出産時の“出血”についての知識4つ

【女性からのご相談】
来月、出産を控えています。先日の妊婦検診で、貧血気味のため、鉄剤を飲むように言われました。そのとき助産師さんに、「お産の時には出血するから、ちゃんと貧血を治しておかないと」と言われたのですが、本当ですか?

私は昔から血を見るのが苦手で、出血するなんて聞いて今から怖くて仕方がありません。出血しないで産む方法はありませんか?

a 結論から申しますと、お産の時には多かれ少なかれ、必ず出血します。女性の体はそういう風に作られているからです。

どうして出血しても大丈夫なのか、どのくらいまでの出血なら正常範囲なのか、今日はこれらのことについて詳しく説明していきます。

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(1)妊娠すると血が増える

妊娠すると、血液の量が通常の1.5倍にまで増えます。これは、子宮に栄養や酸素を送るために大量の血液が必要になるからです。

ちなみに、血液の液体成分が1.5倍になることに比べ、赤血球(これが少ないと貧血になる)は1.2倍程度にしか増えません。このために、血液が薄められて、貧血になる妊婦さんが多いのです。

いずれにしても、1.5倍にも増えるわけですから、お産の時に多少出血しても大丈夫なのです。

(2)どのくらいなら出血しても大丈夫なのか

通常、500MLまでなら正常範囲です。平均的には300ML程度だと思います。

お産の時には、赤ちゃんを包んでいる羊水も一緒に流れ出ます。これが血液と混ざって、たくさん出血したように感じますが、ほとんどの場合は出血多量になることはありません。

(3)どうして出血するのか

通常、赤ちゃんが生まれると、それから10分以内(自然娩出を待つ場合は30分以内)に胎盤が娩出されます。

胎盤は、赤ちゃんに酸素や栄養を送るためのもので、へその緒の反対端にくっついていて、子宮の内側の壁にへばりついているものです。それが、赤ちゃんが生まれたことによって役目を終えて、はがれて出て来るわけです。その際、胎盤がはがれたところから出血し、それが一気に流れ出ます。

この子宮の内側からの出血は、胎盤が出た直後がピークで、徐々に少なくなり、2時間後にはナプキンをあてて動けるまでに減ります。

また、お産の際には膣が避けたり、場合によっては会陰切開といって医師がはさみで切る場合もあります。そこからの出血も多少あります。

(4)異常な出血とは

通常胎盤が出た後は、大きくなっていた子宮がどんどん小さくなって、それによって血管が収縮して出血が少なくなります。

ですが、ごく稀に、子宮がうまく縮まらず、従って出血も止まらないことがあります。この場合は、子宮をマッサージしたり、薬剤を使ったりして、収縮を促します。

また、産道に大きな傷ができた場合や、大きな血管が切れてしまった場合も、出血が続きます。この場合は、医師が縫合する以外に出血を止める方法はありません。


いかがでしたか? 余計に恐怖心をあおってしまったでしょうか……。

でもこれらのことは、これから出産する方達にはぜひ知っておいてほしい事柄です。出血は異常ではありませんし、万一異常な量が出た場合でも、大抵は医師の手当で大事には至りません。

担当医師を信じて、安心して出産して下さい。

●ライター/Hillまゆ子(助産師)

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