上司だと最悪!? “強迫性パーソナリティ障害”を持つ人の特徴と対処法

こんにちは。エッセイストでソーシャルヘルス・コラムニストの鈴木かつよしです。

みなさんの職場に、“真面目で仕事熱心ではあるのだけれど部下が働く職場環境の改善などには関心がなく、本社の役員陣を喜ばすことばかり考えていて有力者たちが望むことを権威主義的な方法で現場に押し付けてくる管理職”はいませんか?

都内でメンタルクリニックを開業する精神科医のT先生(50代女性)は、『そのような上司は強迫性パーソナリティ障害の患者さんかもしれませんよ』と言います。

『価値観が固定的であるため耳の痛いアドバイスをしてくる人を排除しようとする傾向があり、運悪く部下となってしまった人たちにとってはこの上なく迷惑かつ頭の痛い存在となります』とのことです。

この『強迫性パーソナリティ障害』について、もう少し考えてみましょう。

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「失礼ではありませんか」が口癖。不毛な夫婦生活。女性よりも男性に有病率が高い

『強迫性パーソナリティ障害は流儀や礼儀、秩序、特定の美意識・価値観といったものへのこだわりが強すぎ、それを完璧に遂行しようとして支障をきたす、こころの病気です。

真面目なのは悪いことではないのですが、自分の基準を相手にも押しつけてしまうため、自分も苦しみますが周囲のことも不必要に苦しめるため、専門医による治療を受けることが望ましいと言えます。

この病気になる原因はいまだにはっきりとはわかっていませんが、幼少期に厳しすぎるしつけを受け、「こんなに頑張ってるのになかなか褒めてもらえない」といった生活背景が影響しているのではないかとされていて、診断には成年早期までにこのような様式を呈していたという証拠が必要となります。

女性より男性に有病率が高く、「そういう言い方は失礼ではありませんか」というのが口癖で、自分の家庭を持っている場合でも、一般的に私生活・夫婦生活は不毛なものになりがちという特徴があります』(50代女性/前出・精神科医)

いっそ中間管理職よりもトップリーダーに向くかというと、そういうわけでもない

こころの病気の専門家からこのようなお話を聞くと、「それならいっそこのような人は中間管理職というよりもトップリーダーになってしまえば、上からよく思われたいといった強迫観念にとらわれずに、のびのびと良い仕事ができるのではないか」と仰る方もいるでしょう。

でもちょっと考えてみれば、そういうわけでもないということが分かると思います。

社長になったからといって、気を使うべき有力者や目上の存在が皆無になるわけではないからです。

会社内ではトップでも、親会社のオーナーに気に入られたいばかりに社員に理不尽な要求をする経営者はいたるところに見られます。

計画が少しでも狂うと異様な厳しさで部下にあたったり、仕事全般の完璧な遂行を強いたりするといった症状がこれに該当します。

このように、“自分よりも力の強い者”や“自分が絶対と信ずる価値観や美意識”に対する強迫観念が強すぎるがために、自分自身の日常生活のみならず周囲をも無用な混乱に陥れてしまっている人は、一般的な企業社会だけではなく学校の中にも自治体の中にも行政の世界にも存在するものです。

強迫性パーソナリティ障害の上司に当たってしまったら

このような特徴をもつ強迫性パーソナリティ障害ですが、有病率は一般人口の1%もあり、精神科を訪れる外来患者の3~10%もの人がこれに該当すると言われています。

つまり、この障害をもつ人は誰にとっても身近に普通にいるということなのです。

したがって、配属された部署の直属上司が強迫性パーソナリティ障害の有病者であるという事態は、読者のみなさんにとっても一定の確率で起こり得ることです。

『強迫性パーソナリティ障害の患者さんは個人差が大きいため、全ての人が精神科の治療を要するというわけではありません。また、治療を要する場合でもカウンセリングなどの心理療法と薬物療法で症状を改善することは期待できます。

自分に対しても周囲に対しても細かいことにこだわりすぎるような点は、やはり円滑な人間関係と日常生活に支障をきたす原因となりますので、精神科の専門医を受診された方がベターです』(50代女性/前出・精神科医)

ただ、そうは言っても自分の上司が強迫性パーソナリティ障害の有病者だった場合に、本人に直接「精神科を受診した方が良いですよ」とは言えません。

そのため、社内にハラスメント対策委員会のような部署がある場合にはそういった部署に相談したり、ない場合には一階級上の上司に直接相談したりするという方法もアリかと思います。

●ライター/鈴木かつよし(エッセイスト)

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