ウチの子も内村航平に! オリンピック選手の親たちが実践した教育法2例

【ママからのご相談】
どうもはじめまして、6歳の男子の母です。息子は4歳から体操クラブに通っています。コーチに(リップサービスかもしれませんが……笑)素質があると言われたのもあって、母子ともに夢中で、楽しく通っています。

憧れは何といっても、リオ五輪で個人総合三連覇を果たした内村航平さんなのですが、ちょっとだけ気になることが。

内村さんのお母さんも体操の先生で有名な方みたいですが、たしか某テレビ番組に“息子を溺愛したダメ親”的な感じで出演されていたような……。

スポーツをやるからには、ダメ元でも頂点を目指すことが大切だと思っていますが、子どもに自分の夢を託すようなイタ~い親にもなりたくないんです。そこまでいくと、押しつけですよね?

オリンピック選手のママたちの実態を知りたいところです。

a イタ親イメージは間違い? 意外に“自由”なオリンピック選手子育て法

こんにちは! ライターの月極姫です。

私も内村さんのお母様が出演されていた番組を見ていましたが、育児において後悔している部分も潔く振り返り、語っておられましたね。

間違いはあったにしろ、息子さんが立派な金メダリストに育ったのは紛れもなく事実。あの番組だけで内村流子育てが間違いと決めつけるわけにもいきません。

リオ開幕直前に、『読売新聞社』が出場選手の親106人を対象に行った意識調査の結果が、とても興味深い内容になっています。

「家庭教育で心がけたことは?」という質問に対し、多くの親が「やりたいようにやらせる」「自主性に任せる」など、本人の意思を尊重する子育てをしてきたと回答しています。

男子競泳のメダリスト、萩野公介さんのお母様も『本人の好きなように決めさせ、頑張っていることには協力を惜しまない』とのお答え。

意外にも本人主体の、押しつけがましくない育児法が主流なのでしょうか。

しかし、「自主性に任せる」ことも「協力を惜しまない」ことも言うのは簡単ですが、実際に行動にするには努力と覚悟が必要です。正反対の2例を見てみましょう。

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オリンピック選手を育てたママたちの教育法2例

ケース(1)登坂絵莉さんの場合~一貫して献身的な愛~

リオ五輪48kg級では、決勝での大逆転で魅せてくれた登坂絵莉さん。

「吉田2世」と囁かれるほどの実力者ですが、元レスリング選手のお父様に勧められたことがきっかけで、小3でレスリングを始めたそうです。

ご両親もそれほどスパルタではなく、最初はとても楽しんで教室に通っていたそうですが、全国大会の初戦で敗退したことがきっかけで、ご本人の闘志に火が付きます。

そこからレスリングへの取り組み方が激変し、瞬く間に成長。全国中学生選手権で優勝し、その後はレスリングの名門『至学館大学』へ。

大先輩・吉田沙保里選手や栄コーチとの出会いがあり、快進撃をとげていくわけですが、その過程でのご両親のサポートぶりは「無私」のひと言に尽きるものです。

「娘に良い練習相手がいる」と聞けば、娘と車中泊しながら県外の遠征に付き添ったお父さん。娘の試合を必ず撮影し、自宅での反省会の材料としたお母さん。

家族一丸となり、黙々と娘の夢に付き合う日々。

しかし、高校時代にレスリングを続けるか否かを迷っていた登坂さんに対し、お父さんは引きとめるどころか、こんなメールを送ったそうです。

『好きなようにしなさい。お父さんは絵莉の一番を願っている』

ご自分の意志でレスリングを続け、メダリストに上り詰めた登坂さんは、ご両親とのこれまでの日々を『私たち親子は、本気で一つのものを目指してきた』と振り返っています。

ご本人にここまで言わせる背景には、「結果は求めず、ただ与えるだけ」といってもいいご両親の姿勢があったのではないでしょうか。

ケース(2)内村航平さんの場合~反面教師? 溺愛転じて自立へのカタルシス~

3大会連覇という偉業を成し遂げた金メダリスト・内村航平さんのケースです。

テレビ番組『しくじり先生』にも登場され、熱烈なサポートママだったこともすっかり有名になったのが、母・周子さん。

自らも元々体操選手であり、旦那さまと体操クラブを経営しながら内村さんを育て上げたそうです。

周子さんの反面教師的な側面と言えば、英才教育を行いながらもとことん息子に執着し、べったりであったこと。

そんな母に嫌気がさした内村さんは、高校入学と同時に親元を離れ、「甘えを排して強くなりたいから」という理由で上京します。

そんな内村さんに大反対し、離れていった息子に手作りの料理を冷凍して送ったり、結婚に大反対して反感を買ったり。

ついに内村さんは、周子さんからの電話やメールを無視するようになってしまいます。

しかし内村さんにお子さん、つまり周子さんのお孫さんが誕生したことなどがきっかけで、お互いに子離れ、親離れの時期が訪れます。

母を嫌って「もう応援に来ないで」と言っていた内村さんの態度が軟化し、周子さんも過度な執着を控えるようになったのです。

最近では周子さん自身が体操の全日本シニア選手権に出場され、なんと50代の部で堂々の1位を獲られています。

息子さんへの執着から卒業し、実はちゃんと“自分の世界”を持っていることに気づかれた姿はとても輝いています。

長年のサポートも無駄にならなかったのですから、反省点はあれど結果オーライと言えるのではないでしょうか?

「押し付け」「支配」にならないための絶妙なさじ加減とは?

献身的なサポートを黙々と続けたり、執着や押しつけといった間違いを経て和解したり、オリンピック選手を育て上げる過程は1つではありませんが、最終的には“親ではなく、本人の熱意が育っているか否か”が、結果を出せるかどうかのカギとなるようですね。

児童精神科医の白尾直子さんが自身の著書『児童精神科医ママの子どもの心を育てるコツBOOK』にて、下記のように述べています。

『子どもと自分を同一視したり(分身だと思ったり)、ありのままの外見や人格を否定・攻撃したり、子どもを自分の持ち物のように思ったりすることは良いことではありません』

というように、「親の願望を押し付けること」「過保護になること」「感情的になること」は、子どもの精神面に悪影響を与えかねません。

逆に、子どもが大きな夢を持ってそれを口にしたときに「まさか」「できるわけない」「無理じゃない」といった否定的な言葉を投げかけることも、親が面倒くさがって何も行動しないことも、よくありません。

子どもに“やりたいこと”ができたとき、私たち親にできることは何でしょうか?

より良いチームに所属できるよう、情報を集め、あらゆる団体に見学に行って自分の目でしっかりと見る。

遠征、練習に付き合い、当番などの役割を積極的に果たす。金銭的にサポートする。時間を作り、良いコーチを探す。

もっとも大切なことは見返りを求めないことです。

一生懸命サポートするのは結構ですが、「あんなに尽くしてやったのに!」と言い出したら、当然お子さんも興ざめです。

たとえオリンピック選手になれなくても、1つの種目をやり抜いた経験はその後の人生に必ず生きていきます。

何事も中途半端に投げ出しながら大人になった人は、どんな仕事に携わっても「本気でやる」ということがなかなか理解できないと思います。

見返りはあってもなくても構わない、という無償の愛情こそ、優秀な人材を輩出する絶対条件なのかもしれませんね。

【参考文献】
・『児童精神科医ママの子どもの心を育てるコツBOOK』白尾直子(著)
・『子どもが育つ魔法の言葉』ドロシー・ロー・ノルト、レイチャル・ハリス(著)

●ライター/月極姫(フリーライター)
●モデル/神山みき(れんくん)

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