優しく諭す? 大声で怒鳴る? 叱り方によって子どもの将来が変わる!

【ママからのご相談】
この4月から保育園に通い始めた息子が、最近何かにつけ、「バーカ!」というようになりました。

私も仕事を始めたので疲れもあってイライラするのですが、必死で抑えて優しく諭すようにしています。でも主人は叩きはしないものの大きな声で、「バカって言うな!」と怒鳴ります。

私だって怒鳴りたいのを我慢してるので、主人の理性のない叱り方にイライラしてしまいます。

本当はどう叱ればいいのですか?

a 厳しく叱るべきことが“2つ”あります。

こんにちは。心理食育インストラクターのSAYURIです。

子どもの叱り方については、ご自身が感情的になってしまい後悔される方や、ご主人との子育ての方針の違いに悩まれる方が多いようですね。

しかし、真剣に厳しく叱らなければならないことが“2つある”ことだけは理解しておきましょう。

1つは他人を傷つけること。これは肉体的な暴力だけでなく、言葉の暴力も同じです。

そしてもう1つは、自分を傷つけること。この2つの行為についてだけは、ご主人のように声を荒げてもいいと思います。

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幼児期にきちんと叱らないと攻撃的な子どもに育つ!?

これは1980年代に行われた実験です。

2~4歳の子どもを2つのグループに分け、1つのグループの子どもたちには、攻撃的な言動をしたときに、「どうしてそんなことをしたの?」など、愛情深く優しく接します。

もう1つのグループの子どもたちには、攻撃的な言動をすると有無を言わさず、“懲罰ボックス”に閉じ込めるという実験をしました。

すると、愛情深く優しく接したグループの子どもたちには、その後も攻撃的な言動が目立ち、遊ぶときには1人か2人。

逆に懲罰ボックスに閉じ込められたグループの子どもたちはその後攻撃的な言動がほとんどなくなり、3人以上で仲良く遊んだという研究者にとっても意外な結果が出たのです。

今ではこの実験結果に脳科学的な根拠も見つかり実証されているのです。

「バーカ」という言葉は、子どもはその言葉を楽しんでいるだけのつもりでも、これは社会的に見れば他人を傷つける攻撃的な言葉です。

今後成長とともにもっとひどい言葉に変わっていく可能性が高いと思って、厳しく叱ってあげてください。

叱るときは真剣に

厳しく叱るといっても、どう叱ればいいか分からないとご相談に来られる保護者の方もいらっしゃいます。

感情に任せて怒鳴ったり体罰を与えるのは良いことではありません。

特に女性は、仕事を終えて帰宅すると家事に追われてしまうので、子どもに背を向けて家事をしながら、「バカって言わないの!」と大声で言ってしまいがちです。

しかし、それでは子どもは次第に慣れてきて、「またか……」と思うだけです。

今回のケースでは、ご主人が大きな声で一喝されているようなので、その後ご相談者様が子どもをきちんと座らせ、向き合って座りちゃんと子どもの目を見て諭すようにしましょう

「バカ! って言ってはいけないの! ○○君(お子さんの名前)だってバカって言われたら嫌な気持ちになるでしょ!? 自分が言われて嫌な気持ちになったり悲しくなったりすることは絶対人にも言っちゃダメ!」と言ってはいけない理由も話し理解させましょう。

向き合って座らせると、「何だかいつもと違うぞ」と子どもに感じさせることができます。

そしてできれば、お母さんは少し前かがみになり、お子さんと目の高さを合わせ手を握って真剣な眼差しで叱りましょう。

そうすれば、「悪い事をしたんだ」と分からせながらも、手のぬくもりで愛情を感じる事ができるので、自己肯定感を損なうこともありません。

「忙しいのにいちいち座るの?」と思われるかもしれませんが、わずか1分もあればできることです。

まだまだ続く長い子育て期間の今後を考えれば、この1分の繰り返しが例え10回あってもわずかな時間だと思いませんか?

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時間のないママでもできる! ストレス解放ストレッチ

仕事をしながら家事に育児、ホッとする間もストレス発散する暇さえないのに、感情を必死で抑えて子どもを叱るのは大変ですよね。

そこで、どれだけ時間のない人でも簡単にできるストレッチを1つ。

寝るときに仰向けで大の字になること。たったこれだけです。

仰向け大の字になると、全身の筋肉が伸びます。全身の筋肉が伸びるとストレスが解放されるのです。

毎晩、寝るときは大の字に! この習慣がついたら、次はそのときに楽しいことを考えるとさらにいいでしょう。

●ライター/SAYURI(心理食育インストラクター)

編集部追記

今回のコラムでは、子どもを叱る方法として、「子どもとしっかり向き合って叱りましょう」という視点でアドバイスをいただきました。

「子供の叱り方」について、他にもまだまだお伝えしたいことがありますので、編集部の方でまとめてみました。

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そもそも、親はなぜ“叱る”のか

子育てと“子どもを叱る”ことは、切っても切れない関係にあります。

昨今では“叱らない子育て”を推奨する人もいますが、子育てに“叱る”ことはまず必須だと言えるでしょう。

しかし、そもそもなぜ親は子どもを叱るのでしょうか。考えたことのない方は、ここで一緒に考えてみてください。

人によって子どもを叱る理由はさまざまですが、その目的は同じなはずです。

それは、究極的に言えば「将来子どもに幸せになってほしい」ということだと思います。

上記コラムでは、叱るべき2つの理由として、

・他人を傷つけること
・自分を傷つけること

を挙げていますが、そのどちらも自分を不幸にする要因となりますね。

他人を傷つければ刑罰などの現実的な罰が与えられるほか、精神的にも重い負担を抱えることになります。

また、自分を傷つけることで不幸になることは言うまでもありませんね。

親は誰もが子の幸せを願っています。その思いがあるからこそ、時には子どもを叱るのです。

多くの親が上手に叱ることができないワケ

このように、子どもを叱ること自体は悪いことではありませんが、お互いの感情がぶつかる場面でもあるため、ついつい話が横道に逸れるということも少なくありません。

親からしてみれば、叱ったことを素直に聞いてほしいですが、子どもはすんなりと聞いてくれませんよね。

そうして“叱る”ことから“親子げんか”に発展してしまうと、親は怒ったり叩いたりと感情に訴えてしまいがちです。

しかし、怒りに任せて子どもをしつけるのは大変危険です。

親だって人間ですから、子どもに対していら立つことは仕方のないことですが、なるべく感情をコントロールするようにしましょう。

我を忘れそうになったら深呼吸して、叱る目的を思い出すようにしましょう。

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“怒る”と“叱る”は違う

よく議論される話題ではありますが、その分多くの人が混同しがちなことでもあります。

怒ることと、叱ることは表面的に見れば同じように見えますが、その違いは相手のことを思いやっているかどうかにあります。

怒りは、物事が自分の希望通りにいかなかったときに、その不満を感情で発散させる行為です。つまり、“自分のため”の行為とも言えます。

一方、叱るという行為は、前提として“相手により良くなってもらいたい”という思いがあり、それを伝えるために強い口調で言い聞かせます。

つまり、“叱る”は相手のために行っていることなので、伝えたいことがきちんと伝わりますが、“怒る”は自分のためにやっているため、相手にその意図が伝わりません。

ただ感情をぶつけるだけでは、子どもは成長しないのです。

叱らずに“諭す”ことも大事

これまで、叱ることは悪いことではないと述べてきましたが、時には叱らない方が良い場合もあります。

子どもはまだ大人ほどに物を知りませんから、いろんな失敗を犯します。とはいえ、物事を知らなかったが故に犯した失敗には故意がありません。

そういった場合には叱らずに“なぜダメなのか”を諭してあげることが効果的です。

“諭す”という行為には相手を責める目的がないため、悪気のなかった子どもは安心して教えを学ぶことができます。

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子どもを叱るときに気をつけたいこと

子どもを叱ることは、子どもが成長する機会であるとも言えますが、その方法によっては逆効果になってしまうこともあります。

正しい叱り方を身につけて、効果的に子どもの成長を促すようにしましょう。

感情的に叱らない(怒らない)

これは上記でも触れましたが、怒ることは自分を満足させる行為であり、子どもに言いたいことが正確に伝わりません。

しかし、それが分かっていても怒ってしまうのが人間です。

理不尽に怒ってしまった場合は、きちんと子どもに謝ることが大切です。

暴力に訴えない

しつけの手段として、頻繁に暴力に訴える人もいますが、これは絶対NGです。

たしかに痛みを与えれば子どもは言うことを聞きますが、それは痛みを恐れて言うことを聞いているだけで、なぜダメなのかという本質を理解できません。

度が過ぎれば虐待にもつながりかねませんので、暴力に訴えることはやめましょう。

長々と叱らない

これもありがちな叱り方ですが、ダラダラと長時間同じことを責め立てても意味がありません。

叱るときは短く簡潔に、伝えたいことだけ的確に伝えるようにしましょう。

そうすれば子どもも他のことに気が散らず、親の伝えたいことを受け止めることができます。

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言ったことを曲げない

子どもが親に不信感を持つのは、発言に矛盾が見えたときです。

1か月前は「ダメだ」と言われていたことが、翌月には「良い」と言われたり、親自身が言ったことを実践していないと、子どもは混乱してしまいます。

不信感を持たれては、どんな説教にも説得力がなくなるので、このことは深く注意しておくようにしましょう。

人格否定しない

子どもを叱るときに、「ダメな子」や「こんな子に育てるつもりじゃなかった」などと子どもの人格を否定するような言葉を使うことも厳禁です。

親から認めてもらえない子どもは自己肯定感が低くなり、不幸を感じやすくなります。

“行為”を責めることはあっても、“子どもの存在”を責めることはやめましょう

叱った後にほったらかさない

親からしてみれば子どものためを思って叱ったことでも、子どもにとっては悲しい出来事です。

叱った後には、なぜ叱ったのかという理由を丁寧に説明してあげたり、ハグしてあげたりするようにしましょう。

また、叱ったことができるようになったら褒めることも大切なフォローの一つです。

放置せずにフォローをすることで、子どもは「自分は親から愛されている」ということを実感することができます。


これまで上記に当てはまるような叱り方をしていた方は、自身の叱り方を変えてみるようにしましょう。

怒らずに冷静に諭すようにしたことで子どもが素直になった例や、叱った後に褒めるようにしたことで子どもが拒絶反応を起こさなくなった例もあるようです。

年齢別で効果的な叱り方が違う!?

一口に叱り方といっても、さまざまなパターンがありますが、子どもの発達段階に合わせて方法を変えると効果的です。

例えば、1〜2歳くらいまでも子どもは、まだ物事の理解力が十分に発達していないため、長い言葉で話すと効果がありません。

できれば1〜3語の間で叱るのがベストとされています。

また、3〜5歳くらいになると、言葉の理解力も発達してきて、物事の因果関係も分かるようになります。「○○だからダメ」と理由をきちんと説明してあげるようにしましょう。

他人の心への関心もでてくるので、「ママ悲しいよ」や「○○君(お友達)が泣いちゃうよ」と言った言葉も有効です。

小学生以降になると、「なんでも自分でやりたい」と思う気持ちが強くなるため、「○○しなさい!」と命令するのではなく、「○○だけど、どうする?」といった自主性を伸ばすような叱り方をするようにしましょう。

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アメリカに学ぶ「タイムアウト」という考え方

これまで叱ることについてお話ししてきましたが、外国と日本では叱り方に違いがあります。その中でも顕著なのが、アメリカの「タイムアウト」という方法です。

日本では、子どもが悪いことをしたらその場で叱ることが多いですが、アメリカでは一旦時間を置きます。

子どもが悪いことをしたら、その場から一度遠ざけて、自分で考えさせる時間を作ります

そして、子どもが冷静になったところで、親も冷静になぜそれが悪いことなのかを諭します。

日本では叱る際に親子ゲンカになりがちですが、この方法ではお互いが冷静な状態であるため、目的をぶらさずに叱ることができます

どのくらいの時間タイムアウトさせるべきかは各家庭によって異なるようですが、基本的に数分〜数十分であることが多いようです。

客観的に聞くと短いように思えますが、子どもからしてみればとても長く感じる時間だそうです。

余談ですが、日本とアメリカの叱り方には他にも面白い違いがあります。

よく日本では、子どもを叱る際に、「この家から出て行け!」と言われますが、外国では逆に“外出禁止”を言い渡すことが多いようです。

なんだか国民性を表すようで面白いですね。


「子どもを叱る目的」や「タイムアウト(海外の叱り方)」などについてご紹介してきましたが、いかがでしたか?

子どもを叱るというのは、子どもを愛している証拠でもあります。

しかし、何度も言うようですが、親だって人間です。時には感情を爆発させてしまうこともあると思います。

そんなときは、叱る目的を思い出して、子どもをしっかりフォローしてあげるようにしましょう。

(パピマミ編集部/上地)

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