身体ナビゲーションVol.82「歯周病の実態と全身への悪影響」

こんにちは。健康管理士のSAYURIです。

前回は口腔内の健康がQOL(生活の質)に与える影響などをお伝えしましたが、今回はもう少し踏み込んで、その実態と歯周病菌が全身に与える深刻な影響についてご紹介したいと思います。

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放置されがちな歯周病

歯周病は、歯周病菌が主な原因となり、喫煙やストレス、乱れた食生活や口腔内の不衛生、疲労などの環境因子と体の防御機能(免疫力)の低下などが関連し、これらの相互作用によって起こる病気です。

歯周病になると歯と歯茎の間の溝に歯周ポケットと呼ばれる隙間ができ、その中にたまるプラークには細菌が非常に多く存在します。

歯周病は歯を支える組織が壊れ歯を失うだけではありません。

細菌や細菌が出す毒素、炎症部分から出る免疫作用の抑制などにかかわるサイトカインというタンパク質などが、血管から全身へ運ばれたり、誤って気管へ入ったりすることで、全身にさまざまな悪影響をおよぼします

歯周病の初期は自覚症状が少なく放置されることが多い疾患なので注意が必要です。

若年化する歯周病

歯周病と言うと中年以降の疾患のように思われがちです。確かに、加齢とともにその罹患率は上昇しますが、実は若いころから歯周病になっている人は多いのだそうです。

厚生労働省の『平成23年歯科疾患実態調査報告』によると、日本人の歯周病罹患率は5~9歳で40%、10〜14歳で50%を超え、15〜19歳では65%、成人後は約80%もの人が歯周病にかかっているという実態があります。

歯周病菌が全身におよぼす影響

(1)動脈硬化

歯周病菌が血液に入ると、血管益が厚みを増して菌に抵抗します。また血小板が集まって固まることにより、血管が硬くなって動脈硬化を促進する原因となります。

(2)心臓、脳血管障害

動脈硬化や血管壁に付着した歯周病菌により血小板から作られた小さな塊が血管壁からはがれて心臓や脳の血管が詰まったり、破裂したりするリスクがあります。

(3)心内膜炎

心臓の弁や内膜に歯周病菌が付着することで炎症が起こり、心臓発作の原因にもなります。

(4)糖尿病

歯周病菌が糖代謝に影響を与え、インスリンの血糖調節機能に悪影響をおよぼします。

(5)気管支炎、肺炎

歯周病菌を含む唾液が誤って気管に入ると、粘膜で炎症が起こり、気管支炎や肺炎の原因となります。


歯周病にかかると口臭が強くなるほか、このような重篤な疾患の原因にもなりかねないので、日常的な口腔ケアはしっかりとする必要があります

【参考文献】
・総務省認証予防医学学術刊行物『ほすぴ』成人病予防対策研究会発行

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「身体ナビゲーション」シリーズ一覧

●ライター/SAYURI(心理食育インストラクター)

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