ママは働かざるを得ない? データで見る「子育ての理想と現実」

こんにちは。ライターの川中利恵です。

もうすぐ4月。子どもの入園や入学で、生活がガラッと変わるママも多いのではないでしょうか。

特に仕事を始めることになるママは、生活リズムをつかむまでにとても苦労するかもしれません。そんなとき、パパも一緒に協力してくれるとありがたいですよね。

イクメンという言葉が流行し、実際にお子さんを抱っこしたり連れて歩いたりしているパパを見かけることはずいぶんと増えたような気がします。しかし、家の中のことまでは他人にはわからないことです。

そこで、政府が発表している各種データから、ママたちの本音と実情を見てみましょう。

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ママが働く理由は「お金」、やりがいを求めるママは少数派!

平成25年に内閣府経済社会総合研究所で取りまとめられた『有配偶女性の生活環境と就労、出産、子育てに関する分析』では、理想のライフコースから実際の労働状況などがまとめられています。

収入を伴う仕事の時間や勤続希望を問いかけたアンケートでは、正規雇用者、パートや派遣など有期雇用者ともに、子どもの数が多いほど「もっと働きたい」と考えている方が多いことが明確になりました。

同時に、現時点で専業主婦となっている方に「働きたいと考える理由」もアンケートしています。

子どもが一人っ子の場合は「自分で収入を得たい」「自分の能力を生かしたい」と考える方が多いのですが、子どもが二人以上になると、「生計を維持するため」「子どもの教育費」が過半数を占めるなど、かなり具体的な理由で働きたいと考えていることが浮き彫りとなりました。

現代の子育て世代は家計が苦しい!

その理由はおそらく子育て世代の皆様なら、実感されているはず。

『家計簿から見たくらしの40年』という冊子を見ると、2002年の教育費が家計の6.86%から、2012年の時点ですでに8.65%の上昇がみられます。

30代の男性の年収は、2003年と2015年を比べておよそ50万下がっている事実があるのに、子どもの教育費は上がっているのです。

大学の年間授業料だけでデータを見てみましょう。

1990年、つまり今のおじいちゃんおばあちゃん世代がママたちを大学に進学させてくれたころ、国立大学の年間授業料はおよそ34万円でした(文部科学省『国立大学と私立大学の授業料等の推移』より)。しかし2005年にはおよそ54万円になっています。

ここ数年、大学生が“奨学金”という名の多額の借金を抱えてしまうことが社会問題になっていることも、納得できるのではないでしょうか。

さらに2015年12月の文部科学省の発表によると、2031年度には93万円程度に上がるという試算も出ています。

つまり、多くの女性は“働きたくて働く”のではなく、世帯収入が大幅に減っているからこそ“働かざるを得ない”のです。

「子どもを人に預けて働くなんて!」と批難されても、はっきり言って「意味がわからない」という状態ですよね。批難する人が生活を助けてくれるわけではありません。

イクメンはレアキャラかも? 夫の家事・育児参加率が低すぎる日本

子育て世代が共働きしなければ、生活が立ち行かなくなっていることがデータ上でも浮き彫りになっている日本。

子育てという大仕事と社会に出て働くことの両立を、ママ一人が背負い込むことは、とても大変です。やはりパートナーの協力なしでは成り立ちません。

では実際に、どれぐらい夫が育児や家事に携わっているかを調べたデータを見てみましょう。

平成23年に内閣府が作成した『6歳未満の子どもを持つ夫の家事・育児関連時間(1日当たり・国際比較)』によると、日本のパパは育児の時間は、1日当たりおよそ0.39時間。家事や介護も含めて1.07時間という結果が出ています。

では、ほかの先進国の状況を見てみましょう。アメリカにおいては育児のみで1.17時間、家事全体を含め2.58時間。イギリスでは育児のみが1.00時間、家事全体は2.46時間と、およそ日本の2倍~3倍だという結果が出ています。

グラフを見ると、日本のパパたちが家事・育児に携わる時間が、国際的に見ても大変低いことが一目瞭然です。

「日本のパパは忙しいせいだ!」という反論もあるかもしれないので、念のため各国の一人当たり平均年間総実労働時間も調べました。

すると、2013年時点で日本は1,735時間、アメリカは1,788時間と、ほぼ変わらないどころか、アメリカのほうが“労働時間が長い”という結果が出ているのです。にもかかわらず、アメリカのパパは日本のパパよりもずっと長く家事育児にかかわっています。

この事実に、私はちょっとぼう然といたしました。子どもを育てることや家事をしなければ生活できないことは万国共通です。これは間違いなく、教育や意識の差であり、ちょっと言い訳ができない結果になっているのではないでしょうか。

これからもっと教育費が高騰していくであろう日本。イクメンなどともてはやされるのではなく、パパも育児や家事をすることが当然となる社会になることを心から望みます。

●ライター/川中利恵(在宅ワーカー)
●モデル/大上留依(莉瑚ちゃん)

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