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将来に差が出る? “お手伝い”が子どもにもたらす驚きのメリット3つ

将来に差が出る? “お手伝い”が子どもにもたらす驚きのメリット3つ

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こんにちは。子育て支援を専門にする臨床心理士の今井千鶴子です。

みなさんのお子さんは家でお手伝いを楽しんでしていますか?

小さいお子さんほど、お手伝いを楽しむ傾向が強いといわれますが……そうはいっても、お手伝いをさせることをためらうママも多いのではないでしょうか。

ミサワホームの調査でも、「自分でやった方が早い」「子どもが上手にできない」「教えるのが面倒」などの理由からお手伝いをさせていない親が多いと報告されています。

私自身も、時間がないときや心に余裕がないときは「自分でやった方が早いな」とついつい思ってしまいます。

ところが、これまでの研究や多くの子育て経験から、お手伝いには子どもの成長を支える大切な役割があることが指摘されています。

私も含め“子どもの将来にとってお手伝いの経験は大切だ”と考える専門家も多くいます。

そこで今回は、お手伝いがもたらす3つのメリットをご紹介します。

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(1)学習への影響

実は、“お手伝いと学習”とのつながりが指摘されています。

たとえば、花王の調査では、よくお手伝いをする子は勉強時間が長く、テレビの視聴時間が短い傾向にあることが報告されています。

この結果は、お手伝いをすることによって、“自分の役割を果たす力”や、“時間管理能力”が高まるためではないでしょうか。

辰巳渚さんの著書『辰巳渚の頭のいい子が育つお手伝いの習慣』の中では、“お手伝いをすることで本当の学力が育つ”といった内容が紹介されています(ちなみにここでいう本当の学力とは、集中力、好奇心、積極性などを指すようです)。

また、山形大学の横山浩之教授も著書『保育士・幼稚園教諭・支援者のための乳幼児の発達からみる保育の“気づき”ポイント44』の中で、お手伝いが自発的にできない子どもは、小学校高学年以降の学力が苦しくなることを指摘しています。

こう考えると、“塾などの習い事に行くためにお手伝いができない”という状況はむしろ本末転倒であるように感じます。集中力、好奇心、行動力などが乏しい状態で、塾で学ぶのは非効率かもしれません。

お家でのお手伝いでこれらの資質が育てられるのであれば、子どものお手伝いを習慣化させることはメリットが大きいと思います。

(2)自己像への影響

お手伝いは、自己像や将来のイメージにも影響することが報告されています。

たとえば、国立青少年教育振興機構の調査では、お手伝いを多くする子ほど自己肯定感が高い傾向にあることが指摘されています。

このような結果が得られた理由の1つは、お手伝いをすることで親からほめられる体験が増えるためではないでしょうか。

また、自分はやり遂げているという成功体験も大きな要因だと考えられます。

お手伝いをすることは子どもにとって誇らしい行動であり、結果的に高いセルフイメージへとつながっていきます。

もちろん、自己肯定感が高い子ほどよくお手伝いをしているという影響の方向性も考えられますが、双方向の影響性があると考えることの方が自然です。

いずれにしても、「お手伝いをする」という行動は、子どものセルフイメージにプラスの影響を与えているといえそうです。

また、花王の調査では、よくお手伝いをする子はあまり手伝わない子に比べて、将来の自分の家庭に対する明るいイメージ(例:将来よい父・母になれる、将来幸せな家庭がつくれる)を抱いていることが示唆されています。

“自分で家事ができる”という自信や安心感がそういった明るいイメージをもたらしている可能性が考えられます。

(3)忍耐力や感謝する心が養える

子どもにとって、お手伝いは遊びの延長です。ですから、小さいお子さんほどお手伝いに意欲的です。

わが家も、最近長男から「お風呂掃除がしたい!」と志願されました。小学生になったら毎日決まったお手伝いをさせたいと考えていたので、それ以来長男にお風呂係をお願いしています。

ただ、「楽しそう!」と思って始めたことでもさすがに毎日のこととなると面倒くさい日もあるようです(笑)。お風呂掃除のために、大好きな遊びを中断したり、疲れて動きたくないと感じたりする日もあるからです。

ただ、それでも彼をお風呂掃除に突き動かしているのは、ほめられたいという単純な動機だけでなく、「自分がやらなきゃ」という使命感かもしれません。

その様子をみていると、お手伝いを毎日続けることは、使命感や忍耐力を育むことにもつながるように感じます。

また、お手伝いをすることで、家事の大変さを理解し、やってもらって当たり前ではない“感謝の心”が育つことも息子の言動から感じます。

私は、一番身近な家族だからこそ、お互いを思いやり、感謝しあって過ごしたいと思っています。ですから、思いやりの心や感謝の心が育てられることもお手伝いから得られる大きなメリットのように感じます。


最後になりますが、お手伝いは、年齢が上がるごとにあまりしなくなる傾向があります。

文部科学省の調査(全国学力・学習状況調査)では、小学校6年生の約2割が手伝いを「あまりしていない」もしくは「全くしていない」と答えています。

さらに、中学3年生になると、手伝いを「あまりしていない」もしくは「全くしていない」と回答する子どもが約4割にも及ぶことがわかっています。

年齢とともに自分でできることが増え、今後さらに自立への道を進んでいくにもかかわらず、年齢が上がるごとに家庭でのお手伝いをしなくなるのはどうなのかと疑問を感じます。

家事を親まかせにすればするほど、自立した後に子どもは苦しむ傾向にあると思うからです。

ですから、私たち親は、どうしたら子どもが楽しんでお手伝いができるか、あるいは年齢があがっても継続してお手伝いができるかを考えていくことが大切ではないでしょうか。

いかがでしたか? 今回はお手伝いがもたらす3つのメリットをご紹介しました。

夏休みはお手伝いを始める絶好の機会です。まだお子さんがお手伝いをしていなかったら、ぜひチャレンジしてみませんか。

【参考リンク】
「子どもの行動特性調査<お手伝い>」の調査結果を公表 | ミサワホーム株式会社(PDF)
「子供のお手伝い」調査 | 花王生活者研究センター(PDF)
「青少年の体験・生活習慣と意識等の関係」青少年の体験活動等に関する実態調査(平成24年度調査)報告書 | 国立青少年教育振興機構(PDF)
「3.質問紙調査の結果」平成20年度 全国学力・学習状況調査【小学校】報告書 | 国立教育政策研究所(PDF)
「3.質問紙調査の結果」平成20年度 全国学力・学習状況調査【中学校】報告書 | 国立教育政策研究所(PDF)

【参考文献】
・『辰巳渚の頭のいい子が育つ「お手伝いの習慣」ー面倒くさがる子をやる気にさせる言葉がけのツボ』辰巳渚・著
・『保育士・幼稚園教諭・支援者のための乳幼児の発達からみる保育“気づき”ポイント44』横山浩之・著

ライター紹介

今井千鶴子

今井千鶴子

短大卒業後、一般企業に就職。退職後、オーストラリアの小学校にてボランティアの日本語教師アシスタントを経験。オーストラリア滞在中に臨床心理学に興味を抱き、帰国後大学進学を決意。一念発起で受験勉強をし、25歳で早稲田大学人間科学部に入学。その後2007年に臨床心理士、2009年に博士学位を取得する。専門は認知行動療法。現在は「楽しく子育て」をモットーにいくじ(育児・育自)に関するサポートを行っている。また、勉強への興味が乏しかった幼少期の経験をもとに、子どもたちが「楽しみながら学ぶ」ための活動も展開中。2児の母。

ライター紹介

貴子(優くん、綾ちゃん)

貴子(優くん、綾ちゃん)

ママになっても自分の時間を大切にし、笑顔でいることで子どもたちも笑顔でいられるよう、楽しくやっています♪

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