子育て(12歳〜18歳・生徒)

パパ・ママが熱望!? 中学生の職場体験に取り入れてほしい仕事4選

パパ・ママが熱望!? 中学生の職場体験に取り入れてほしい仕事4選

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こんにちは。エッセイストで経済思想史家の鈴木かつよしです。

国立教育政策研究所生徒指導研究センターによれば、わが国の公立中学校ではそのおよそ90%にあたる学校で“職場体験”が実施されています。

昔と比べて商工業を自営したり農林漁業に携わったりする家庭が少なくなったことで、親や祖父母が働いている姿を目にする機会が減った今、職業について考えたり働くことの大変さと喜びを実際に感じたりすることができる貴重な学習活動です。

筆者が暮らす東京都C市でも、地元のスーパーや商店、飲食店、病院、介護福祉事業所、図書館、保育園、理容・美容室、郵便局、警備会社などが毎年市立中学校の生徒たちを受け入れ、貴重な体験の場を提供してくださっています。

ところで、今の時代にあって「こんな仕事も体験できないものか?」とパパやママが素朴に感じる職業もありはしませんでしょうか。

C市在住のパパ・ママたちに実際に意見を聞いてみました。

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子どもに体験させてみたい職業その1……盆栽職人

『仕事で海外に出張する機会が多いのですが、海外での盆栽の人気と認知度は日本人が考えている度合いを遥かに超えており、国際交流の手段としても非常に発展性の高い仕事ではないかと感じています。欧米の多くの地域で「BONSAI」という言葉が通じます。

一人前になるまでには大変な根気のいる仕事でしょうし、修行時代は収入も低いと思いますが、自分のようなサラリーマンには絶対に味わうことができない達成感と自己実現の実感を得ることのできる仕事ではないでしょうか。中学生の息子に、親方について盆栽園での仕事を体験させてみたいなあと思います』(40代男性/都内C市在住/商社勤務)

実を申しますと、筆者の友人にも単身赴任先のイタリアで現地の盆栽教室に通っている人がいます。

たしかにあの小さな鉢の中に自然の風景を再現するという“和”のテイストに溢れた独特の造形芸術は、海外の人たちとの交流を深めるうえでは最高の趣味といえるのではないでしょうか。

子どもが世界的な盆栽職人になって活躍する姿なんて想像しただけでうれしいですよね。

子どもに体験させてみたい職業その2……特殊造形・ミニチュア製作業

『C市が“映画の街”として特撮映画と縁の深い土地柄であることから、市内にある世界的に有名な特殊造形製作プロダクションの存在を知りました。怪獣によって粉々に破壊されてしまう街のミニチュアなどを作る仕事ですが、リアルで温かみのある感じはどんなに技術が進化してもCGには出せない味わいがあります。

聞くところによると、博物館などの文化施設のジオラマやイベント会場・住宅展示場などで使用されるミニチュアなど、この仕事の需要は相当に幅広いものがあるようです。

造形物をつくるのが好きで美術部に入って頑張っている息子に、特殊造形製作プロダクションでの仕事をぜひ体験させてやりたいものだと思っています』(50代男性/都内C市在住/医療機器メーカー勤務)

筆者もリアルタイムの“初代ウルトラマン世代”なので、忠実に作られたミニチュアの大阪城や熱海の街がウルトラマンとゴモラやギャンゴとの闘いで壊されてしまう様子を手に汗握って見守ったものでした。

パパがおっしゃるように手作りのミニチュアやジオラマにはCGでは絶対に出せない“ぬくもり”のようなものがあると思います。

子どもに体験させてみたい職業その3……パン屋さんでの創作パンづくりの仕事

『パン屋さん自体は娘が通う中学校の職場体験先にもあるのですが、体験する仕事内容は主に商品陳列と接客・販売のようで、“パンづくり”まで体験させてもらえるケースは少ないようです。

高温になる機械を使った作業には危険が伴うでしょうし、大人でも相当な体力を要する仕事ということもあって、お店側が「中学生に製造の方までは体験させることはできない」というのが本音みたい。

でも娘は「指導してくださる人の注意事項を厳守するので、創作パンづくりを体験させてほしい」と言っています。パンづくりは好きな子にとってはたとえ重労働でも苦にならない仕事ではないかと思います。ぜひ子どもたちに体験する機会を与えてやってほしいと思います』(30代女性/都内C市在住/百貨店アルバイト)

パン屋さんの焼きたてパンって、大手系列のお店のものであれ、地元の街の小さな個人のお店のものであれ、作った人の“愛”みたいなものが何となく伝わってきませんか?

筆者はそう感じます。厳重な安全指導の下であれば、ぜひとも子どもたちにパンづくりを体験させてやりたいものですね。

子どもに体験させてみたい職業その4……科捜研の研究員

『人気のテレビドラマを見ていて、こんな面白そうな仕事に携われたら素敵だろうなと思いました。知的好奇心・探求心と社会的な正義感・使命感を両方満足させてくれる稀有な職業だと思います。

娘は私と同じ薬剤師を目指していますが、私のような薬局勤務の薬剤師もいいけれどせっかく薬学の専門知識を身につけたのならこういった仕事に就いて社会貢献するのもいいのではないでしょうか。

ただ、実際に科学捜査研究所の仕事を中学生に体験させるというのもセキュリティ上かなりハードルが高いことかなとも思うので、警察の仕事の一部門としてほんのさわりだけでも体験させてもらえたらと思います。中学生の子どもたちにとってはきっと“ワクワクするような”職場体験になることと思います』(40代女性/都内C市在住/薬剤師)

科捜研の研究員の仕事は薬学の他にも法医学や心理学、物理学、生物学などさまざまな分野における大学院卒業レベルの専門知識を必要とするもののようですね。

何かの分野の勉強を好きでずっと続けてきたようなお子さんが、いよいよ社会人として世のため人のためにその専門知識を生かしたいと思ったときに、周囲の人からひとつの就職先案として投げかけてみるのもいいかもしれませんね。


いかがでしたでしょうか。

今回ご紹介した4つの意見は、筆者の中二の息子の同級生のみなさんのパパたち・ママたちから折に触れて聞いていた数々の声の中から、特に興味深かったお話をピックアップしたものです。

今のパパたちママたちは一概に「子どもにはとにかく安定した仕事に就いてほしい」とか「できれば収入の高い仕事に就いてほしい」などと思っているわけではないことがよく分かります。

また、よく「現代はチームで仕事をする時代であり、仕事をするうえで最も必要とされる能力はコミュニケーション能力である」と言う人がいます。

それはそれでもっともなご意見ではありますが、当のパパたちママたちは子どもに「自分にしかない個性や能力を発揮できる仕事に就いてもらいたい」と切に願っているということも、今回のインタビューからよく分かりました。

今回とりあげたような職業については村上龍さんの著書『新 13歳のハローワーク』でも解説されていますので、関心がおありのかたはそちらの方も参考になさってください。

【参考文献】
・『新 13歳のハローワーク』村上龍・著

ライター紹介

鈴木かつよし

鈴木かつよし

慶大在学中の1982年に雑誌『朝日ジャーナル』に書き下ろした、エッセイ『卒業』でデビュー。政府系政策銀行勤務、医療福祉大学職員、健康食品販売会社経営を経て、2011年頃よりエッセイ執筆を活動の中心に据える。WHO憲章によれば、「健康」は単に病気が存在しないことではなく、完全な肉体的・精神的・社会的福祉の状態であると定義されています。そういった「真に健康な」状態をいかにして保ちながら働き、生活していくかを自身の人生経験を踏まえながらお話ししてまいります。2014年1月『親父へ』で、「つたえたい心の手紙」エッセイ賞受賞。

ライター紹介

REIKO(SORAくん、UTAくん)

REIKO(SORAくん、UTAくん)

男の子2児のママです。ファッションが好きで、夫と子ども2人と仲良く楽しく日々くらしています。

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