子どもの事故防止

慰謝料を請求できる? 子どもが他人のペットに噛まれた場合の法的責任

慰謝料を請求できる? 子どもが他人のペットに噛まれた場合の法的責任

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アディーレ法律事務所弁護士の篠田恵里香です。

5月になり、公園へ出かけるのが気持ちいい季節となってきましたね。

公園で遊ぶ子どもたちや、散歩をしている子犬など、とっても癒されますが、もしも子どもが他人のペットに噛みつかれるというトラブルが起きた場合はどうしたらよいのでしょうか。

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他人のペットに噛みつかれた場合、飼い主に治療費や慰謝料を請求できるの?

動物に怪我をさせられた場合、基本的に、これによって生じた損害(治療費・通院交通費・会社を休んだ休業損害・慰謝料等)を請求することができます。

請求先は原則として、「ペットを管理していた人」と「飼い主」ということになります。

仮に、友人がペットを預かって散歩させていたという場合であれば、その友人と飼い主との両方に、「合計いくら」のかたちで請求することができます。

お互いがどれだけ負担すべきかは、その二人の内部で決めてもらうことになります。

怪我をしたその場で別れてしまうと連絡先が不明になってしまいますので、必ず名前、連絡先、住所等を控えておき、場合によっては警察などに届けておくのが良いでしょう。

直接噛まれていないが、追いかけ回されて、転んでケガをした場合は?

ペットに直接噛まれていなくとも、追いかけ回されて転んだ場合や、犬の鳴き声にびっくりして転倒した場合など、「ペットの行為によって怪我をした」という因果関係が認められれば、基本的には治療費・慰謝料などを請求することができます。

過去には、犬が近寄ってきたり吠えられたりして自ら転倒した場合に、飼い主の賠償責任を認めた裁判例が複数あります。

ただ、「びっくりして転んだ」というケースでは、転んだ側の過失も認められやすく、賠償額が減額される可能性はあります。

子どもがペットにちょっかいを出していた場合、治療費等はもらえないの?

ペットの行為によって怪我をした以上、原則として治療費等を支払ってもらえますが、被害者側にも「ちょっかいを出した」等の過失があった場合には、その過失の割合に応じて賠償額が減額される可能性があります。

飼い主等の知らない間に、相当悪質ないたずらをして噛まれたということであれば、場合によっては、「飼い主等の側に全く管理の落ち度がなかった」として賠償責任自体否定される可能性も皆無ではありません。

ペットを連れていたのがペットシッターだった場合は?

ペットに関する責任は、「ペットの種類や性質にしたがって注意義務を果たしていた」ならば、その責任を免れるとされています。

通常の友人に預けた場合には飼い主の責任は否定されないのが一般ですが、仮にペットシッターに預けた場合は、お金まで払ってプロに預けたわけですから、飼い主としては十分注意義務を果たしたといえそうです。

過去にもこのような事例で飼い主の責任を否定した裁判例があります。

このような場合は、ペットシッターが全面的に責任を負い、飼い主は責任を負わないとなる可能性が高いでしょう。

まとめ

動物を飼うということは、大きな責任を伴うということを肝に命じていただく必要があります。

一方、動物は急に態度を変えて噛みついてくる等の危険がありますから、なでようと手を出す側も、十分注意する必要がありますね。

●モデル/藤本順子(風悟くん)ココア

ライター紹介

篠田恵里香

篠田恵里香

男女トラブル、交通事故問題などを得意分野として多く扱う。また、離婚等に関する豊富な知識を持つことを証明する夫婦カウンセラー(JADP認定)の資格も保有している。外資系ホテル勤務を経て、新司法試験に合格した経験から、独自に考案した勉強法をまとめた『ふつうのOLだった私が2年で弁護士になれた夢がかなう勉強法』(あさ出版)が発売中。文化放送『ロンドンブーツ1号2号田村淳のNewsCLUB』ほか、多数のメディア番組に出演中。

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