2年以内にデキないのは5%? 不妊治療の妊娠率をズバリ教えます。

【女性からのご相談】
結婚3年目を迎えましたが、まだ子どもに恵まれません。そろそろ不妊治療のことも考え始めました。そこで疑問が湧いたのですが、治療することによって、どの程度の確率で妊娠できるのでしょうか? 具体的に教えてください


不妊治療にはお金も気力も必要です。その上、治療さえすれば必ず妊娠できるという保証もありません。ですから尚更、成功率が気になるところですよね。インターネットで検索してみても、統計に基づいた信頼できる数字を見つけることは困難です。

そこで今日は、ご参考までに、アメリカで行われた治療の統計をご紹介します。

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(1)排卵誘発剤

不妊の原因が無排卵のみの場合(男性側にも、女性の卵管や子宮にも問題がない場合)、排卵誘発剤の使用によって、50%の女性が妊娠します。

(2)人工受精(AIHまたはIUI)

精子の運動率が悪い場合や、膣内環境が厳しいために精子が生き残れない場合、この治療が行われます。

新鮮な精子を特殊な薬液で洗浄することによって運動率を高め、細長い管を使って直接子宮内に送り込みます。ほとんどの場合、(1)の排卵誘発剤も併用され、排卵と同時にこの治療が行われます。

この治療の妊娠率は、15〜20%です。6周期行った場合、7割の女性が妊娠します。

(3)体外受精(IVF)

精子欠乏症や、女性の卵管障害(卵管がつまっていて卵子が子宮に移動できない)などの場合、この治療が行われます。

(2)の人工受精との大きな違いは、女性の卵巣から外科的に卵子を取り出して、女性の体外(シャーレや試験管内)などで卵子と精子を接触させる点です。受精後は、いくつかに細胞分裂した受精卵を直接子宮内に戻します。

この治療の妊娠率は、35歳未満で41%、35歳〜37歳で32%、38歳〜40歳で23%となっています。

(4)顕微授精

重度の精子欠乏症など、体外でさえも受精が難しい場合にこの治療が行われます。

(3)の体外受精と良く似ていますが、一つだけ異なる点は、卵子と精子を接触させて受精を待つのではなく、精子を一匹選び出して、卵子内に注入して授精させる点です。これらの処置は顕微鏡下で行われます。(3)と同様に、いくつかに細胞分裂させた後で子宮内に戻します。

この治療の妊娠率は、35%です。


以上、ご紹介した4つの治療法は、それぞれに記述した原因がある場合だけでなく、原因不明の不妊にも用いられます。

「不妊」とは

ところで、不妊とは、正常な夫婦生活を持っているにも関わらず、2年以上妊娠しないことを言います。この「2年間」という期間の裏付けとなっているのは、以下の研究結果です。

100組のカップルが妊娠を望んで通常の夜の仲良しを行った場合、

・20組が1か月以内に妊娠
・70組が6か月以内に妊娠
・85組が1年以内に妊娠
・90組が1年半以内に妊娠
・95組が2年以内に妊娠

となっています。

つまり、2年以内に妊娠できないのはたったの5組。5%に過ぎません。この5%には何らかの原因があることが予想され、2年以上努力してもおそらく妊娠はしないので、治療をしましょう、ということです。

ここで1つ説明ですが、この「通常の夫婦生活」とは、週3回以上を意味します。これが、妊娠するために推奨される回数なのです。多いと思いませんか? 忙しく、ストレスも多い日本人にとって、この数字はなかなか達成できるものではありません。その結果、実は異常はないのだけれど、不妊として治療を受ける人が増えているのだと思われます。

排卵誘発剤による治療の成功率が50%、1か月間頑張って週3回夫婦生活に励んだ場合の成功率が20%、治療を始める前に、トライしてみる価値ありではないかと、個人的には思いますが、いかがでしょうか?

【参考リンク】
アメリカの不妊事情-3 | babycom

●ライター/Hillまゆ子(助産師)

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