いつから高齢出産? 40代で妊娠出産する可能性を高める方法まとめ

【女性からのご相談】
41歳既婚女性です。昨年結婚しましたが、年齢的にもう出産は無理だと思っていました。

でも、以前女優のハル・ベリーが47歳で出産しましたよね? このニュースを見て、私もまだ大丈夫かもしれないと思えてきました。

実際には、何歳まで出産が可能なのでしょうか? また、高齢出産できる人とできない人の違いは何でしょうか?

a 高齢出産に向けて今からできること

こんにちは、助産師のHillです。

昨年ご結婚されたとのこと、おめでとうございます。

お子さんを望んでいらっしゃるのに、年齢的に諦めかけていたということですね。なんてもったいない!

女性は、理屈で言えば、閉経するまで妊娠出産は可能です。ただし、年齢が進むごとに受精及び着床が起こりにくくなるのは事実です。

では、どうすれば可能性を高められるでしょうか。

ここでは、私が今まで接してきた高齢出産のお母さんたちの例を挙げて、その方法を模索してみましょう。

いつからが高齢出産?

日本産科婦人科学会の定義によると、35歳を過ぎてからの出産のことを『高齢出産』と言うようです。

日本人の平均初婚年齢は、2012年データによると“夫は30.8歳、妻は29.2歳”という結果もあり、晩婚化が進んでいることが分かります。

結婚が遅くなるにつれ出産も遅くなっていきます。

高齢になると妊娠しにくくなるワケ

年齢を重ねるとともに、妊娠の確率は下がり、さらにリスクは高くなることは分かりました。

では、なぜ妊娠しにくくなってしまうのでしょうか。そこには、『卵子の老化』が大きな理由となっているようです。

卵子は、精子と違って新しく作ることができなことはご存じですか?

最初から、体の中にある卵子は決まっているので、卵子が悪くなってしまうと、元に戻すこともできないということになります。

高齢とともに起きる卵子の老化は避けられないリスクと言えるようです。

妊娠を望んでいるのに一年以上子どもを授からない方は、不妊治療を考え方も多いのではないでしょうか?

不妊治療については、まず検査を行ないます。

そして基本検査で異常が見つからなければ、排卵と射精のタイミングをより正確に合わせる『タイミング療法』をします。

だいたい半年を目安に、結果が出なければ次は『排卵誘発』へ。

それでも結果が出なければ、『人工授精(精子を子宮に入れる)』→『体外受精(卵子に精子をふりかける)』→『顕微授精(卵子の中に精子を入れる)』と、結果に合わせて手段や方法をより高度なものにステップアップしていきます。

病院や医師により治療方法はさまざまなようですが、2年以内に結果を出すことが望ましいとされているようです。

高齢出産が増加傾向にある背景3つ

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高齢出産が増加傾向にある背景には、さまざまな要因が考えられるようです。

(1)女性の社会進出

高齢出産の1番の原因として、女性の社会進出が関係しているようです。社会に出て働く女性が増えたことで、結婚や出産の時期が遅れているとのこと。

そのため、35歳以上での出産を選択する女性が増加しているようです。

(2)経済的にゆとりがない

若い時期での結婚では子どもを育てる余裕がないという理由から、経済的にゆとりを持ち落ち着きはじめる35歳以降での妊娠が増えているようです。

(3)不妊の問題

長い不妊治療の結果、高齢出産になってしまう方も多いようです。

高齢出産のリスク4つ

(1)妊娠率の低下

年齢を重ねるとともに、精子と卵子の質が下がると言われています。そのため、上手く受精しない確率が上がってしまうようです。

20代では不妊の確率がわずか数%に対し、40代では60%を超えるという結果もあるようです。

(2)染色体異常児が生まれる確率が高くなる

ダウン症など、障がいをもった子どもが生まれるリスクが高まると言われています。

その原因として、“卵子の老化”が挙げられています。女性の卵子は12~15歳のころにつくられ、年齢を重ねるにつれて老化していきます。

卵子や精子が老化していると染色体に異常をきたすことがあることから、高齢出産でのリスクは必然的に高まることになります。

なお、染色体異常児が起こった場合の20%は父親由来、80%は母親由来という結果も。

卵子の老化が直接の原因とは言えませんが、高年齢になるにつれて発症率が高まることは事実のようです。

(3)妊娠中の母体への負担増加

高齢妊娠は子どもだけでなく母体にも大きな負担がかかります。

体調不良や病気になりやすく、特に、『妊娠高血圧症候群』を起こしやすいので十分な注意が必要になります。

発生頻度としては、妊婦の10%。しかし、35歳以上だと14~18%、45歳以降では約30%という報告もあるようです。

年を重ねると卵巣や血管の機能が低下するので、発生確率も上がってしまうようです。

妊娠高血圧症候群の他にも、『糖尿病』、全身が疲れる『甲状腺疾患』、流産の原因になりうる『子宮筋腫』や『卵巣腫瘍』などにもかかる確率があがると言われています。

(4)流産や早産のリスクも高くなる

高齢での妊娠では、流産や早産、切迫流産や切迫早産の確率が高まるとも言われています。

流産と早産は、主に染色体異常で起きやすくなり、帝王切開や出血過多などにもつながります。

20代では約10%だった流産の可能性も、40代では倍の約20%に。

また、『常位胎盤早期剥離』が起きやすいのもリスクの一つです。最悪の場合は産婦の命にも関わります。

40代の産婦死亡の確率は20代に比べて20倍にものぼると言うデータもあるようです。

40代での妊娠・出産可能性を高める方法4つ

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(1)若さと健康を保つ

40歳以上の高齢妊娠・出産を成功させているお母さんたちに、ほぼ共通して言えること。それは、“年齢より若く見える”ことです。

最近の研究により、40歳以上で出産した女性の平均寿命は、それ以外の女性と比べて長いことがわかりました。

子どものために長生きしようと努力した結果だという解釈もありますが、私は、おそらく元から長生きの素質がある人、つまり、健康的で若々しい人が、高齢でも妊娠する確率が高いのだと思っています。

もともとの遺伝子は変えられませんが、若さと健康を保とうという努力は、今からでもできます。

バランスの良い食事と適度な運動で、健康維持を心がけましょう。

(2)できると信じる

不思議なもので、心と体はつながっています。

「どうせ私はもうだめだろう」と思っている人のところには、なかなか赤ちゃんはやってきません。

たとえ口ではそう言っていても、心の底では「次は私の番!」と思っている人のところへ、赤ちゃんはやってくるのです。

これは、妊娠のことばかり考えなさいということではありません。

むしろその逆で、いつかはあなたも妊娠するのだから、気楽に生きていなさい、ということです。

くよくよ思い悩んでいては、体は健康になりません。明るく、楽しく、次は私の番だと信じつつ、毎日を楽しみましょう

(3)夫婦生活の回数を増やす

日本で盲目的に行われている不妊治療法と言えば、『タイミング法』です。つまり、排卵に合わせて夜の仲良しをするということです。

確かに、理論的には間違っていません。卵子の寿命はたったの24時間ですから、そのタイミングで精子が卵管にいないことには、受精はなりたちません。

ですが、人は機械ではありません。そんなに四角四面に、計った通りに物事が運ぶわけではないのです。

あまり意識されていませんが、昔は今より高齢妊娠の確率が高かったように思います。

思いがけずにできてしまって、これで最後と、子どもに“シメ”だの“トメ”だのと名付けていたほどです。

これが意味していることは何でしょう? タイミングなど計らなくても、できるときにはできる、ということです。

精子の寿命は最高7日間です。そして、研究結果により、毎日射精した方が、精子の運動率が挙がることが明らかになっています。

さあ、もうタイミングを計るのは止めて、回数を増やし、夫婦生活そのものを楽しみましょう!

(4)栄養を摂取する

>葉酸

健康な赤ちゃんを育てるために必要な栄養素の一つ! いつでも健康な赤ちゃんを育てられる体を作っておくことが大切になってきます

>マカ

高齢妊娠を目指す上での一番の悩みは、年齢によるホルモンバランスの乱れ。

女性ホルモンの分泌量が減っていく時期に差しかかる年齢になると、排卵周期が乱れたり、イライラが膨らみやすくなってしまいます。

妊活中にはどちらも避けたいもの。そこで女性のホルモンをサポートしてくれるのがマカ。

サプリメントコーナーなどでも手軽に手に入るので、試してみる価値ありそうですね。

>ベジママ

葉酸・マカでのなかなか効果がみられなかった場合は、ママの体そのものを健康にしてくれるベジママ。

妊婦力をつけることも必要になってくるかもしれませんね。

年齢と自然妊娠率・流産率・体外受精での成功率について

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年齢別でみる自然妊娠率

・【25歳】25〜30%
・【30歳】25〜30%
・【35歳】18%
・【40歳】5%
・【45歳】1%

30代後半以降は確率がどんどん低下していくことがよく分かります。

37歳からは低下スピードもUPし始め、44歳以降では妊娠する可能性は1%とほぼ無くなってしまうようです。

年齢別でみる流産率

・【25歳】10%
・【30歳】10%
・【35歳】25%
・【40歳】40%
・【45歳】50%

卵子の老化は、流産率にも大きく関係しているようです。

その原因として、前述の通り加齢・老化による卵子の染色体異常や卵子そのものの生命力の低下が考えられるようです。

年齢別でみる体外受精により妊娠率

25歳以上で40%をきり、32歳くらいまでは37〜38%の確率。

しかし、35歳を過ぎ30代後半になると徐々に妊娠率は低下し始め、40歳で20%未満、43歳では10%、44歳で10%をきる結果がでているようです。

さらに、45歳以上は5%以下となり限りなく0に近い状態まで下がってしまうようです。

不妊治療の賛否と成功率

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不妊治療については、世間の声も賛否両論。

・『不妊治療はお金にゆとりがある人だけができるもの。どんなに願ってもお金をかけられなければ難しい現実』
・『不妊治療がかえってストレスになり、心も体も疲れ果ててしまいました』
・『自然妊娠が難しいなら、不妊治療して授かるのもありだと思おう! 年齢も限界があるわけだから可能性が少しでもあるならやるべき』

など、不妊治療についての意見はさまざまなようです。

実際、20代と40代では、不妊治療の内容にもスピードも異なってくるようです。

不妊治療によって授かる率も年齢とともに下がりをみせ、治療開始が40歳だと1割。35〜39歳だと4割と確率が低くなるのは明らかなようです。

増加する40代の中絶事情

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初産が35歳以上の高齢出産と、2人目が40歳以上の高齢出産でのリスクはほとんど大差はないようです。

しかし、今40代の中絶が増えている傾向があるようです。

その背景としては、

・子どもが成人するころには還暦を迎えるから育てられない
・1人目と年齢差がありすぎる
・育てるにあたり、体力や金銭面での余裕がない

などが挙げられるようです。1人目がいることが原因で中絶を選ぶ方も非常に多く、社会問題にも発展しているようです。

中絶のリスクは他の年代と変わりません。むしろ年齢が上がれば上がるほど、体力的にはツラいものになりそうです。

2人目の高齢出産はいつから?

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高齢出産の定義は、『35歳以上の初産』を示します。となると、2人目以降の出産はどうなる? と疑問を抱く方も少なくないのではないでしょうか。

実は、2人目の出産についても、高齢出産の定義があるのです!

2人目の高齢出産の定義は『2人目が40歳以上』とのこと。

つまり、1人目が35歳以上かどうかに関わらず、2人目以降の出産が40歳以上であれば『高齢出産』になるわけです。

4人目が40歳以上で出産ならば、『高齢出産』になります。とは言え、40歳以降で2人目、3人目を健康に生む方もたくさんいらっしゃいます。

この年齢は、胎児へのリスクなどを考慮した一般的な目安であるためあくまでも参考までです。

また、症状として初産のときよりも“つわりのひどさが増す”といったこともあるようです。

高齢出産すると長生きにつながる?

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これまで、高齢出産におけるリスクをご紹介していましたが、最近では科学的に証明されたメリットもあるようです。

ママのメリット

>子宮体がんの発生率の低下

子宮体がんの発生率は、出産してママになった年齢が25歳以前の女性を基準にすると、ママになった年齢が30歳だと13%のリスクの低下、40歳だと44%のリスクの低下があるというデータがあるようです。

また、妊娠中に分泌され続ける“プロゲステロンホルモン”にがん抑制作用があるということも報告されています。

つまり、子宮体がんを発症する“危険期間”に出産を終えてママになった女性は、“プロゲステロンホルモン”というホルモンによって子宮をがん細胞から守ったということになります。

意外と知られていない目からウロコのメリットのようですね。

>高齢出産とともに若返る

妊娠によって女性ホルモンの分泌が増加! よって、美容効果を高めるため若々しくなると言われているようです。

さらにハーバード大学の研究によると、40歳以上の高齢出産を体験した女性は100歳までの長寿が期待されるという見解もあるようです。

赤ちゃんのメリット

>肥満とケガのリスク低下

イギリスの研究によると、『40歳以上のママが出産した9ヶ月から5歳児までの幼児の肥満リスクや怪我の割合が一般よりも低い』という結果が報告されているようです。

その要因として、40代の幼児ママたちならではの、“人生経験”や“子育て情報の多さ”から落ち着いた対処ができるからとも言われているようです。

>IQが高い

高齢出産でママになった女性は、高学歴でキャリアウーマンというデータがあるようです。

日常的な読書習慣がある高学歴女性は、生まれた子どもに対しても必然的に本の読み聞かせを行なう傾向があるようです。

本の読み聞かせが効果をもたらしているのかまでは不明。

しかし、5歳児のIQの調査データでは、高齢出産で生まれた子どもたちのIQの方が、若い母親から生まれた子どもよりも高いことが科学的に証明されているようです。

高齢での出産を成功させた有名人

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・眞鍋かをりさん:35歳で第1子を出産
・大島美幸さん(森三中):35歳で第1子を出産
・宮沢りえさん:36歳で第1子を出産
・梨花さん:38歳で第1子を出産
・辺見えみりさん:36歳で第1子を出産
・黒木瞳さん:38歳で第1子を出産
・東尾理子さん:36歳で第1子を出産
・松嶋尚美:40歳で第1子を出産
・永作博美:42歳で第1子を出産

今年(2015年)で40歳を迎える東尾理子さんは、現在第2子妊娠にむけ“妊活中”のようです。

2人目においても高齢出産に挑む理子さん。不妊に悩む女性への希望になりそうですね。

まとめ

「高齢出産が増えている背景」や「2人目の高齢出産の定義」などについてご紹介してきましたが、いかがでしたか?

高齢出産は、『年齢よりも個人差』の方が大きいようです。

高齢での出産にともないリスクばかりを考えてしまいがちですが、一番は自己管理を徹底し、食事や体調管理を日頃から気をつけておくことが大切なようです。

いつ妊娠しても大丈夫な体づくりと維持、そして落ち着いた毎日を過ごせるよう穏やかに過ごせるといいですね。

●ライター/Hillまゆ子(助産師)
●追記/パピマミ編集部

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