身体ナビゲーションVol.87「体温が一定に保たれるワケ」

こんにちは。健康管理士のSAYURIです。

前回は体温が作られるための代謝についてご紹介しましたが、今回は2種類の体温とそれを調節する機能についてお話ししていきます。

表面体温と深部体温

私たちが体温計を使って計る腋窩体温(えきかけんおん)は表面体温もしくは表皮体温と呼ばれ、気温などの影響を受けやすい部分です。

一方、直腸で計る体温を代表する深部体温は、表面体温よりも0.5度ほど高くなっています。

また、内臓では肝臓、ひ臓の温度が非常に高く、臓器の中で最も血流量の多い肝臓では41度もあるといわれています。

また腸内細菌にも適温があり、ビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌が活性化する温度は38~39度、40度を超えると死滅しやすいとも言われています。

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エネルギー工場である細胞の最適温度

生命の最小単位である細胞内の化学反応が最もバランスよく起こる温度条件が、37〜38度と言われています。

代謝によってATPが作られる際には酵素が不可欠ですが、この酵素が最も働きやすい環境が37〜38度で、代謝がスムーズに進み、細胞が元気に生きられます。

この37度を維持するために代謝が行われているのです。体温が下がってしまうと代謝が困難になって細胞の新陳代謝なども難しくなってきます

熱の産生と放散

健康な人の体温がいつも一定に保たれているのは、体内でのエネルギー代謝によって生じる熱と、それを逃がす放散のバランスがうまく取れているからです。

体内では、栄養素の燃焼であるエネルギー代謝によって熱が作り出されています。

そして、この熱の産生の大部分が栄養素を作り変える肝臓と体を動かす骨格筋(筋肉)で行われています。

また、甲状腺ホルモンは代謝機能を正常に保つ働きがあるため、熱の産生に影響を与えています。

体温が上昇することで新陳代謝が上がり、さらに熱が作られるのです。

一方、熱の放散は、

・皮膚からの熱が逃げる“放射”
・空気を伝って熱が逃げる“伝導”
・空気の流れによって熱が奪われる“対流”
・汗による水分の“蒸発”

などによる物理的仕組みで行われています。またその他にも呼気や尿、便からも熱は失われています。

このように熱の産生と放散のバランスによって、体温は一定に保たれているのです。


ちなみに冬の寒い時に排尿の直後、ブルッと体が震えるのは尿によって奪われた体温を上げようとして、体が震えるため起こる現象です。

寒い場所にいると体が震えるのも同じ理由で、筋肉細胞などを振動させることで熱の産生を促しているのです。

【参考文献】
・総務省認証予防医学学術刊行物『ほすぴ』成人病予防対策研究会発行

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●ライター/SAYURI(心理食育インストラクター)

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