廃課金パパは要注意? 「スマホ離婚」の条件&やってはいけない行動

【ママからのご相談】
私は結婚して3年目で、1人の子どもがいる共働きの主婦です。

自分が仕事に出ていて家庭に使える時間が限られているため、仕事に行っている時間以外は極力家族に時間を使おうと心がけています。

しかし、最近旦那がスマホのゲームに熱中しており、家に帰ってから寝るまでずっと携帯をいじっています。

楽しみは奪ってはいけないと注意せずにいたら、前はしていた育児の協力もしなくなり、挙句の果てには夕ご飯を食べるときでさえ携帯を見ながら食べるようになりました。

しかも、かなりの金額をゲームの課金に使っているようです。

先日テレビで“スマホ離婚”という言葉を耳にしました。注意をしても夫の態度が改善しなかった場合、離婚することはできるのでしょうか。

a 過剰な課金や、SNSの交流から不倫に発展した場合はできる可能性が高い。

ご相談ありがとうございます。アディーレ法律事務所弁護士の正木裕美です。

私も携帯ゲームは好きですが、家庭崩壊になるほど趣味にハマってしまうのは大問題ですね。共働きで子育てと家事を一挙に背負うのはとても負担だったと思います。

相手の楽しみを奪わない気遣いはステキですが、もともと育児にも協力的だったようですし、もっと早く話し合いをしていたらここまでエスカレートはしなかったかもしれませんね。

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スマホ離婚ってどんなもの?

さて、もちろん法律用語ではありませんが、ゲームやSNS、チャットなどスマホへの依存をきっかけに夫婦間のコミュニケーションが減り、結果として離婚になってしまうことを、スマホ離婚と呼ぶそうです。

スマホのゲームなどにハマることで、リアルの夫婦間でコミュニケーション不足やすれ違いが生じたり、収入に見合わない過剰課金で家計を圧迫してしまったり、いろいろなケースがあるようです。

離婚まで至らなくても、夫がスマホばかり触っていて家事を手伝ってくれないなんてグチはよく耳にしますし、スマホに関わる不満を募らせているご夫婦は少なくないのではないでしょうか。

夫や妻が何に熱中しているのか気になって、相手の携帯をこっそり見るのは罪になるのか?

スマホを離さないといっても、理由が仕事か遊びかで受け止め方も違いますから、何をしているのか確かめたくなる気持ちもわかりますし、浮気かも? と不安になるかもしれません。

一度こっそりスマホを見てしまうとやめられない方も多いようですが、相手のスマホをこっそりチェックするのは、方法によっては罪になる可能性があります

刑法では“信書開封罪”という罪がありますが、これは相手宛ての封をした手紙を勝手に開封して見た場合を想定した罪なので、スマホチェックは対象外です。

スマホだとIDやパスワードを設定している本体やアプリも数多くありますよね。

スマホ本体に入っている写真やメール、アプリデータを見ることは罪にはなりませんが、IDやパスワードを無断で利用して、ネットワーク経由で、たとえばクラウドメールを見るなどすると不正アクセス禁止法違反になり、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処せられる可能性があります。

スマホ離婚は認められるのか?

裁判所で離婚を認められるには、法定の離婚事由がなければいけません。民法では、次の5つが定められています。

(1)不貞行為
(2)悪意の遺棄
(3)3年以上の生死不明
(4)回復の見込みのない強度の精神病
(5)婚姻を継続しがたい重大な事由

このような理由があり、夫婦関係が破綻して修復不可能となったときに離婚は認められます。

つまり、スマホ離婚とひと言にいっても、直ちに離婚が認められるわけではなく、スマホ依存によってどのような問題が生じたのかによるといえます。

たとえば、ゲームを遊んでいるだけで、お小遣いの範囲での課金なら離婚は難しいかもしれません。

しかし、ゲームにはまって過剰な課金をして生活費を渡さない、借金を重ねていて何度話し合いをしても直そうとしないとなってくると、程度問題にはなりますが、(5)の婚姻を継続しがたい重大な事由に該当する可能性があります。

また、SNSで異性と交流しているだけでは、法的には浮気=不貞行為ではないですが、肉体関係を持っていることがわかったとなると、(1)の不貞行為として離婚原因になりますね。

また、さまざまな理由で夫婦間のすれ違いや不満がたまっていくのがスマホ離婚。

まとめると、価値観・性格の不一致といえそうですが、さまざまな理由から夫婦関係がうまくいかなくなり、別居に至って、復縁は難しいとなれば(5)の婚姻を継続しがたい重大な事由があるとして、離婚が認められる余地もあります。


スマホは非常に便利なツールですし、一人の息抜きの時間も必要でしょうが、やはり夫婦は目を見て話をする時間も大切です。

たくさんの違いを持った他人が一緒になるのが結婚ですから、長い人生の中で問題が起きることも、思い通りにならないこともみんなが経験します。

まずは夫婦間でお互いを尊重し、冷静な話し合いで歩み寄って溝を埋めていくこと。

個人的には夫の行動は目に余ると思いますが、問題を放置することも、正論の頭ごなしの注意も、なかなか事態の改善につながらず難しいですよね。

夫はあなたに甘えていそうですから、離婚の大きな理由が他にないのなら、事の重大さに気づいてもらうためにもまずは上手に気持ちを伝え、話し合いを重ねてみてはいかがでしょうか。

●ライター/正木裕美(アディーレ法律事務所:愛知県弁護士会所属)

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