「スマホ18の約束」に学ぶ、子どもにスマホを持たせる親の心得

【ママからのご相談】
受験生の母です。高校に行ったら、スマートフォンを持たせてほしいとせがまれました。

「みんな持っているから」とのこと。実際に持たせるとき、どのようなことに注意したら良いでしょうか?

a 家族のルールを決めよう!

ご相談ありがとうございます。ママライターの*SARASA*です。

ご存じの方もいらっしゃると思いますが、2012年のクリスマス、米ボストン近郊に住む13歳少年のグレゴリー・ホフマン君に『iPhone』をわたす際に母親が与えた“18の約束”はとても素晴らしいものでした。

いくつか抜き出して、要約しています。ぜひ、参考にしてみましょう。

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「スマホ18の約束」抜粋編

・これは、母が買い与え、料金も払っているものです。あなたに貸し付けたスマートフォンです。

・パスワードは、親が管理します。

・父や母からの電話にも礼儀正しく、必ず電話にでること。

・学校がある平日はPM7:30、週末はPM9:00になったら、親に携帯を引き渡すこと。夜の間は電源を切り、また朝7:30に電源を入れます。固定電話で、電話すべきではない時間に、メールや携帯電話で話すことはいけません。お互いの家族のプライバシーを尊重しましょう。

・学校に持って行ってはいけません。メールではなく、対話しなさい。人との会話は大切な技能です。

・故障、紛失の際の修理や、取り替え費用はあなたが持ちます。その費用は、自分で準備しておきなさい。

・他の人に対して嘘をつくこと、ばかにすること、あざむくことに、使ってはいけません。たとえ誘われても、人を傷つけるような会話には参加しないことです

・面と向かって言えないことは、メールでも言わないこと。

・自分を検閲しなさい。相手の親がいる前で言えないことは、メールでも言わないこと。

・ポルノは禁止。必要であれば、お父さんやお母さんに聞いてください。

・あなたは礼儀正しい子です。それを崩さぬよう、公共の場では電源を切るか、音を切り、しまっておくこと。

・隠しておくべき自分のプライベート や、他人プライベートの写真を送ったり、受け取ったりしないこと。あなたは賢い子ですが、そうするようにと誘惑されることがあるでしょう。こうした行為は、あなたのこれからの人生を台無しにする恐れがあります。あなたよりも膨大な力を持つサイバー空間で、一度外に出た悪い評判を消すことは困難だからです。

・むやみやたらに写真やビデオを撮らないこと。あなたの経験は永遠にあなたの中のメモリに保存されます。

・たまには携帯を家において出かけましょう。携帯がなくても生きていけるようにしなさい。「みんながしていることを逃がすのではないか?」という恐れよりも強くなりなさい。

・世界をあなたの目を通して見ましょう。検索する前に、考えることです。

・あなたがミスを犯したなら、携帯を取り上げます。そして、最初から考えなおしていきましょう。問題はあなただけの問題ではなく、私たち家族の、共同のプロジェクトだからです

アプリでインターネット・リテラシーを学ぼう!

『スマホにひそむ危険 疑似体験アプリ』(デジタルアーツ株式会社)は、「出会い系被害」「個人情報漏えい」「高額請求」「ネットいじめ」など、スマホにおける代表的な被害事例が疑似体験できるアプリです。親子で一緒に読むことをお勧めします。


家族でルールを決めると、「なんで?」「どうして!?」と返ってることも。

「お友達の○○ちゃんは11時までスマホ使ってるのに!」など……。

「親には子を守る義務があり、できないことはできないのだ!」と言い放つと、余計に反抗されるでしょう。

「そうね、困るわね」「だったら、11時までにして!」「○○ちゃんにわが家のルールを教えてあげてね。7時半までですって」など、子どもの気持ちに共感して、守るべきものは守ること、ここを“最初”に徹底させることが大切です。

ネットは24時間いつでも利用できるものです。

便利である反面、自律(自分を律する)の途中である子どもたちにとっては、危険な環境であるとも言えます。

賢い使い方ができるように、親子共々学んでいきたいですね。

●ライター/*SARASA*(ママライター)

編集部追記

今回のコラムでは、子どもにスマホを持たせる際の注意点として、「“スマホ18の約束”を参考にしてみましょう」という視点でアドバイスをいただきました。

「スマホ18の約束」について、一般的にはどう言われているのか、編集部でまとめてみました。

全世界のママを頷かせた『スマホ18の約束』が有名になった経緯

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上記コラムでも少し触れている部分ではありますが、こちらでも詳しく説明していきます。

事の発端は2012年のクリスマス。アメリカのマサチューセッツ州で起こりました。

日頃から“iPhone”が欲しいと願っていたグレゴリー・ホフマン君(当時13歳)の元に、ステキなクリスマスプレゼントが贈られます。

プレゼントを見てみると、そこに入っていたのはなんとiPhone。

大喜びするグレゴリー君ですが、iPhoneと一緒に母ジャネル・ホフマンさんからの手紙が入っていました。

手紙のタイトルは『母と息子のスマートフォンに関する契約書』。そう、これが後に有名になる『スマホ18の約束』です。

母のジャネルさんはこの手紙を自身のブログに転載。

あっという間に全米のママの支持を集め、アメリカのABCテレビに親子で出演するまでになりました。

このアメリカでの一連の騒動を、東京新聞が2013年1月8日の記事で取り上げました。

すると、日本のママからも大きな反響があり、翌日の1月9日には『スッキリ!!』(日本テレビ)内で加藤浩次さんによって紹介されました。

すると、さらなる反響を呼び、“スマホ使用の教科書”として日本中のママが感銘を受けました。

何気ないクリスマスでの出来事がここまで大きな話題になるとは、ジャネル・ホフマンも思っていなかったでしょうね(笑)。

しかし、『スマホ18の約束』からは息子への強い愛情を感じることができ、スマホがもたらすリスクについて考え抜かれていることが分かります。

私たち大人ですらも学ぶことがたくさん凝縮されている、とても素晴らしい手紙ですね。

『スマホ18の約束』は翻訳者によって少しニュアンスが違う?

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ジャネル・ホフマンさんの『スマホ18の約束』は、文化や環境を超えて世界中で支持されている素晴らしい手紙です。

日本では当然日本語に翻訳されているわけですが、翻訳する人によってそれぞれニュアンスが異なります。

口調を厳しめに表現する人もいれば、柔らかめに表現する人もいます。

例えば、『It is my phone. I bought it. I pay for it. I am loaning it to you. Aren’t I the greatest?』という文。

18の約束の一番初めの約束で、大体で訳すと“この電話は私のもので、私が買い、私が料金を支払い、あなたに貸し付けているものです。私ってとてもステキじゃない?”となります。

しかし、とある翻訳では『この電話は私のものであって、あなたのものではありません。それを覚えておくこと』と表現しています。

たしかに言わんとしていることは同じですが、かなり厳しめで命令口調ですね。この翻訳者さんはスパルタ教育なのかもしれません。

また、『このスマホはママからのプレゼントです。ママはとっても優しいので毎月の料金を払ってあげることにしたわ!』という翻訳も。

上二つの翻訳にあった「これはあなたに貸している」というニュアンスがなくなり、単純なプレゼントという意味になっています。

このように、訳する人によって微妙に意味が変わっていますが、どれを採用するかはママ次第ですね。

教育に正解はないので、一概にどれが正しくて間違っているかという意見は言えません。

「日本語訳に振り回されたくない!」というママは一度原文に目を通してから自分で翻訳してみるといいかもしれません。

世界の若者のスマホ所有率

近頃は小学生もスマホを持っているような時代ですが、子どもへのスマホの普及率は世界的にも高まっています。

内閣府が行った、『我が国と諸外国の若者の意識に関する調査』(2013年度)という調査を参考に、世界の若者の携帯・スマホ所有率を見ていきましょう。

調査対象は、日本・韓国・アメリカ・ドイツ・フランス・スウェーデン・イギリスの計7か国、13〜29歳までの男女です。

今回はそこから未成年の層に絞ってご紹介します。

【13〜15歳/16〜19歳】
・日本……45.7%/94.7%
・韓国……96.7%/95.4%
・アメリカ……83.8%/91.7%
・イギリス……87.9%/90.4%
・ドイツ……92.3%/97.1%
・フランス……91.3%/97.7%
・スウェーデン……93.5%/98.2%

まず“13〜15歳”の所有率からみてみると、他の国が軒並み8割を超えているのに対し、日本が約46%と一番所有率が低いことがわかります。

また、この年代で一番所有率が多いのは韓国で、『スマホ18の約束』が生まれたアメリカは約84%となっています。

続いて“16〜19歳”の層を見ると、日本では約95%になっており、“13〜15歳”時のほぼ2倍の所有率になっていることが分かります。

この層で一番所有率が高いのはスウェーデンで98.2%。最下位ではイギリスの90.4%という結果に。

“16〜19歳”の層では各国とも所有率が9割を超えていることが印象的ですね。

世界の携帯・スマホの利用時間を見てみよう!

日常の中で少しでも暇があれば、ついいじってしまうスマホや携帯。

1回の利用時間は少なくても、頻繁に触っていることが多い人は1日の時間を大きく消費しているかもしれません。

携帯・スマホを利用している人は、実際どのくらいの時間を費やしているのでしょうか。

総務省が行った『ICTの進化がもたらす社会へのインパクトに関する調査研究』をもとに見てみましょう。

ちなみに、調査対象は日本、アメリカ、イギリス、フランス、韓国、シンガポールの6か国、10代以上の男女となります。

利用時間第1位は、シンガポール

この調査研究の中に、主要国6か国の携帯・スマホ利用時間を示しているデータがあります。

このデータを分かりやすく要約すると、以下のようになります。

【携帯・スマホ利用時間ランキング】
・第1位……シンガポール(90分)
・第2位……韓国(66.4分)
・第3位……イギリス(62.5分)
・第4位……アメリカ(62.2分)
・第5位……日本(47.3分)
・第6位……フランス(37.6分)

携帯・スマホの利用時間が一番長いのはシンガポールとなりました。

シンガポールはスマホ普及率が9割を超えていることが関係していそうですね。

気になる日本は5位で(47.3分)。「絶対もっとやってるだろ! ウソつくなよ!」と怒り心頭気味な方もいらっしゃるかと思いますが、これはあくまで平均です。

ソシャゲにどっぷりハマって一日何時間も費やす人もいれば、電話やメールだけをして一切ネットにアクセスしない人もいるわけです。

世界の携帯・スマホの使用目的を見てみよう!

ちなみに、各国で一番利用時間が長かった使用目的を見てみると、

・日本……コミュニケーション(103.2分)
・アメリカ……情報収集・コンテンツ利用(71.9分)
・イギリス……コミュニケーション(80分)
・フランス……コミュニケーション(52.2分)
・韓国……コミュニケーション(78.8分)
・シンガポール……オンラインゲーム(125.6分)

となります。多くの国でコミュニケーションが一番多く使われていることが分かります。

ちなみに、“既読スルー”されただけで騒ぐ人が多い日本はコミュニケーションにかける時間が一番長いです。面白いですね。

また、アメリカの情報収集・コンテンツ利用(71.9分)はなんだか分かるような気がしますね、合理的な感じで。

もう一つ気になるのはシンガポールのオンラインゲーム(125.6分)です。暇なんでしょうか。

『スマホ18の約束』以外にも約束したいこと

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内容が良すぎて世界中でお手本とされることになった、ジャネル・ホフマンさんの『スマホ18の約束』。

スマホ利用で起こりうるリスクへの着眼点が本質を突いているので、どこの国でも通用するものです。

しかし、「この18項目だけじゃ足りない!」というママも少なからずいるのではないでしょうか。

そこで、先輩ママたちが編み出した“スマホルール”をご紹介いたします。

気に入ったものがあれば取り入れてみてはいかがでしょう。

【先輩ママたちが実践しているルール】
・食事中は触らない
・駅のホームでは使わない(転落防止)
・ソーシャルゲームなどで課金した場合は自腹
・メールは1日3回まで
・“ながらスマホ”はしない
・自分の部屋に持ち込まない
・外出先で音信不通にならないよう、必ず充電していくこと


「世界のスマホ所有率」や「『スマホ18の約束』が有名になった経緯」などについてご紹介してきましたが、いかがでしたか?

スマホはとても便利な道具であると同時に、同じくらい、あるいはそれ以上の危険性を孕んでいます。

極端な話、子どもに一生もののキズを負わせることになりかねません。

スマホを与えるのは悪いことではありませんが、与える際には親に重大な責任がのしかかることを知っておきましょう。

とはいえ、あまり怖がっていても仕方ありません。

ジャネル・ホフマンさんのようにきっちりとルールを決めた上で、思う存分使わせてあげたいですね。

(パピマミ編集部/上地)

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