職場イジメも横行! 電通“過労死”事件で考える日本の労働環境の実態

こんちには。子育て研究所代表の佐藤理香です。

2016年10月7日、厚生労働省から『過労死防止対策白書』が発表されて衝撃を受けました。

折しも、電通の女性社員の過労死に社会的な関心が高まっていた時期でもあったので、「自分の子どもが過労死してしまったら……」「夫が過労死してしまったら……」と考えずにはいられませんでした。

この過労死防止対策白書を見てみると、過労死に関連して、大人のいじめも深刻であることがよくわかりました。

過労死は、ご自身が一番つらいとは思いますが、残された家族も大変つらい思いをします。

読者のみなさん自身も働いていたり、家族がいたりする方が多いと思いますので、現状をお伝えして啓発の一助になればと思います。

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(1)過労死の現状

電通の過労死については、お嬢様を失ったお母様が会社とたたかう姿勢をみせています。

これに限らず、過労死は日本中で発生しており、家族はつらい現実とたたかっています。

これ以上働くと健康に障害の可能性があるという“過労死ライン”。一般的には1か月の残業時間が80時間を超えると、この過労死ラインを超えることになります。

白書では、驚愕の事実が判明し、この過労死ラインを超えている正社員がいる会社は、22.7%にも上りました。

さらに、これを業種別でみてみると、情報通信業(44.4%)、学術研究、専門・技術サービス業(40.5%)、運輸業、郵便業(38.4%)の順に多くなっています。

自動車運転従事者、教職員、IT産業、外食産業、医療などの分野で働く方に過労死などが多く発生しているとの指摘もあるようです。

このような業種で働く方は、大切な家族のためにも労働環境を特に意識する必要があります。

(2)深刻化する職場いじめ

白書には、『民事上の個別労働紛争相談件数に占める「いじめ・嫌がらせ」の割合及び相談件数』の情報がまとめられています。これは、職場のパワーハラスメントに関するものです。

全国の総合労働相談コーナーにおいて、民事上の個別労働紛争相談のうち、職場での“いじめ・嫌がらせ”に関する相談受付件数は、平成27年で66,566件で最多となっています。平成14年の6,627件にはじまり、年々うなぎ登りで増加しています。

職場でのパワハラはよく話題にのぼるので、増えているのかもしれないな……とは思っていましたが、全体の相談件数の4分の1が「いじめ・嫌がらせ」という内容には驚きました。

大人の社会、職場でもいじめが社会問題として顕在化しているといえます。

(3)現状の対策

このような深刻な状況を受けて、多くの職場でメンタルヘルスに関する取り組みや、ワークライフバランスの試みを実施しています。

その数は年々増えています。ただ、その一方で、過労死やパワハラなども増えているため、国をあげての対策がとられはじめています。

相談体制としては、すでに全国の都道府県に相談窓口やホットラインが設置されています。これらは無料で利用できるものがほとんどです。

また、経営者や労働者など対象別の啓発活動、加えて子どものうちから労働環境はどういうものが理想なのかなど、早期からの取り組みが重要であるという方針で動き出しています。


筆者としては、“過労死”がひとつのテーマとして“白書”になるという事実に驚愕しました。

国や県、企業など大きな規模で取り組みは進められていますが、一気に改善されるものでもありません。

子どもにとって大事なパパ・ママ、親にとって大事な子どもが過労で倒れないよう、日々のコミュニケーションからもSOSをキャッチできればいいなと思います。

【参考リンク】
平成28年版過労死等防止対策白書 | 厚生労働省

●ライター/佐藤理香((株)子育て研究所代表)
●モデル/倉本麻貴(和くん)

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