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終業式当日がカギ!? 楽しい夏休みを過ごすための通知表との向き合い方

終業式当日がカギ!? 楽しい夏休みを過ごすための通知表との向き合い方

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こんにちは。子育て支援を専門にする臨床心理士の今井千鶴子です。

7月となり、もうすぐ終業式を迎える学校も多い時期ですね! 今日は、笑顔で夏休みを過ごすために、終業式の日に親子でどのようなことを話し合ったら良いかを考えます。

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通知表とどう向き合うか

終業式といえば、“通知表”を受け取る日だと連想されるママも多いと思います。

お子さんの通知表を見るときは、たとえママにとって納得がいかない内容であっても、「次につなげる」という意識で、お子さんの気持ちが前向きになる(やる気が出る)言葉かけを意識することが大切です。

通知表は、お子さんの現状を確認するための参考資料であって、決してお子さんのすべてを表しているわけではありません。学校での様子を知る手がかりになるというだけです。

ですから、お子さんを落ち込ませるために通知表を使用するのは控えましょう。

思ったよりも通知表の評価が良くないケース

学年が上がるにつれ、「思ったような成績がとれない……」と落ち込むお子さんも増えます。また、落ち込んだ素ぶりを見せなくても、内心深く傷ついていることもあります。

もし、お子さんが努力したにもかかわらず思うような成績がとれなかったら、そんなときこそ、お母さんが先生に代わってお子さんの“努力”を評価する声かけをしましょう。

努力を認める声かけの重要性については、さまざまな報告があります。

たとえば、ベネッセ教育総合研究所(2015)では、子どもの成長にとって重要なキーワードである“自己効力感”をとりあげ、自己効力感が高い子どもは、母親が(成績が悪くても)努力を認めてくれていると感じている割合が高いことを報告しています。

また、自己効力感が高い子どもは、母親から「やればできる」と励まされている割合が高いことや、「母親が自分を信じてくれている」と感じている割合が高いことも報告されています。

私のオススメは、ママやパパの“オリジナル”の通知表を作ってみることです。

家庭での様子を知っていて、一番身近で信頼できるママやパパからがんばりを認められたら、「またやるぞ!」という気持ちになることは間違いありません。

もし、お子さんの気持ちに余裕があれば、お子さんと話し合いながら通知表を作ってみるのも楽しいですよ。

またその際は、“量”の結果がすべてではないという見方を教えることも大切だと思います。

個性や能力などのすべてが“量”で測れるわけではありません。たとえ量が測れたとしても、誰がつけても同じ結果になるとは限りません。

ブレやすい他人の評価に一喜一憂するのではなく、頑張った自分に“ハナマル(自分は価値があると思える)”をつけられる子に育てることが今の教育には必要ではないでしょうか。

一人ひとり、チャームポイントは違います。子どもたちが持つそのチャームポイントを大切に育てていきましょう!

さらに、もし今回の結果が思うような結果でなかったとしても、努力を続けていれば必ず将来の力になることを真剣に伝えましょう。

たとえば、「継続は力なり」「石の上にも三年」のようなことわざや、世界の偉人が成功をつかむまでのストーリーなどを話し、“結果が出るには長い時間と努力が必要なこと”を伝えるのも良いかと思います。

言葉だけでなく、表情にも気をつける

その他にママが気をつけたいのは、必要以上に“がっかりと落ち込まない”ことです。もちろん、お子さんの気持ちに寄り添うことは大切です。

でも、ママのがっかりする様子を見て明るい気持ちになるお子さんはいません。

また、ママは言葉だけでなく、表情にも気をつけましょう。

お子さんにかける言葉がけは比較的意識が向けやすくても、表情や態度は(鏡以外では)見えない分、気づきにくいものです。

「目は口ほどにものをいう」ではありませんが、相手へのメッセージは言葉よりも非言語的部分(例:声のトーン、表情など)の方が伝わりやすいと心理学では言われています。

いくら言葉に気をつけていても、がっかりした表情を浮かべていたら、お子さんには“がっかり”の方が伝わってしまいます。

とっさの対応に自信のない方は、一度鏡の前でシュミレーションしておくと安心です。ちなみに、私自身は不意に鏡に映った自分の顔の怖さに反省することがよくあります……。

夏休みの過ごし方が来学期へとつながる

私はその昔、夏休みをダラダラ過ごし、始業式の数日前から慌てて宿題をやる子どもでした。

そんな私が言うのも気が引けるのですが……心理学者となった今では夏休みの過ごし方(生活習慣づくり)の大切さが身にしみてわかります。

たとえば、久世の研究(2010)では、体調の状態と起床時間の関係を調査しています。

小2の児童の場合、起床時刻が「いつもばらばら」と回答した児童で「体調はよい」と回答したのは26.5%と低いことが報告されています。

また、「就寝時間の安定性」と「体調のよさ」について分析した結果は、就寝時間が「いつもばらばら」では「授業中によく眠くなる」「ボーっとしてしまう」「イライラする」と回答する児童が多いとのことでした。

この他の研究でも、睡眠不足とともに睡眠時間のズレが子どもに深刻な影響を及ぼすことが指摘されています。

また、夏休み明けは登校が難しくなるお子さんも多くいます。

夏休みの様子を聞いてみると、昼夜逆転していたり、多くの時間をゲームやネットに費やしていたりするなど、生活リズムが乱れていることが目立ちます。

一方、学習の効果を高めるには、毎日少しずつ継続して行うことが大切だとする指摘もあります。

ただ、長期休暇中に毎日少しずつ宿題を行なっている児童は半数に満たないとする報告もあるなど、毎日継続して宿題を行うのは簡単なことではありません。

特に低学年のうちはママのサポートが必要です。

そうはいっても、「早く起きなさい」「早く寝なさい」「宿題をやりなさい」など毎回注意するのも疲れてしまいますよね……。

そこでぜひおすすめしたいのは、終業式の日に「通知表を見てどう思った?」などと聞き、お子さん自身に夏休みの「目標」と「計画」を立ててもらうことです。

自分で決めたルールというのは、他人に決められたルールよりも俄然やる気がでるものです。

特に、おおよその起床時間や就寝時間、宿題の時間、ゲームの時間は決めておくと良いです。“習慣の力”をかりましょう!

お子さんが楽しみながら目標をクリアするには、週に1回ぐらいはお子さんのご褒美となるハッピータイムを用意しておくのも良いかと思います。

大人にも息抜きが必要なように、やはり、子どもにも息抜きの日が必要となります。ちなみにわが家では金曜日はのんびり好きなテレビを見てもOKとしています。


いかがでしたか? 今回は、笑顔の夏休みを過ごすために、終業式の日に親子でどのようなことを話し合ったら良いかを考えました。

皆さんにとって楽しい夏休みとなりますように!

【参考リンク】
ベネッセ教育総合研究所 小・中学生の学びに関する調査報告書 研究レポート5 2015年(PDF)

【参考文献】
・久世均・齋藤陽子・松本香奈(2010)子どもの生活習慣づくりに関する調査概要 岐阜女子大学紀要, 39, 27-33

ライター紹介

今井千鶴子

今井千鶴子

短大卒業後、一般企業に就職。退職後、オーストラリアの小学校にてボランティアの日本語教師アシスタントを経験。オーストラリア滞在中に臨床心理学に興味を抱き、帰国後大学進学を決意。一念発起で受験勉強をし、25歳で早稲田大学人間科学部に入学。その後2007年に臨床心理士、2009年に博士学位を取得する。専門は認知行動療法。現在は「楽しく子育て」をモットーにいくじ(育児・育自)に関するサポートを行っている。また、勉強への興味が乏しかった幼少期の経験をもとに、子どもたちが「楽しみながら学ぶ」ための活動も展開中。2児の母。

ライター紹介

REIKO(SORAくん、UTAくん)

REIKO(SORAくん、UTAくん)

男の子2児のママです。ファッションが好きで、夫と子ども2人と仲良く楽しく日々くらしています。

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