異常出血との違いは? “おしるし”の特徴と出産までの流れ

こんにちは、助産師のHillまゆ子です。

最近は、「おしるし」という言葉が間違って使われている場面をよく見かけます。

先日も、妊娠初期の着床出血のことを「おしるし」と表記しているサイトを見つけて驚きました。

「おしるし(産徴)」とは、正期産(妊娠37週0日〜41週6日)に起こる粘液様の出血のこと。

内子宮口が開く際に卵膜との間にずれが生じて、子宮頸管粘液と混ざって出て来るものを指します。

今日は、「おしるし」と「異常出血」の違いなどについて詳しく説明します。

おしるしについて

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お産が近くなると、子宮口が少し開いたり子宮が収縮したりすることによって卵膜がはがれるため、出血することがあります。

その血液が子宮頸管の粘液と混ざって外に出てきたものを『おしるし』と言います。

このおしるしがあると数日以内に陣痛が始まると言われています。

一方、「おしるしがなかった……」という方も実は多いんです!

お産が始まるサインの一つとして捉えている方も多いと思いますが、実際おしるしがこなかったママさんは約半分以上もいるようです。

おしるしの色や量について

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おしるしの状態は人によって異なるようですが、大半は少量の出血を伴った、少し粘り気のある状態が一般的なようです。

【色】
多くの場合はピンク色や茶色、褐色と言われていますが、鮮血のような真っ赤な方もいれば、ほぼ透明だった……という方もいるようです。

【量】
ほとんどの方が下着に少量つく程度のようですが、中には、月経時同様の量が出る方もいるようです。

いずれも、「このパターンがおしるし!」という明確な判断基準はなく、人によって大きく異なるようです。

いつどんなときでも対応ができるように、臨月が近づいたら生理用ナプキンを持ち歩くようにすると安心ですね。

おしるしの期間や回数について

おしるしは出産当日〜3日前にみられる場合が多いようですが、中には1週間以上前にある方や3日間続いた方もいるようです。

また、おしるしが1度あった後にすぐ陣痛が始まる方もいれば、何度も出る方など、個人によって異なるようです。

・『おしるしがあって4日後に陣痛が始まった』
・『おしるしから3時間後に陣痛が始まった』

など、実際のママ体験談も“おしるし→陣痛→出産”までの流れはさまざまです。

おしるしから出産までの流れ

「うわ! ついにおしるしきた!」と思っても慌てないでくださいね。

すぐに陣痛や破水などの症状がみられるわけではありません。まずは月経時と同じようにナプキンを当て、汚れや殺菌感染を防ぐことが大切です。

以下では、おしるしから出産までの流れをご紹介していきます。

まずはリラックス!

「安静にしなきゃ」「動いちゃダメ」なんて思う必要はありません。

いつも通り、家事や洗濯、掃除や買い物などは行なって大丈夫です。

むしろ、日常の適度な動きはスムーズな出産につながるとも言われています。

いつも以上に動く必要はありませんが、ジッと黙って構えているのではなく普段の生活を送るように心がけましょう!

陣痛まではどのくらい?

実際、当日や翌日に陣痛が始まり出産に入る方は少なく、一般的にはおしるしから3日以内に出産にいたるケースが多いようです。

人によっては、1週間〜10日以上たってから陣痛がきたというケースもあるようですので、落ち着いて赤ちゃんのタイミングを待ちましょう!

ただし、以下の症状がみられる場合は念のため病院へ連絡しましょう。

・出血の量が極端に多い
・何度も出血する
・出血が長い期間続く
・レバー状の血の塊がでた
・お腹の張りや痛みを伴う

『常位胎盤早期剥離』といったおしるし以外のトラブルが起きている可能性もありますので、症状やママの状態には十分な注意が必要です。

大切なのは、おしるしがきても慌てないこと! 間違いなく近づいている出産に向け、入院の準備を行ないましょう。

病院にはいつ行く?

出産サインとして、『おしるし』『破水』『陣痛』がどのような順番であらわれるかは個人差があると言われています。

おしるしがなく、突然、陣痛や破水からお産が始まる方も多いようです。

いずれも……
・陣痛の場合は、10〜15分おきに規則的な下腹部痛があったら病院へ向かいましょう!
・破水の場合は、感染症リスクがあるため、ただちに受診する必要があります。

いよいよお産!

陣痛から出産までには、以下の期間の流れがあります。

【分娩第1期】
→規則的な陣痛が始まってから子宮口が全開になるまでの期間

【分娩第2期】
→子宮口が全開大になってから赤ちゃんを娩出するまでの期間

【分娩第3期】
→赤ちゃんが生まれてから胎盤が出るまでの期間

苦しくてツラい陣痛から解放!

こうして、長かったような短かったような妊娠生活もついに終わりを迎え、待ちに待ったわが子との再会を果たすのです。

おしるし以外に見られる出産の兆候

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陣痛

赤ちゃんを押し出そうとして子宮筋が収縮することによって起こる痛みが『陣痛』です。

陣痛には2段階あり、出産の数日前に起こるものを『前駆陣痛』といい、お腹の張りが不規則にあります。

痛みについては個人差があり、まったく痛くない場合や、軽い場合が多いそうです。

また、出産が近くなった際に起こるものを『本陣痛』といい、痛みやお腹の張りが規則的に起こります。

本陣痛が始まったときには、いよいよ産まれるという兆候でもあるので、痛みが起こる間隔を計り、10分間隔になったころには病院へ連絡するといいそうです。

破水

赤ちゃんを包んでいる『卵膜』が破れることにより起こるのが『破水』です。

破水すると生温かい水分(羊水)が流れ出てきます。大量に出てくる場合や少量ずつ出てくる場合など、個人差があるようです。

陣痛が始まってから破水することが多いそうですが、陣痛前には破水する人も2〜3割程度いるとのことです。

破水した時点から赤ちゃんが菌に触れることになるため、感染症のリスクも出てくるそうなので、痛みがなくとも病院へすぐに連絡するようにしてください。

なお、破水後の入浴は控えてください。動くたびに羊水が流れ出てくるので、生理用のナプキンを使うといいでしょう。

おしるしと異常出血の見分け方

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一言で出血と言っても、原因はさまざまです。

また、妊娠何週で出血したか、他にも症状はあったかなどで、少しの出血でも緊急を伴う場合もあれば、少量なら心配ない場合もあります。

どんなに少量でも必ず病院に行ってほしい出血は、妊娠37週未満の出血です。

この時期の出血は、量や質に関係なく、異常出血とみなされます。なぜなら、早産の徴候である可能性があるからです。

また、妊娠の週数に関係なく、激痛を伴う出血の場合は、大至急病院に行って下さい。

たとえ少量の出血であっても、胎盤がはがれかかっている可能性があります。

特に、お腹が板の様に固くなっている場合は、一刻を争います。

また、痛みがなくても、出血が生理の2日目くらいの量かそれ以上の場合は、なんらかの異常の可能性があります。

出血が続くときに疑われる胎盤剥離

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おしるしや破水は長い間続くものではないため、もしも長い間続くような場合には、『胎盤剥離』を疑ってみましょう。

胎盤は出産するまで赤ちゃんへ必要な栄養を送る役目をします。赤ちゃんが外へ出た(出産した)後で胎盤も外へ出ていくものです。

そのため、赤ちゃんがまだお腹の中にいるのに胎盤が剥離してきてしまうのはとても危険なこと。

多量の出血があったり、血の塊が出てきたりする場合には、すぐに病院で医師の診断を受けるようにしましょう。

おしるしがきたら準備しておきたいグッズ2つ

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(1)産褥パッド

出産後の悪露用として使用されることが多いですが、おしるし用として使用することも可能です。

生理用のナプキンと合わせて自宅に備えておくと安心ですね。

(2)産褥ショーツ

産褥ショーツとは、股の部分が開閉できる形状のショーツのことで、こちらも一般的には出産後の悪露用に使用します。

しかし、おしるしがきた後に履き替えておくといざというときに脱ぎやすく、陣痛でツラいときも寝転びながら産褥パッドをつけやすいため便利です。

おしるし後の入浴はOK?

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おしるしは破水とは異なり、赤ちゃんが雑菌に触れる心配はありませんので入浴しても問題ありません。

産後すぐはシャワー生活で、湯船に漬かれるようになるまでには1か月かかります。

となると、ゆっくりとバスタイムを満喫できるのは今だけ! 今がチャンスです!

体が冷えていると陣痛が起こりにくくなってしまうので、体の芯からじんわりと温めてくださいね。

長風呂・遅い時間の入浴に注意!

出産は体力勝負です。陣痛が10分間隔になってから出産を終えるまでの分娩所要時間は……

・初産だと12時間前後
・経産婦だと8時間前後

が平均と言われています。

おしるしがきてからは、体力温存に努めましょう。

そこで注意が必要になってくるのが、『1時間以上の長風呂』『遅い時間の入浴』です。

これらは体力を消耗し、睡眠不足にもつながるため極力控えましょう。

また、大きくなったお腹の影響でのぼせを感じやすくなっています。

入浴は心臓や体への負担も大きいので気分を悪くしてしまうこともあります。

そのため浴槽にはるお湯の温度は“38〜40度のぬるめ”を設定し体への負担を軽くしてあげることも心がけましょう!

“胎動”が最も信頼できる赤ちゃんの健康バロメーター

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お腹の赤ちゃんの健康状態を知るためにもっとも信頼できるデータは、実は胎動です。

これは数年前のイギリスのリサーチで明らかになっていて、医療者向けの保健指導要綱には、「母親から胎動が少ないとの訴えがあった場合は、即座に診察すること」と書かれています。

実は、赤ちゃんがお腹の中で苦しいと感じた場合、一番最初に見られる症状が「胎動の減少」で、児心音の低下はそれ以降に起こります。

言い換えれば、心音聴取やエコーなどで異常を見つけた時には、すでに手遅れということもあり得るのです。

つまり、お母さんが、「あれ、今日は赤ちゃんあまり動かないな」と思ったら、それは赤ちゃんからのSOSということです。

正常なおしるしなら、この「胎動減少」は起こりません。

昔からよく言われている、「お産が近くなると赤ちゃんの動きがなくなる(または減る)」という言葉を信頼してはいけません。

赤ちゃんは産まれるまで動き続けるのが正常です。

おしるしを体験したママたちの声

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『お腹がパンパン、もういつ出てきてもいいんじゃないかと思っていたある日の夜、トイレに行くと血が少し混じっており、「これがおしるしか」と思いました。その翌日朝、陣痛がはじまり、時間を計って8分間隔くらいに規則的になったころ、病院へ連絡。夫へ電話したら帰ってきてくれたので一緒に病院へ。病院で破水し、入院しました。陣痛が強くなったその日の夜、無事出産。私の場合、おしるしから出産まで約1日くらいでした』(20代・1児のママ)

『夜、テレビを見ていたら何かツーッと流れる感覚があり、トイレへ行くと赤い血が! 病院へ連絡し、内診してもらうと子宮口が4cm開いており、赤ちゃんも降りてきているということだったので、そのまま入院し、出産。陣痛も10分くらいの一定間隔で来ていたようなのですが、実は気付いていませんでした(笑)。そんな感じであれよあれよというまに出産。安産でした。おしるしから出産までけっこう早かったです』(20代・1児のママ)

『38週2日目の朝、トイレに行くと透明なおりもののようなものの中に赤い血液が少し混じっていました。「おしるしかな?」と思いつつも、陣痛がないので落ち着いていました。昼くらいに一応病院へ行って内診してもらったところ、子宮口はまだ開いていないとのこと。家に帰ってから16時ごろ、陣痛が! だんだん陣痛が強くなり、病院へ。夕方17時ごろ病院に着き、入院。20時過ぎに今までにない痛みがきて、いきみそうになりながら分娩室へ。21時過ぎごろに2300gの女の子を出産しました』(20代・1児のママ)

まとめ

「おしるしの期間や回数」や「おしるしがきてからの入浴」などについてご紹介してきましたが、いかがでしたか?

おしるしについては、期間や回数、量や色などほとんどが個人によって異なるようですね。

「あれ? 雑誌に書いてあったのとちょっと違う?」と感じても、あまり神経質になりすぎないでください。

多様なパターンがあるということを覚えておきましょう!

とは言え、大量の出血や痛みを感じた場合は我慢せずに病院に連絡または行き、しっかりと医師に診てもらいましょう!

●ライター/Hillまゆ子(助産師)
●追記/パピマミ編集部
●モデル/前田彩(桃花ちゃん)

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