必要だったそう。
続けたい気持ち、また“年齢との戦い”だという気持ちから、「治療の中止を決めるのが怖い」という声はしばしば聞きます。
まずはちょっと休憩というクッションを置くだけにして“決めずにいる”というのは、実はとても有効かもしれません。
以上、いかがでしたでしょうか。
不妊治療をやめるのは簡単ではないかもしれませんが、無理をし過ぎてしまって、日々の夫婦生活が大きく損なわれてしまうことは避けたいですよね。
やめるために大切なのは、続けること同様、夫婦間のコミュニケーションなのだと思います。
自分のためにも、パートナーのためにも、切り出す勇気を出すことが必要なのかもしれませんね。