5分で心停止もアリ!? 子どもが“誤飲・誤嚥”を起こしたときの対処法

こんにちは。ライターのNANARUKAです。

少し前のことになりますが、夏休みの課外活動中に小学5年生の女の子がフランクフルトを喉に詰まらせて死亡したというニュースを耳にしました。

また、同じころに新聞でアーモンドの誤嚥(ごえん)によって死亡した小学4年生の女の子に関する記事を目にしました。

この2つの事例から、子どもの誤飲や誤嚥は乳幼児に限ったものではないことがわかります。

筆者は、長女が離乳食完了期のころにブロッコリーを喉に詰まらせ、応急処置で吐かせた経験があります。

そのため、その後の長男、次男の食事には気をつけてきましたが、小学生が食品を詰まらせて死亡してしまったこれらの事故は本当に衝撃的でしたし、他人事とは思えませんでした。

そこで今回のコラムでは、赤ちゃんはもちろん、小学生や高齢者も注意したい“誤嚥”や“誤飲”について、注意すべき事柄をまとめてみました。

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“誤飲”と“誤嚥”の違い

“誤嚥”とは、口腔から咽頭と食道を経て胃へ送り込まれる食物や唾液が、何らかの理由で誤って咽頭と気管に入ってしまう状態のことです。

呼吸困難に陥った場合、的確に対処しなければ5分程度で心停止する可能性もあるため、対処法を覚えておくことが大切です。

“誤飲”とは、食物以外の異物を誤って口から摂取することで、口腔内に異物が入ったときは取り除いたり吐かせたりすることが必要となります。

しかし、吐かせることが危険な場合もあるため、対処に迷ったら医療機関に問い合わせましょう。異物が気道に入り込んで呼吸困難が考えられる場合は、至急、救急車を手配します。

【誤嚥・誤飲しても吐かせてはいけない場合】
・6か月未満の乳幼児
・意識障害、けいれんがある場合
・重篤な心疾患や不整脈がある場合
・石油製品(灯油など)を飲んだ場合
・針のような尖った物を飲んだ場合

乳幼児の誤嚥原因第1位は“ナッツ類”

厚生労働省が行っている日本の人口動向を明らかにする指定統計『人口動態統計』の2014年の結果によると、「食物とその他物体の誤嚥」により14歳以下の子どもが26人も亡くなっています。

その5割を1~4歳の乳幼児が占めており、3歳以下の誤嚥事故の原因1位はナッツ類(日本小児呼吸器学会全国調査)。

臼歯が生えそろっていない乳児にナッツは噛みつぶしにくく、ピーナツ1粒でも死に至る可能性があるそうです。

また、5歳以上でも5人が死亡しています。一般に、トイレットペーパーの芯で例えられる“チャイルドマウス”は乳児で3.2cm、3歳児で3.9cm。これを通る大きさのものは誤飲の恐れがあるとされています。

そのため、身の周りの物には十分注意を払い、食事中に子どもが大きな物を口に入れる際はしっかり咀嚼しているか観察する必要があります。

チャイルドマウスより小さい食べ物であっても誤嚥(気管に詰まらせる)の可能性は常にあるため、食べる際、食べさせる際には、側について見守ってあげると安心です。

【小学生や大人でも注意が必要な食べ物の例】
・ウズラの卵
・餅
・こんにゃく
・ぶどう
・ミニトマト
・白玉だんご
・節分豆
・アメ

など

幼児、小学生は食べているときの環境にも要注意!

食道と気管は隣り合わせのため、口に物を入れたまま走ったり笑ったりすると、息を吸い込む際に食べ物が誤って気管や気管支内に入る“誤嚥”を起こす恐れがあり、それにより肺の中で細菌が繁殖すると“誤嚥性肺炎”を引き起こすきっかけにもなります。

幼児や小学生の場合、食事中の遊びや悪ふざけが誤嚥につながることもあるため、食事中のマナーで気になることがある場合は必ず直しましょう。

【日頃の食事で保護者がチェックすべきこと】
・子どもが食べるのに適切な大きさであるか
・食べ物はよく噛んで飲み込んでいるか
・大きいまま丸呑みする癖がないか
・テレビを見ながら、喋りながら、などの“ながら食べ”をしていないか
・食事中に人を笑わせたり、驚かせたりすることがないか
・お菓子を口に投げ入れる遊びをしていないか

喉に詰まらせた場合の対処法

子どもが急に咳込んだり声が出なくなっているときは、喉に物が詰まっている可能性を疑いますが、無理に揺さぶったり口に手を入れたりするとさらに奥に入り込む危険性があるため、苦しそうでも声が出ていれば咳で出るのを待ちます。

咳込んでも出ない場合や声が出せない場合は救急車を呼びつつ、意識がある場合は“背部叩打法”や“胸部突き上げ法”による異物除去を行いますが、妊婦や乳児の場合は腹部突き上げ法は行わず、背部叩打法のみ行います。

意識がない場合は、心停止に対する心肺蘇生の手順を開始します。

心臓マッサージで胸骨を圧迫することで詰まった異物が喉まで上がってくる可能性があるほか、脳に血液を送るためにも心肺蘇生処置が必要です。

【異物が喉に引っかかった場合の対処法】
・1歳未満の乳児は“背部叩打法”を行う
→片腕に乳児をうつぶせに乗せ、手のひらで乳児のあごを支えつつ、頭を体より低く保つ。もう一方の手のひらの基部で背中の真ん中を数回強く叩く。

・1歳以上の幼児は“胸部突き上げ法(ハイムリッヒ法)”を行う
→背後から両腕を回し、子どものみぞおちの下で片方の手を握り拳にする。その手を腹部の上方へ圧迫する。


思いがけない事故は突然やってきます。そして多くの場合、一刻を争います。

そんな事故を起こさないために、一度お子さんにも理解できる言葉で話し合ってみるとよいでしょう。

そして、万が一のことがあっても落ち着いて迅速に対処できるように、この知識を記憶の片隅に留めておいていただけたら幸いです。

【参考リンク】
食べ物がのどに詰まったら | 日本気管食道科学会

●ライター/NANARUKA(フリーライター)
●モデル/神山みき(れんくん)

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