赤字の補填はキケン? 夏のボーナスの賢い使い方と貯め方
2014年7月24日 | よみもの赤字の補填はキケン? 夏のボーナスの賢い使い方と貯め方

夏のボーナスシーズンを迎え、使い道をあれこれ考えている人も多いのではないでしょうか。
せっかくのまとまった収入ですから、思い切り使ってしまいたいという気持ちもあるでしょうが、計画的に使わなければムダな浪費になってしまうこともあります。
老後が心配でボーナスは全額貯蓄にまわしているという人も珍しくありません。
今回は、夏のボーナスの賢い使い方や貯め方をご紹介したいと思います。

(1)目的別に配分
『うちは夫婦でボーナスが出たらひとつにまとめて、まず使い道を決めてしまいます。貯蓄が5割、2割を投資、2割を車検や保険料などのプール金にし、残った1割が娯楽費。この割合を決めておけば、ボーナスの額が変動しても使いすぎたり不安になったりすることがありません』(30代女性/販売)
いくら大きな収入だとしても、計画性を持たずに使ってしまえばすぐになくなってしまうもの。
気持ちも大きくなっている部分があり、つい不要なものまで買ってしまうこともあるでしょう。
あらかじめ目的ごとに割り振っておき、それに従った使い方をするだけで、不要な出費を防ぐことができます。
ただし、金額で決めておくとボーナス額の変動に振り回されてしまうこともあるため、割合で分割するのがおすすめ。
ガマンばかりの家計ではストレスがたまってしまいますので、レジャーなどに使うお金もしっかりと確保し、メリハリのある使い方をするのが良いでしょう。
すべてを貯蓄にまわすなど極端な貯め方をしてしまうと、その反動で使いすぎてしまうことがあったり、「貯金してるから大丈夫」とムダな買い物にお金を使ってしまったりすることもあります。
せっかくのボーナスですから、適度に息抜きもしたいものですね。
(2)貯金の前倒し
『「毎月○万円貯金する」と思っていても、病気をしてしまったり、友達の結婚式があったりと、急な出費でなかなか貯金ができないということもありますよね。そのため、私はボーナスを貯金の前倒しとして活用しています。
たとえば毎月3万円を貯金したい場合は、ボーナスから、その後の半年ぶんの18万円をあらかじめ抜いておき、3万円が貯金できなければそこからチャージするという考え方です。それに手を付けずに貯金できた月は、3万円が自由に使えるお金になります。ポイントは過去の補填にするのではなく、前倒しにするということです』(20代女性/事務)
普段から計画的に貯蓄に励んでいるという人も、急な出費でそれができないということもありますよね。
そんなときは、「今度のボーナスをかわりにあてよう」と思うこともあります。しかし、将来入ってくるお金をあてにするのはあまり良いことではありません。
いざもらえなかったときや金額が予想と違ったという場合に、家計が行き詰まることもあります。「赤字の補填」という考え方は危険です。
そこで有効なのが、将来の貯蓄として前倒しで考えること。あらかじめ、将来貯蓄するであろう額をボーナスから引いておけば、できなかったときでも不安になることがありません。
もちろん、予定通りに貯金できた月はその分自由に使うことができます。
(3)生活費とは別のもの
『ボーナスは将来をラクにするためのものという考えで使うようにしています。普段の給料は生活のため、ボーナスはプラスアルファの価値を生み出すためのもの。
自分のスキルアップのための出費が第一。ボーナス時期には金融商品などがキャンペーンをしていることもあるため、投資もします。あとは、保険料や税金などでまとめ払いをするとおトクになるものは、このタイミングで払ってしまいます』(30代男性/営業)
収入と考えると、生活費などと結びつけて考えてしまうことも多いですが、ボーナスは始めから無いものと考えると、より有効な使い方ができるかもしれません。
自己投資のために使うのもそのひとつ。ボーナスを使って資格やスキルを身に付けることで、将来的なボーナス額のアップも期待できるかもしれません。
また、あらかじめ無いものと考えることで出てくる選択肢が、周りの人のために使うということ。
普段お世話になっている人や家族などに何かプレゼントをするのもいいですね。
気持ちの良い使い方は、自分のためだけに行った浪費よりよっぽど気持ちの良い思いをすることができるはずです。
いかがでしたか?
最近では、特に女性を中心に「貯蓄疲れ」という言葉も出てきており、貯蓄に対して強迫観念のようなものを持つ人もいます。
そんな中、夏のボーナスは生活を豊かにするためのうれしい収入となるはず。貯めるだけでなく、うまく使うことで自分のためにもなるでしょう。
「もったいない使い方をしてしまった……」と後悔することのないようにしたいですね。
●文/パピマミ編集部