安易な選択は命取り? “プライベート出産”のメリット&デメリット

こんにちは、海外在住プロママライターのさとうあきこです。

最近耳にするようになった『プライベート出産』。魅力的な響きと“自然な出産”というイメージから注目されています。

ただ、イメージだけでは母子の命をつなぐ出産の選択肢としては情報が不十分です。そこでプライベート(無介助)出産の詳しい情報を集めてみました。

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100年前は皆『プライベート(無介助)出産』だった

医師、看護師、助産師などの介助を得ずに行う出産を『プライベート出産』または『無介助出産』と呼びます。

実は、100年ほど前の日本では、プライベート出産が当たり前でした。ほとんどの女性が自宅などで自力または家族の助けを得て出産していたのです。

産婆という現在の助産師に近い存在はいましたが、産婆を呼べるのは産婆が近くに住んでいてその費用を支払える人だけでした。一般の女性の出産は、よほどの難産にならない限り、産婆を呼ぶこともなかったのです。

その後医療や保健制度の発達によって病院での出産が一般化しましたが、最近になって、プライベート出産を見直そうという動きがあります。

プライベート出産を勧めたり選んだりする人たちは、「本来出産は人間の自然な行為・活動であり、その能力は生まれながらに備わっている」と主張しています。

プライベート(無介助)出産のメリット

病院の大部屋ベッドと自宅の布団、どちらが寝心地がいいかといわれれば、自宅と答える人が多いでしょう。

他人である医師や助産師に囲まれているのと家族に見守られているのでは、どちらが落ち着くかといわれれば、家族でしょう。

分娩台に固定されるのと自由に体を動かして自分でお産の場所を選べるのでは、どちらがいいかと聞かれても、それは後者でしょう。

居心地や気分の良さを最重要視する場合、プライベート出産にはメリットがありそうです。

プライベート(無介助)出産のデメリット

ここで確認しておきたいのは、プライベート出産のメリットはすべて、“正常で何の心配もない出産”の場合にのみ当てはまるということです。

人間の長い歴史の中で、出産がプライベート(無介助)で行われてきた期間のほうが長いのは確かです。

しかし、安全な出産率は、近年の“非プライベート”な出産によって大きくアップしているのもまた確かです。

すなわち、プライベート出産は可能であっても、安全に出産できる確率は低くなります。これこそが、プライベート出産のデメリットです。

プライベート(無介助)出産を選ぶなら覚悟が必要

順調に妊娠期を過ごしていても、出産時に胎児に異常が見つかったり、母体が大出血を起こしたりといった危険はゼロではありません。

生まれた子が呼吸をしていない場合の蘇生率は、そこに医療従事者がいるかどうかで大きく変わります。母体が出血によるショック状態となったとき、家族が対処できるでしょうか?

医療の発達は、確かに出産を“人間の自然な分娩”から離れた形へと変化させているかもしれません。でもそれはあくまで、母体と胎児の命を守るためです。

プライベート出産を選ぶということは、“自然な分娩へのこだわり”と“命の重さ”を天秤にかけることでもあります。

出産で必ずしも命の危険があるわけではありませんが、“万が一”があることは誰もが知っている事実です。

プライベート出産を選ぶなら、それを承知し、起こりうる可能性を覚悟しておく必要があります。

まとめとして

出産の形は法律で定められていません。母体に選択がゆだねられているのです。

ただ、出産に関わるのは母体の命だけではありません。胎児の命もそこには存在しています。そして、胎児は自分の希望を訴えることができません。

出産方法を選ぶときには、自分の体と命だけでなく、もう一人(または複数)の小さな命の重さも考慮して慎重に判断を下したいものです。

【参考文献】
・『あなたにもできる自然出産ー夫婦で読むお産の知識』さかのまこと・著

●ライター/さとうあきこ(海外在住プロママライター)

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