国によって認識が違う? 現役ママに聞く“手を上げるしつけ”への賛否

こんにちは、海外在住プロママライターのさとうあきこです。

最近は「体罰を根絶しよう」という動きが世間で大きくなっており、学校で教師が生徒に手をあげることがかなり少なくなりました。

それどころか、教師の方が生徒に近づくことを怖がっている様子さえ見え隠れしています。大人と子どもの関係は少しずつ変わりつつあるのかもしれません。

一方、家庭内ではどうなのでしょうか。各家庭によって教育方針は大きく異なるため、一概に“体罰はいけないこと”だと言いきることは難しいです。

そこで今回は、家庭内で子どもに手を上げることへの賛否と、日本と海外の認識の違いについてご紹介します。

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手を上げるのはしつけの一部派

わんぱくな子ども、口が達者な子どもを持つ親にとって、手を上げることは“最後の手段”的なしつけとの認識もあるようです。

『いくら口で言って聞かせても、右から左に抜けていくんだもの』と言うのは、7歳の双子の男の子のママUさん(39歳)。

二人そろってのわんぱくぶりにいくら叱っても追いつかず、『これは絶対にダメ! っていうポイントでゴチンとげんこつ。だけど、子どもが泣くくらいの強さで1発だけにするのがマイルール。自分のげんこつもかなり痛くて、みんなで涙目になるのよ。息子たちも痛い目にあって、さらにママが半泣きになれば、さすがにマズイことをしたって思うみたいで反省するし』と付け加えました。

いくら声をからして叱っても、相手に伝わらなければ意味がありません。口で言っても効き目がない以上、げんこつ一発は愛の鉄拳というわけです。

『ひょっとしたら、私の口での叱り方が下手なだけかもしれないけど、どうせ叱るならその場でしっかり伝わる方法を取るべきでしょう? それにげんこつゴチンのほうが、その場で反省して謝って、お互いに後をひかないのとも教えてくれました。

どんな子どもにも当てはまるとは限りませんが、Uさんの自宅でこの話を聞いている間も、Uさんの「こらっ!」の声に耳を貸すことなく、階段を駆け上り駆け下りを繰り返す双子を見て、「なるほど、確かに小言よりもげんこつの方がきく子どももいるかもしれない」と思わされました。

絶対に手をあげない派

暴力を使わなくてもちゃんとしつけはできるとして、決して子どもに手をあげない親もいます。

小学3年生の男の子と年中の女の子のママEさん(37歳)は、一度も手をあげたことはないし、これからもあげることは絶対にない』と言い切ります。

「子どもが悪いことをしたときはどうやって叱りますか?」と質問すると、『何がどうして悪いのかを言って聞かせればわかってくれる』との答えです。

お邪魔したEさん宅では、最初、子どもたち2人は子ども部屋で静かに遊んでいて、その気配もほとんど感じられませんでした。

それというのも、大人同士の会話は子どもに聞かせるべきではないからという理由でEさんが2人に『ママたちは大事なお話があるから、部屋で静かに遊んでいてね』と言ったから。

お茶をいただく段になって現れた2人でしたが、それでも、お行儀の良さには驚かされました。

果たして、生来おとなしい性質だから言い聞かせるだけで済むのか、言い聞かせるというしつけ方がおとなしい子どもを育てたのか? と考えさせられました。

海外における“手を上げるしつけ”への認識

海外における認識は国によって大きく異なります。非常におおまかな区別ですが、経済的な余裕がある欧米諸国などでは、子どものしつけは緩やかです。

親や大人たちが大まかで幅の広いガイドラインを敷き、子どもたちはその広い道の上を自由に進んでいきます。

日本ほど礼儀作法などに重きを置かないため、“しつけ”は日常生活を送るためのものというハードルの低さです。そのため、一般家庭では手を上げるような機会があまりないのです。

それどころか、「手を上げることは犯罪」との認識が強く、手を上げた事実が発見されれば通報されて逮捕される可能性のある国もあります。そんなときに「これは愛の鉄拳だ」と主張しても通りません。

日本人などのモンゴル系人種の子どものお尻に浮かぶ蒙古斑。この存在があまり知られていなかったころは、親が幼児のお尻を叩いた証拠だとして通報逮捕されることも少なからずあったほどです。

ニュージーランド人のLさんとは、同年代の子どもがいる隣人として親しく付き合っています。彼女が言うには、『ニュージーランドでは、どこかの家で子どもの泣き声が続くと、体罰かネグレクトが行われているかもと隣人たちが様子を見に行くのが当たり前』とのこと。

彼女自身、子どもに手をあげることに対して絶対反対の姿勢を持ち、公園やスーパーなどで子どもを乱暴に扱う親を見かけると、直接声をかけたり、警備員などに知らせたりなどの行動を取ります。その徹底ぶりには頭が下がります。

一方で、経済的な余裕がなく、家庭における子どもの数が多い国では、子どものしつけには最初からそれほど大きな比重を置いていません。ただし、悪いことをしたときには、口で言うより一発殴るといった叱り方が優勢なようです。

まとめとして

日本と海外の国を比較したときに感じるのは、日本における“しつけのスタンダードの高さ”です。これが、しつけに熱が入り、手を上げるかどうかの議論へもつながっているように思われます。

このように、日本では原則として“しつけ”は必要だとの認識があります。

その方法としての“手をあげる行為”を認めるかどうかは、論理的には“良くない”けれど、実際の子育ての中では“そうも言っていられない”ことがあるというのが現実かもしれません。

●ライター/さとうあきこ(海外在住プロママライター)
●モデル/KUMI(陸人くん、花音ちゃん)

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