身体ナビゲーションVol.90「低体温のリスク5つ」

こんにちは。健康管理士のSAYURIです。

前回まで体温が維持されるメカニズムや発熱についてご紹介してきましたが、今回は2000年以降、増加し続けている低体温について、そのリスクを中心にご紹介したいと思います。

低体温と低体温症の違い

2000年前後くらいから増加し続けている低体温。一般的に低体温とは腋窩体温が35.5度前後の状態を指しています。

通常、体温が低下し始めると、脳の視床下部は体温調節中枢から血管を収縮させる指令を出します。

そして熱の損失を減らし、体の震えを起こしたり筋肉を硬直させたりして、熱の産生を高め、体温を通常の状態に戻し一定に保つように働きかけます。

しかし、その働きがうまく機能しない場合や、熱の損失に対して熱産生が追い付かないような状況になると低体温の状態になります。

一方、低体温症は直腸温度が35度以下になる状態で、死亡に至ることもある重篤な疾患です。

主に海や山での遭難で急激に体が冷やされた場合や、急性アルコール中毒や脳疾患などで意識障害を起こし、そのまま寒い場所にさらされた場合などに起こる危険性があります。

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低体温で高まるリスク5つ

(1)免疫力の低下

体は熱を産生することで外部からの細菌やウイルスの侵入を防いだり、体内の細菌のバランスを保ったりしています。

しかし、体温が低下することでリンパ球などの免疫組織が活性化されず、細菌やウイルスと闘えないため、風邪や感染症にかかりやすくなったり、アレルギーを発症しやすくなったりします

(2)がん細胞が増殖しやすくなる

がん細胞は体温35度で増殖が活発になるといわれています。

低体温によって免疫細胞の力が弱くなる上に、がん細胞が活性化されるため、毎日、誰の体でも3,000~5,000ものがん細胞が作られているともいわれているので、よりガンにかかりやすくなってしまいます。

(3)基礎代謝の低下

基礎代謝が低下するとエネルギー産生が減少し脂肪の燃焼率が悪くなるため、太りやすく痩せにくい体質になってしまいます

そして作り出すエネルギーが少ないために、エネルギーを多く消費する消化器官の働きが悪くなり胃腸の不調、肌荒れ、便秘、疲れやすいなどの不定愁訴が起こりやすくなります。

(4)体内酵素活性の低下

細胞が代謝するためには37度前後が最適であるとされています。

しかし、体温が低いことで酵素活性がうまくいかず、栄養素が十分に吸収されないため、エネルギーの産生量が減少して疲れやすくなります。

また、神経やホルモン系のバランスが崩れるため、免疫や自己治癒力が弱まるなど生命維持活用に支障をきたしてしまいます。

(5)不妊症の確率が上がる

産卵をする生物はその生物によって決まった温度で卵を温めてふ化させます。

哺乳類はその卵を体内で温めて、いわゆるふ化をさせているようなものですから、体温が低い状態では、卵巣機能を低下させ、卵を育てるための子宮の環境が整いません。

つまり卵がちゃんと育たないことでの不妊や流産のリスクを高めることになるのです。


低体温を安易に考え、放置してしまうとさまざまな弊害が起こってしまいます。

できるだけ体を冷やさずに、温めるような日常生活を送りたいものですね。

【参考文献】
・総務省認証予防医学学術刊行物『ほすぴ』成人病予防対策研究会発行

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●ライター/SAYURI(心理食育インストラクター)

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