転んだだけで骨折!? 高齢の家族を「日常生活の事故」から守るコツ3つ

【女性からのご相談】
40代の主婦です。72歳の母と同居しています。先日、母が庭で水をまいていたとき、つまずいて右腕を骨折しました。

これまで大きなけがや病気もなく、健康な母だったのですが、骨折してからはしばらく家事ができなくなりました。

「ちょっと転んだだけで、骨折するなんて」と、本人もかなり落ち込んでいます。家族みんなで母を励ましながら、日々頑張っています。

高齢のご両親を持つ方で、日常での思いがけない事故に遭ったご経験はありますか?

a “階段から落下”、“入浴中に倒れる”……年とともに機能の衰えに要注意!

こんにちは。ママライターのKOUです。忙しいところ、ご相談をいただき、ありがとうございます。

お母様のお加減はいかがですか?

ご家族の方もお母様のおケガに心痛めていらっしゃることでしょう。年を取ってからのケガや病気は、回復も遅くなることが多く、本人も支える周りの家族もしんどくなりますよね。

2015年12月、わが家でも同居の母(77歳)が自転車で転倒、救急車でそのまま運ばれました。

腰に近い背骨を圧迫骨折し、全治3週間のけがと診断され、年末まで入院を強いられました。

事故の状況ですが、母は目の前に歩いていた年配の男性を避けようとして、ふらつき自転車ごと転倒。

幸い、尻もちをついたので、頭を打たずに済みました。

母が入院中の際は、私と父が中心となって家事を担当。夫は休みの日に家事や育児を手伝ってもらいました。

退院した今も、母には無理をさせられないので、私たちが動いています。

ただ、「座っていて」と言っても、じっとしていられない母。料理の味付けや洗濯物を畳むといった腰に負担のない家事については、お願いしています。

できる範囲内で家事をやってもらう方が、母本人の気持ちも晴れるかと思います。

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5年間で30万人の高齢者が、“日常生活の事故”で救急搬送されている

では、実際、日常生活において、高齢者の事故はどのくらい起きているのでしょうか?

東京消防庁によると、同庁管内では、2014年中、日常生活の中の事故(交通事故を除く)により、救急搬送された約12万7千人のうち半数以上は高齢者と言います。

2010年から2014年までの5年間に、30万人近くの高齢者が(日常生活の中の事故で)救急車で医療機関へ搬送されたそうです。

そこで、現役主婦の方々に、高齢のご両親(義父母)が思いがけない事故に遭った経験をうかがい、語っていただきました。

高齢者によくある事故&防止対策3つ

(1)階段から落下

『81歳の義母と同居しています。家を新築した際に、段差をなくしたり、階段には手すりを付けたりするなどバリアフリーにしました。ある夜、2階にもトイレがあるにもかかわらず、何を思ったのか、義母は1階のトイレに向かいました。階段の途中、足を滑らせて下まで落ちてしまいました。腰を軽く打撲した程度で済んだのですが……。夜の階段の上り下りは、お年寄りには危ないです。バリアフリーではあっても、油断は禁物だと思いました』(44歳主婦)

東京消防庁によると、高齢者の事故の中で最も多いのが“転ぶ”事故。次いで“落ちる”事故だと言われています。

年を取るとともに、足腰が弱くなり、運動能力も衰えてきますから、歩いたり上ったりするだけでも注意が必要です。

階段がある家庭では、階段に握りやすく滑りにくい手すりの設置や、滑り止めマットを敷くなど事故防止対策をとるのがよいそうです。

夜の階段の上り下りを危惧されるのであれば、高齢者は1階の部屋で寝起きできるようにした方がいいですね。

(2)入浴中に倒れる

『72歳の義父が入浴中に脳梗塞で倒れた経験があります。以前、トイレでも倒れたことがありました。いずれも寒い冬でした。医者に聞いたところ、暖かい部屋から寒い部屋への移動や、入浴中の浴槽の出入りによる寒暖差で、血圧が大きく変動し、脳梗塞などを引き起こしてしまうそうです』(38歳主婦)

急激な温度の変化で体がダメージを受けることを、ヒートショックと言います。

冬場の入浴、暖かい部屋から寒い風呂場へ移動するため、熱を奪われまいとして血管が縮み、血圧が上昇。

お湯に入ると血管が広がって急激に血圧が下がり、血圧が何度も変動するという現象が起きるそうです。

こうした血圧の変動は心臓に負担をかけ、心筋梗塞や脳卒中(脳梗塞、脳出血など)につながる可能性が高いと言います。

異状死の検案を実施している東京都監察医務院によると、東京都内で入浴中に死亡した人が年間1,400人前後を数え、その大半が高齢者と言います。原因は、主に心筋梗塞などの病死や水死です。

高齢者の場合、入浴は思いのほか体に負担がかかるものです。

ヒートショックを予防するためには、

・熱いお湯や長風呂は避ける
・脱衣場や浴室内を適切な温度調節を行う
・高齢者の入浴時には家族も気を配る

ことなどが大切だそうです。

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(3)食べ物が喉に詰まる

『お年寄りなのに、牛肉が大好きな78歳の母。レストランで、分厚いステーキを食べたときのこと。途中、喉に詰まり、救急車を呼んでもらいました。大事には至らず、助かりました。それ以来、母はお肉を小さく切って食べるようになりました』(40歳主婦)

東京消防庁によると、2016年正月三が日も、都内では餅を喉に詰まらせて救急車で運ばれたが相次いだそうです。

中でも、かむ力や飲み込む力、詰まりかけたときにむせる反応が弱くなってきた高齢者に多く起きていると言います。

小さく切って良くかんだり、水分を取りながら食事したりするのが良いようです。

私たち家族が、おじいちゃんやおばあちゃんたちの食事を見守ることも大事かもしれませんね。


以上、高齢者の思いがけない事故の経験談をご紹介しました。高齢者による“転ぶ”“落ちる”などの事故は、いずれも住宅内での事故がほとんどだそうです。

気を付けたいのは、「うちの親は元気だから大丈夫」という慢心です。わが家もそうでした。

誰しも年を取るとともに、体の機能が衰えていくものですから、「もしかすると……危ないのでは?」と慎重に行動することを高齢のご両親(義父母)に注意を呼び掛けることも大事ではないでしょうか。

今回のコラムがご相談者さんにとって、少しでも参考になればと思います。そして、お母様の1日も早いご回復をお祈り申し上げます。

【参考リンク】
救急搬送データから見る高齢者の事故 | 東京消防庁

●ライター/KOU(ママライター)

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