子どもが感染! ウイルス性胃腸炎に「登校停止期間」はあるのか

【ママからのご相談】
40代のママです。息子が通う小学校ではこの冬も、ウイルス性の“おなかの風邪”が流行しています。

息子もこのあいだ嘔吐と発熱があり、小児科を受診したところ、「ウイルスによる胃腸炎(おなかの風邪)が疑わしい」と診断されました。

小児科の先生によると、何のウイルスのせいかが分かったところで治療法は対症療法になるので、検査をする意味はないとのことでした。

ただ、例えばアデノウイルスによる風邪の場合は症状がおさまったあとも数日の登校制限がありますよね?

検査で病名を確定しなければならないのではないでしょうか?

a アデノウイルス感染症であっても、胃腸炎(おなかの風邪)での登校停止期間は特に定められていません。

こんにちは。エッセイストでソーシャルヘルス・コラムニストの鈴木かつよしです。ご相談ありがとうございます。

子どもたちが通う学校や保育園などで、インフルエンザと並んで冬場に流行する感染症といえば、俗にいう“おなかの風邪”、ウイルス性胃腸炎です。

ノロウイルスやロタウイルスが有名ですが、ご相談者様が名前を出されたアデノウイルスも胃腸炎の原因となります。

学校保健安全法では、アデノウイルス感染症のなかで、夏のインフルエンザとも呼ばれる『咽頭結膜熱(プール熱)』は症状が治ってから2日たつまで登校停止。『流行性角結膜炎(EKC)』は“伝染の恐れがなくなるまで”登校禁止と定められています。

しかし、胃腸炎では出席停止期間などは定められておりません

ウイルス性の胃腸炎については出席停止期間の定めはなく、症状がおさまったうえ全身状態が良ければ登校してかまわないとしているのです。

都内で内科・小児科クリニックを開業する医師に伺ったお話を参考にしながら、子どものウイルス性胃腸炎と登校制限の必要性の問題について考えてみましょう。

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登校再開してもよい“目安”については、学校保健安全法で定められています

『ウイルス性胃腸炎にかんして学校保健法が特に出席停止期間を定めていないとは言っても、「楽になったならすぐにホイホイ登校してもよい」というわけではありません。

実際、ノロウイルスやロタウイルスによる感染性嘔吐下痢症は学校保健安全法で第3種の対象疾患と定めており、「症状のある間が主なウイルスの排出期間なので、症状が軽減したあと全身状態の良い者は登校可能ではあるが、回復者であっても排便後の始末や手洗いの励行は不可欠である」といった趣旨の“登校の目安”は定めているのです』(50代男性/都内内科・小児科クリニック院長、医師)

必要以上に“検査”にこだわらず、専門医を信頼して治療に専念しましょう

ウイルス性胃腸炎は“感染していても症状がない”場合もかなりあり(現実に、ノロウイルスに感染しても3人に1人は無症状だといいます)、発熱は軽い程度ですぐによくなるケースも少なくありません。

一律に登校停止期間を定めるよりも、医師の判断に任せてケース・バイ・ケースで対応すことの方が合理的だといった考え方があるのかもしれません。

おなかの風邪の代表的な原因ウイルスであるノロウイルス、ロタウイルス、アデノウイルスともに、迅速に検査するキットはあります(便中のウイルスを検出する方法)。

しかし、全てが健康保険の適用対象というわけではありません。

ウイルスそのものを殺す特効薬がまだ開発されていないため、原因ウイルスをつきとめて診断を確定できても対症療法をするのみで、検査をすることに医療上の意味がないからです。

一つの結論を申しあげるならば、ご相談者様の息子さんが感染したウイルスが仮にアデノウイルスであったとして、羅患した病気も単なる胃腸炎ではなく咽頭結膜熱(プール熱)であったとしたら、そのことは内科・小児科の専門医であれば息子さんの“症状”でわかるということです。

したがって、あえて検査を受けなくても症状がおさまってから2日間の出席停止を要する旨の診断書を書いてくださいます。

ご相談者様はあまり“検査”ということにばかりこだわらずに、専門医を信頼して病気を治すことだけに集中された方が、よろしいかと思います。

●ライター/鈴木かつよし(エッセイスト)

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