身体ナビゲーションVol.92「末梢血管の血行障害と冷えのタイプ」

こんにちは。健康管理士のSAYURIです。

一般的に、手足が冷たくなる末端冷え症というと女性の症状だと思われがちですが、実はストレスや運動不足から、近年男性の末端冷え症も増加していると言われています。

そこで今回は、末端冷え症のメカニズムとさまざまな冷えのタイプをご紹介します。

末梢血管の血行障害のメカニズム

“末梢血管の血行障害”とは、手足などの体の末端部分で血行が悪くなっている状態です。

人間の体は寒いと感じると体の表面の毛細血管を収縮させて体温が外へ逃げないようにします。

そしてある程度の時間がたつと今度は血液を送り込み、体の表面の温度が下がり過ぎないように調節される仕組みになっています。

ところが、その調節機能が正常に働かず、いつまでも血管が収縮しているために冷たくなってしまうのが“冷え性”ということになります。

それだけでなく、周囲が暖かくなってもなかなか血管が広がらず回復するのに時間がかかってしまうこともあります。

冷えを起こすのは通常、男性より女性に多く、その大きな違いは熱を生産する筋肉の量

女性は男性よりも筋肉が少ないために熱生産が少なくなりがちな上に、月経周期によって体温の変動もあるため、冷えが起こりやすくなっています。

しかし、交通手段が便利になったことやエアコンの普及、生活習慣の変化などによって、男性にも女性同様に末梢血管の血行障害が増えています。

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冷えのタイプ

冷えには原因によってさまざまなタイプが考えられます。以下にいくつか例を挙げてみましょう。

(1)皮膚センサー異常タイプ

エアコンの効いた環境や寒すぎる環境に長くいたり、薄着や矯正下着、サイズの合っていないきつい下着、靴下や靴を日常的に身に付けたりすることで、皮膚感覚がうまく働かなくなってしまい起こるタイプの冷えです。

また、情報をキャッチするための皮膚センサーに異常があって、きちんと脳へ情報が送られないことで体温調節ができなくなった状態ともいえます。

(2)自律神経失調タイプ

自律神経失調症とまではいかなくとも、何らかの原因で交感神経と副交感神経のバランスが崩れてしまって生じる冷えのタイプ。

もしくは緊張やストレスによって自律神経のバランスが崩れ、血管を必要以上に収縮させ隅々まで体温が行きわたらずに起こる冷えともいえます。

(3)ホルモンアンバランスタイプ

特に女性に多いタイプです。女性の体は25日~30日の周期で月経があるように、体内でのホルモンバランスに周期的な変化があります。

この周期をコントロールしているのが脳の視床下部ですが、視床下部は自律神経も司っているため、ホルモンバランスが崩れると自律神経のバランスも崩れてしまい、冷えが起こる場合があります。

特に更年期の女性はホルモンバランスの崩れから、手足は冷たいのに顔がほてるといった“冷えのぼせ”という症状が現れやすくなります。

(4)貧血タイプ

赤血球のヘモグロビンは酸素を運搬する働きがありますが、私たちは呼吸をすることで常に肺に新鮮な空気を取り込んでいます。

息を吸いこみ吐くというわずかな時間で、肺の毛細血管の中でヘモグロビンは酸素と結合し、不要な二酸化炭素を放出しています。

そして血液中に入り、他の成分と共に全身に送り込まれます。

赤血球が不足し酸素が足りないために、必要なエネルギーを作り出せずに疲れやすくなり、貧血によって手足が冷えるといった症状が出る場合があります。

(5)病気による冷え

肝臓病、腎臓病、心臓病などの内臓疾患によるものや自律神経失調症、レイノー病、膠原病などからも冷えが起こる場合があります。

冷えの他に、手足の痛みやしびれ、急激な体重減少、ひどい無気力、たび重なるめまい、指先が蝋のように真っ白になるレイノー現象、冷えによって手足が痛んだりしびれたりする、爪の変形、唇の血色が悪いなどの症状がある場合は早めの受診を受けた方がいいでしょう。

冷えも放置するとさまざまな病気を招く可能性があるので、「たかが冷えなんて!」と安易に捉えず、十分気を付けたいものですね。

【参考文献】
・総務省認証予防医学学術刊行物『ほすぴ』成人病予防対策研究会発行

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●ライター/SAYURI(心理食育インストラクター)

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